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2004/03/31

コンドリーザ・ライスとホワイトハウスの仕込み:911調査委員会事務局長ゼリコウ氏はお仲間?

Antiwar.com2004/03/31付けのポール・スペリー氏コラムより。

911同時多発テロ独立調査委員会の公聴会でのリチャード・クラーク氏の批判を受けて、ついにコンドリーザ・ライス大統領補佐官がホワイトハウスの命を受けて証言台に立つことになった。(このライス召還に際して、ホワイトハウスはブッシュ本人とチェイニー副大統領の公聴会での宣誓証言免除を求めるという馬鹿げた交換条件を提示した。これでは「ホワイトハウスは嘘つきですよ」と堂々宣言しているようなものである

さて、ライス補佐官の召還について危惧されているのが、年末に政権を去る予定のライス氏がヤケクソになって真実を語り始めることを防止するために、ホワイトハウスが準備した調査委員会内部への「仕込み」の危険性である。もっとも怪しいのは、事務局長を務めるフィリップ・ゼリコウ氏だ。スペリー氏のコラムからゼリコウ氏の経歴を引用してみよう。


1.
ライス補佐官とゼリコウ氏は、共に父ブッシュ政権時代にブレント・スノウクロフト国家安全保障担当大統領補佐官の補佐として働いている。ゼリコウ氏はヨーロッパ安全担当ディレクター、ライス氏はソビエト及び東ヨーロッパ安全管理シニアディレクターとして、大統領のアシスタントを務めていた。ライス氏はゼリコウ氏の上司として振舞っていたとされる。両者ともに1989年から1991年までの任期だった。

2.
父ブッシュ政権の補佐を辞任してから、ゼリコウ氏とライス氏は共同で書籍を執筆。タイトルは「Germany Unified and Europe Transformed: A Study in Statecraft(ドイツ統一とヨーロッパの転換:政治的手腕の研究」

3.
ゼリコウ氏はライス氏の恩師スノウクロフト氏と外交問題評議団体アスペン・ストラテジー・グループを主宰、ライス氏はデック・チェイニー、ポール・ウォルフォウィッツと共にメンバーに加わっている。

4.
ゼリコウ氏はマークル基金の国土安全タスクフォースを主宰、共同委員長にブッシュ/チェイニーの後援者ジェームズ・バークスデイル氏を迎えている。911委員会の委員の1人、スレイド・ゴートン(共和党議員)もゼリコウ氏とともに同タスクフォースのメンバーとして働いていた。二人は連邦選挙改革全国委員会でも肩を並べている。

5.
2000年大統領選挙の後、ゼリコウ氏とライス氏は現ブッシュ政権に迎えられ、ゼリコウ氏は国家安全保障会議(NSC)改革員に就任、ライス氏はゼリコウ氏にスノウクロフト時代をベースにした組織運営モデルに同会議を改革するように依頼、NSCは冷戦時代の世界観へ逆戻りした。

6.
リチャード・クラーク氏の話では、彼はライス氏、ハードレー氏だけではなく、ゼリコウ氏にもアルカイダの危険性についてブリーフィングしていたという。(ゼリコウ氏もライス氏の嘘を知っていたわけだ

7.
911テロから1ヶ月後、ブッシュ大統領はゼリコウ氏を大統領外国諜報諮問委員会に加えた。同委員会委員長はスノウクロフト氏。

8.
ゼリコウ氏の通常業務は、(911調査委員会が7月に最終報告書を提出したあとに戻る役職は)バージニア州大学広報部ミラーセンター所長。同センターは大統領府の研究とブッシュ政権との関係維持のために設立されている。

ゼリコウ氏はイラク戦争、テロとの戦いをどう捉えているのだろうか?以下に引用した本人の発言から、そのヒントを観ることができるかもしれない。


「なぜイラクはアメリカを攻撃し、核兵器を使おうとするのか?私の考えを申し上げれば、その本当の脅威は1990年から現在まで続いていて、イスラエルにとっても危険な存在なのです。
(”Why would Iraq attack America or use nuclear weapons against us? I'll tell you what I think the real threat (is) and actually has been since 1990 -- it's the threat against Israel,”)」

