カテゴリー

アクセスの多い記事

2011/02/21

書評:『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』

「利用者参加型オンライン百科事典「ウィキペディア」と同様の形式を使い、政府などの内部告発文書を公開、検索できる場をネット上に作ろうという「ウィキリークス(Wikileaks.org)」計画が進んでいる・・・」。2007年1月24日、産経新聞はそう報じていたらしい。たしかにそんなニュースを目にした憶えがあるが、あの頃はたいして気にもとめなかった。

しかし、それからわずか4年後、毎日ニュースサイトをチェックする中で、ウィキリークスに関する報道を追わない日はなくなった。しかも今年になってからは、ウィキリークス関連の書籍刊行が続いている。今回はその中でも特に重要な書籍、『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』(講談社)を読んだので感想を報告。この本は、ウィキリークスと連動報道してきた英ガーディアン紙の書籍『WikiLeaks: Inside Julian Assange's War on Secrecy』の邦訳である。この邦訳本、おそらく当初は英日同時刊行の予定で物凄い勢いで翻訳編集作業が行われたはずだ。実際にはガーディアン紙が英国内で予定よりも早く刊行し、しかもその抜粋をいち早くオンラインで公開してしまったが、大急ぎで出版された邦訳本にしては、カバーデザインから翻訳内容まで、実に良くできている。


» 続きを読む

2010/12/30

ウィキリークス:その前夜

2007年1月15日、ワシントン・ポスト紙のエリザベス・ウィリアムソン記者が興味深い記事を公開した。オンライン百科事典サイトとしてすでに成功していたウィキペディアと同じアプリケーション環境を用い、「政府書類を匿名で投稿できるサイト」が2ヵ月後に公開されるというのだ。※1

そのサイトはウィキリークス(Wikileaks)という名称で、ジェイムズ・チェンという人物が主催し、Wikileaks.orgというドメイン名で公開される予定だった。正式公開前にも関わらず、すでにインターネット上では大変な話題になっているということだった。

「計画通りとはいえ予想外に早すぎますが、ウィキリークスは倫理的漏洩と開かれた政府を促進する人々にとって世界的なムーブメントになろうとしています。」チェン氏はポスト紙の取材にそう語っている。今や幻となった主催者のこの予言的な説明は、それから4年近く経過した今、現実の事態となっている。

» 続きを読む

2010/03/22

オバマ政権最大の政治課題のひとつ、米医療保険制度改革法案が成立へ

2010年3月21日午後9時過ぎ(日本時間2010年3月22日正午過ぎ)、米国下院議会で民主党が推し進めてきた医療保険制度改革法案が、賛成219対反対212で可決された。このところ公約破りをずっと批判されつづけてきたオバマ大統領は久しぶりに「これこそ変革の成果」と胸を張って見せた。下院では民主党議員らが歓喜の声を挙げ「Yes, we can!」などと合唱している。

日本のような国民皆保険制度が存在せず、国民の4,600万人が民間の医療保険に加入できない無保険者で、年間4万4,000人が医療保険未加入により医者にかかれず死亡する。そんな医療後進国アメリカで、医療保険加入率を9割まで上げようという法律を成立させようというのだから、今回の法案成立はたしかに民主党にとって歴史的快挙だろう。90年代にクリントン政権が躓いた医療制度改革を、ようやくスタート地点までもってくることができたのだ。

しかし今回の「医療制度改革」法案の中身はといえば、先進国並みの医療制度を求める多くのアメリカ人にとっては、ゼロよりマシという程度のもので、あまりにも期待はずれなのだ。

» 続きを読む

«沈黙のクリスマス

2012年1月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31