---フィリップ・ゼリコウ氏、2002年9月10日、バージニア大学で、外交問題の専門家として911テロの影響と将来のアルカイダとの戦争に対する評価に関しての発言(参照元

2004/03/30

FBIも知っていた:翻訳担当者の告発

サロン・ドットコム2004/03/26付のスクープ記事より。

FBIで傍受した通信を翻訳していた担当者が、「FBIは同時多発テロ事件より以前に、航空機を利用したテロリズム計画が進行中であることを示す情報を入手しており、テロ発生の予測は可能だった」と暴露した。

「FBIは2001年6月か7月に、オレンジもしくはレッドの警告を発信すべきだったのです。テロに関する情報はいくらでもあったのですから」シーベル・エドモンズは告発する。彼女はトルコ系アメリカ人で、ペルシア語、アラビア語、トルコ語を流暢に話し、10年前に米国市民権を得た人物。パートタイム翻訳者として2001年9月20日から6ヶ月間、FBIの911同時多発テロ事件調査チームに配属され、FBIとCIAが事件以前にテロリスト周辺から入手していた膨大な盗聴情報を翻訳していた。

エドモンズはブッシュ/ホワイトハウスが「アルカイダの911テロにつながる事前情報を入手していなかった」という声明に怒り、告発に踏み切ったという。「特にワシントンポストの記事で、航空機を使ったテロや、国内テロの発生に関する事前情報を当局は入手していなかったというコンドリーザ・ライスの発言を読んで、心底怒りました。とんでもないウソです。ウソを証明できる書類もあります

エドモンズは今年2月に911テロ調査委員会の聴取に応じていて、FBIの情報について証言済みであるという。彼女は今週の公聴会を見学し、FBI長官のロバート・ミューラーが証人喚問を予定されている4月の公聴会にも出席するつもりである。

「委員会できちんと質問されることを祈ります。例えば---『2001年4月に、FBI地方局は航空機を利用して大都市を攻撃するテロ計画に関する情報を入手していましたか?』『FBIの情報屋として10年働いていた人物を通して、テロ計画や国内のテロリスト集団に関する詳細な情報を入手していましたか?』とか。(FBI長官は)NOとはいえないはずです

エドモンズはFBIの業務に関する腐敗---翻訳部署が予算獲得のために仕事を遅らせていた件など---で内部告発をしたため、2002年3月に解雇されていた。

上記のサロン・ドットコムの記事に加えて、調査記者トム・フロッコの2004/3/24付け記事によると、公聴会での記者会見で、シーベル・エドモンズは、2002年にCBSの報道番組「60ミニッツ」出演の際に、司法長官ジョン・アッシュクロフトによって沈黙するように脅迫されていたという。

では、そのアッシュクロフト長官は911テロに関する情報を、どの程度まで事前に知っていたのだろうか?

例えば、CBSニュースは2001年7月26日の時点で、アッシュクロフト長官が週末にミズーリ州へ釣りに出かけるために、商用旅客機ではなく政府専用機を利用して税金を無駄遣いしているという批判記事を配信している。当時のFBI広報は「危機予測とガイドラインにしたがって」商用航空機に乗ることを控えさせていると説明していたが、「FBIも司法省も、具体的にどんな危機があって、いつそれが判明し、誰が危機を作ったかについては説明していない」とCBSのジム・スチュアート記者はするどく指摘していた。

CBSは同じ質問を、もういちどアッシュクロフト長官にぶつけることができるだろうか?

2004/03/25

リチャード・クラークと真実の瞬間:超タカ派官僚の見せた人間性がアメリカを変える

2004年3月24日、水曜日。この日の午後、米国史上歴史に残る衝撃が世界を覆った。

アメリカ国防総省と情報部に30年間も在籍し、「テロ対策の権威」「超タカ派官僚」として、国民からも政府内部からも嫌われていたという前大統領特別顧問リチャード・クラーク氏が、911同時多発テロ調査委員会の公聴会のはじめに、以下のような声明をしたのである。(Cspanで録画を観ることができる


「今回の公聴会に召喚されたことをありがたく思います。なぜなら、911テロの被害者と遺族の方にようやく謝罪する機会ができたからです。・・・公聴会に参加されているご遺族の皆さん、今テレビで公聴会をご覧の皆さんに伝えたい・・・わが国の政府はあなた方を裏切ったのです。国民を守る立場にありながら、皆さんを裏切っていました。そして私自身も、皆さんを裏切った人間です。努力はしたが、意味のないことだ。失敗したのだから・・・その失敗について、全ての事実が明らかになった暁には、皆さんに理解と許しを請いたいのです。
(...I also welcomed this hearing, because it is finally a forum where I can apologize to the loved ones of the victims of 9/11. To [those] who are here in the room, to those who are watching on television, Your government failed you. Those entrusted with protecting you failed you. And I failed you. We tried hard, but that doesn't matter, because we failed. And for that failure, I would ask, once all the facts are out, for your understanding and for your forgiveness.)」

世界のマスメディアも息を呑んだに違いない。政府閣僚としてテロ対策に従事していた中心人物が、政府と自分の失敗を認め、謝罪するという、(アメリカ人官僚のもっとも苦手な)謙虚な行動に出ると誰が想像しただろう。(江角マキコさんも驚きですかな?)

そして、「政府批判するなんて愛国的でない」「事件の調査はもう充分」とアメリカ国内で逆風にさらされてきた911テロの遺族は、クラーク氏の勇気ある謝罪の言葉に、どんなに救われたことだろうか。
ニューヨークデイリーニュースの記事(Commondreams転載)から、公聴会に参加した遺族の言葉を引用しておこう。


「(遺族に)謝罪した人はクラークがはじめてです。泣きたい気持ちになりました」夫を911テロで亡くした女性、ミンディ・クレインバーグは言った。
メアリー・フェチェットは息子のブラッドレーをテロで亡くしている。彼女はクラーク氏が非難を受け入れたことを賞賛、「勇気をもって真実を語ってくれた」と讃えた。

公聴会で911テロ遺族と会見するリチャード・クラーク氏


もちろん、全てはクラーク氏の計算どおり、と批判されるのも無理はない。クラーク氏はペンシルバニア大学とMITを卒業し、ペンタゴンで核兵器問題とヨーロッパの安全情報に関わり、CIA、NSA他にコネを持つという筋金入りのエリート情報部員である。しかも公聴会前には自著「Against All Enemies : Inside the White House's War on Terror--What Really Happened」を発売、「ブッシュ政権批判は注目を浴びるための演出」とわかりやすい批判が起こることも予測済みであろう。

だが、考えてみて欲しい。防衛・軍事関連にコネのある元閣僚なら、ロビー活動ビジネスだけでも莫大な資産を築くことができるし、ブッシュ政権と共和党のご機嫌をとれば今後も様々なポストが約束されたのだ。たかが一冊のベストセラーを作るために、ネオコン連中を敵に回すのはエリート官僚のすることではない。だいいち、ホワイトハウスに誤りを認めさせることがどんなに自分の身を危険にさらすことになるか、クラーク氏自身もよくわかっているはずだ

ポール・クルーグマンがニューヨークタイムズで書いているように、「彼は国民に真実を知ってほしかっただけ」のために暴露本を書き、謝罪したのではないか。リチャード・クラーク氏は確かにどうしようもない戦争マニアで、危険な情報部員だった。しかし今回は、その良心を信じ、その勇気ある発言と謝罪を賞賛したいのである。

さて、アメリカ国内政治の流れは変わり、ブッシュ政権は任期終了前に最大のピンチを迎えることになった。クラーク氏の後に公聴会に登場した「日和見軍人」アーミテージ米国務副長官は、どちらかといえばクラーク氏の証言に沿った発言をしている。そのアーミテージの証言によりウソを暴かれつつあるのは、公聴会での証人喚問を拒否しつづけているコンドリーザ・ライス大統領補佐官である。(911テロ情報を事前に察知していたとされる彼女は、今のブッシュ政権にとって、邪魔な存在になりつつある)

もちろん、今回の「リチャード・クラーク:真実の瞬間」の意味は、アメリカ人だけでなく世界の人々にとっても、とてつもなく大きく、重い。なぜなら、「謝罪」と「反省」「真実」こそ、アメリカ政府に(あるいは自国の政府に)求められていることだからである。

分断されていた世界は、今日を境に、再び「グラウンド・ゼロ」へ立ち戻ることになった。
2001年9月11日、同時多発テロはどのようにして起こったか。真犯人は誰なのか?アメリカ政府は何をしていた

そして日本政府はなぜ、テロ対策と関係のない米国のイラク侵攻を支持したのか?
残念ながら、観光旅行を「留学」と嘯く小泉首相に、これら疑問へのマトモな回答は期待できない。日本にとっても、真実の瞬間は迫っているというのに。

ブッシュ家とサウジ王家の関係を暴いた最新本、イギリスで刊行中止

米サロンドットコム2004/03/23付け記事より。

ブッシュとサウジアラビア王族との癒着を描いた最新本「House of Bush, House of Saud: The Secret Relationship Between the World's Two Most Powerful Dynasties(ブッシュ家とサウド家---世界で最もパワフルな支配者家系の秘められた関係)」のイギリスでの出版が、刊行日間近になって、出版社自身によってキャンセルされたというニュース。

「House of Bush, House of Saud」はすでに米国で刊行されており、日本、ブラジル、ドイツ、スペイン、オランダでも刊行の予定があるらしい。同書は、アメリカ同時多発テロ直後、米国内の全ての航空機の発着が禁止されている時に、米国内のサウジ王家関係者とビン・ラディンファミリーが特別機で国外に渡航した事情、またサウジアラビアとテロ資金の関係について触れられているとのこと。(サロンドットコムの特集記事参照

出版とりやめの理由は、イギリス国内でサウジ王家に訴訟を起こされた場合、勝ち目がないと英国の出版社側が判断したからであるという。しかし著者側代理人は今回の刊行中止事件について、書籍の宣伝になると喜んでいるようだ。

2004/03/24

ブッシュ犯罪家族・総覧(1)

さあ、ジョージ、俺に嘘をついてみろよ。俺の犬に嘘をついてみてくれ。俺の姉さんにも嘘をつけばいい。でも俺の子供たちにだけはぜったいに嘘をつくなよ

---グレッグ・パラストのコラム「NO CHILD'S BEHIND LEFT」より---
(グレッグ・パラストは「金で買えるアメリカ民主主義」著者・調査ジャーナリスト)


Bush Crime Family(ブッシュ犯罪家族)」。アメリカのリベラル系トークラジオを聞いていると、時々飛び出すこの言葉に、大袈裟な表現だな?と思った時期もあった。しかし、大統領就任時から今日まで、ウソとインチキばかりが目立つジョージ・ブッシュ、その「幸運な息子」を生み出したブッシュ家の系譜を見ると、「犯罪家族」という表現はぴったりかもしれない。

そこで、ジョージ以外のブッシュファミリーにまつわる犯罪と疑惑を(筆者が認知した範囲で)ちょっとまとめておこうと思う。
(参考資料:Bush Family Values Photo AlbumBush scandalThe Immaculate Deception by Russell S. Bowenその他文中リンク先も参照)



プレスコット・シェルダン・ブッシュPrescott Sheldon Bush

ジョージ・W・ブッシュ現大統領の祖父。銀行家。妻はドロシー・ウォーカー。イエール大学在学中にブッシュ家ではじめてスカルアンドボーンズ会員となる

1918年、スカルアンドボーンズ入会儀式として、アメリカインディアンの戦士ジェロニモの墓から遺骨(頭蓋骨)を掘り出して、コネチカット州ニューへヴンのスカルアンドボーンズの本拠地に飾っていたという不気味な疑惑がある。

プレスコット・ブッシュは第二次大戦時代にナチスドイツの軍資金運用の実績があり、それがブッシュ家資産の礎となっているとみられている。




プレスコット・ブッシュ・ジュニア(Prescott Bush Jr)

ジョージ・W・ブッシュ現大統領の叔父(ジョージ・H・W・ブッシュの兄)元米中商工会議所所長

1989年、米国が中国との貿易を禁止していた時期に、プレスコット・ブッシュ・ジュニアの関係企業は唯一貿易を許され、中国政府への通信衛星の販売に関与していた。




ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュGeorge Herbert Walker Bush

ジョージ・ブッシュ現大統領の父。アメリカ合衆国第41代大統領。ブッシュ父は今日のブッシュファミリーの犯罪性の礎を築いた重要人物といえるだろう。この人物の犯罪疑惑は多過ぎて簡単に書けないが、主な疑惑を列挙してみる。

テキサスで共同創業し大成功した石油会社、ザパタペトリウム社(現Pennzoil 社)を隠れ蓑に、CIA工作員としてキューバのカストロ政権転覆のためにフロリダ州マイアミでCIA極秘任務に従事、反カストロ派人脈を構築し、後のピッグス湾事件のお膳立てをした疑惑。(CIA工作員として15年間勤務の経験があるにもかかわらず、ブッシュ父は後に「未経験者として」公式にCIA長官に抜擢された)

J・F・ケネディ暗殺時に現場付近に居て、事件直後に当時のFBI長官フーバーと会談し、暗殺についての真相を隠蔽しているという疑惑。(暗殺当日の1963年11月22日、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュと名乗る人物がFBIヒューストン支局に電話でケネディ暗殺発生の危険性を通報していたというFBIの記録があるという。)

オクトーバーサプライズ疑惑と、それに連なるイラン・コントラ事件で中心的役割を果たしていた疑惑。

レーガン大統領暗殺未遂に関与していた疑惑。実行犯のヒンクリーはブッシュファミリーと家族ぐるみのつきあいがあった

パナマのノリエガ将軍にCIAを通じて資金援助していた事実について、中心的役割を果たしたという疑惑。(CIAに利用されたノリエガはパナマ侵攻後に米軍によって拘束され、服役中。)

大統領退任後にコンサルタントに就任した鉱山企業のタンザニア鉱山開発をめぐり、元大統領の立場からタンザニア政権に接近、不法に鉱山開発権を取得した疑惑。(この件はタンザニア政権によって現地の鉱山夫が生き埋めにされるという虐殺事件に発展した)

日本人にとって馴染みの深い、米原潜と実習船えひめ丸の衝突事故。原潜に乗船して操縦桿を握ったといわれる一般客たちは、ブッシュ元大統領の地元における支援グループ(石油企業仲間)であり、「ブッシュは海軍を私物化した」とする疑惑がある。(日本語の資料

石油ビジネスを通じて、サウジ王族、ビン・ラディンファミリーと深い関係にあった。この関係を重視したブッシュ家はCIAを通じてアルカイダ、ビン・ラディンの調査の大部分をストップさせ、多くの警告があったにも関わらず、911テロを未然に防止できなかった。またテロ当日にビン・ラディン兄と会談、テロ直後に米国内のラディン家族とサウジ王族を密かに本国に送還した事実が確認されている。




ブッシュ犯罪家族・総覧(2)に続く>

2004/03/22

ゴルバチョフ、カーター元大統領もブッシュ批判

久しぶりに国際ニュースに登場したゴルバチョフ元ソ連大統領。(昨年来日もしてたんですね
CommonDreams2004/03/20付記事(ソースはAgence France Presse)から同氏の最新発言を引用してみよう。

「(イラク戦争は)大変な間違いだ。より多くのテロリズムを引き起こし、テロ防止には役に立たない」
民主主義とは戦車やミサイルで強制されるものではなく、他民族への敬意と国際法の遵守によって行われるべきものである
「アメリカ合衆国の経済力、軍事力、民主主義のパワーについては疑う余地はない。ワシントンは世界のリーダーとなることもできるだろう。しかし支配によるリーダーシップは信頼できない
「世界各国の協力と国際法の遵守以外に解決の道はない。それ以外の解決方法は世界を一層危険へと陥れるだろう」
今回のゴルバチョフ氏の発言は、ブッシュ大統領にとって打撃となるだろうが、ひょっとしたらプーチン露大統領にとっても今後懸念材料となるかもしれない。

カーター元合衆国大統領はさらに辛辣にブレア、ブッシュを批判するようになった。英インディペンデント紙2004/03/22付け記事から引用する。

「イラクに介入する必要など全くなかったのだ。この戦争はロンドンとワシントンから生まれたウソ、もしくは誤解---サダム・フセインは911テロに関係しているとか、イラクには大量破壊兵器があるなどという嘘に基づいている。私の考えでは、ブッシュ大統領とブレア首相はおそらくそれらの嘘について気づいていたのだ---イラクへの嫌疑が不確実な情報を元にしていることを---彼等は『適当な理由を見つけよう』という調子で戦争への決断をしたのだ」
「(イラク戦争への)きっかけが生まれたのはロンドンではなくワシントンだろう。ブッシュ・ジュニアは父親の始めたイラクとの戦争に傾倒していたのだ。」

カーター元大統領とブッシュ父は「オクトーバーサプライズ疑惑」をめぐる因縁の仲だ。「ブッシュ・ジュニア」と現大統領を呼ぶあたり、カーター氏はまだまだ元気のようである。

2004/03/21

ブッシュ大統領ロゴ入りフリースはブッシュ自身が禁輸したミャンマー製品

Newsday.com2004/03/19付け記事より。

ブッシュ大統領再選キャンペーンの公式サイトで販売されているオリジナルロゴ入りフリースジャケットは、ブッシュ大統領自身が昨年度に「民主主義活動家を弾圧していることへの制裁」として、禁輸措置を発動していた相手国、ミャンマー(旧ビルマ)で作られた製品であることが暴露されている。

他にも、ブッシュチーム公式グッズのデニムシャツはメキシコ製、帽子は生産国不明。製造業の国外流出が米国内雇用環境の悪化を招いている時に、なんとも皮肉な選挙グッズである。その公式グッズを提供しているのはケンタッキー州で20年の歴史を持つ米スポルディンググループ。これまでに5人の共和党大統領候補向けの公式グッズを扱っているという。

一方で、ジョン・ケリー選挙チームの公式グッズは全て米国製とされている。提供元はファイナンシャルイノベーション社

ブッシュ陣営はこのスキャンダルをどう乗り越えるつもりだろう?天安門事件を無視して中国支持を宣言したように、スーチー女史のことを忘れて、突然ミャンマー支持を宣言するかもしれない。

2004/03/20

アメリカ市民の生活に忍び寄る軍事社会の影

ウォールストリートジャーナル2004/03/9付け記事によると、米国では、国内の治安活動など従来の警察の役割に軍隊が動員されはじめているとして、その危険性---軍事国家への変貌が危惧されているとのこと。

同記事が実例として挙げている事例では、例えば先月(2月)、テキサス州オースティンの法律学校に陸軍の情報部員が現れ、同校で開催された法律学セミナーの際に「軍の弁護士に対して怪しい発言をした三人の中東系の人物の身元確認」のために、セミナーの録画テープを要求したという。(陸軍側はその件について「調査中」とコメントしている)

昨年には、米国海軍情報部---世界の海上保安の基盤となる組織---は、「テロの可能性がある行為の阻止のため」アメリカ関税局(USCS)の海運取引データベースへのアクセスを要求した。関税局はこの要求に一度は反対ものの、結局大部分のデータへのアクセスを認めることになったとのこと。

さて、ウォールストリートジャーナルの記者は気づいていないようだ。日本人の感覚からすれば、アメリカはすでに息苦しくなるほど軍国主義に侵されているのである。

例えば、オレゴン州の地域新聞の2004/3/7付け記事によれば、オレゴンのLAパイン高校では、ランチタイムになると、校内で陸軍軍曹が積極的に陸軍のマーケティング活動(入隊勧誘)をしているという。政府の後押しもあって、軍隊のスカウト活動は順調らしい。2001年に施行されたブッシュ大統領ご自慢の政策「落ちこぼれゼロ法案(No Child Left Behind Act)」によって、全ての中・高等学校は、軍部の採用窓口から要求があった場合には、生徒の名簿を提出する義務が課せられることになったという。(落ちこぼれたら生き残る可能性がゼロに近づくということだろうか?)

もちろん、生徒の両親は個人情報の提出に対して拒否する権利を留保している。オレゴン州ベンド-LA地区に関しては約10%の両親が子供の情報提出を拒否しているが、オレゴン州全体ではそうした権利について充分に告知されていないらしく、ほとんどの両親は生徒の名簿提出を拒否していないとのこと。

米国の地域経済を支えていた製造業のほとんどがインドや中国に外注され、中流家庭が貧困層へと移行している現在、さまざまな資格と高度な教育設備を提供する陸軍は(裕福でない)米国の児童にとって魅力的な就職口に見えても仕方ないのである。

ところで、「金持ちだけが兵役を逃れるのは許さない」という旧来の保守的なアメリカ市民のために、ブッシュ政権は密かにHR163-S89法案の議会承認を進行中だ。

この法案のサマリータイトルは「通常防衛戦力供給に向けて、全ての若者(女性含む)に一定期間の兵役もしくは公共サービスを義務化し、国防と国土安全を促進する法案(To provide for the common defense by requiring that all young persons in the United States, including women, perform a period of military service or a period of civilian service in furtherance of the national defense and homeland security, and for other purposes. )」となっている。(この件については以前にもちょっと書いてます)

もちろん2004年の選挙期間中にこの「徴兵法案」が話題にのぼって「ベトナムの再来だ!」とリベラルな連中が騒ぎ出すことがないように、(このまま順調に事態が進行すれば)同法案は2005年春から施行される予定である。(この先日本では「駅前留学」の先生たちが、激減することになるかもしれない)

ベトナム戦争時代の徴兵制度により、テキサス州兵に勤務することによって「ベトナム戦争逃れだ」とののしられることになったブッシュ大統領は、これから州兵に応募するアメリカの若者がそのような不名誉な立場にならないように、イラク、アフガニスタン、コソボ、ハイチ、その他世界で活躍する米駐留部隊に、各州兵がローテーションで勤務できるようにキチンと配慮している。(高校を卒業して、はじめての海外旅行が戦場!というわけだ)

徴兵が復活しても、オタク文化に染まってしまって星条旗のお役に立てないと考えている一部のひ弱なアメリカ人の方は、ご心配なく。サンフランシスコクロニクル紙の2004/3/13付け記事によれば、徴兵法案実施に先立って、軍事作戦分野で特に不足しているという、「コンピューター技師」「通訳」等の特殊技能の人材確保のためブッシュ政権はすでに積極的な人材獲得活動を開始しているという。(こうした米軍の徴兵活動を指揮する組織「Selective Service System」の公式ウェブサイトを見ると、「まだ徴兵は始まっていない」と宣言していて、報道内容を否定している。どうやら世間の注目を浴びて迷惑しているようだ)

米国では、徴兵制度の復活は致仕方ないと考える政治家は多い。なにしろ兵士が不足しているのだ。2004年2月3日の時点で、イラク駐留米軍兵の死亡者数は公式には528人とされているが、ジャーナリスト、ジョー・ヴァイアルズ記者の調査によると、公式発表されているのは戦闘で「即死」した人数だけであり、傷病兵として病院に運ばれ、治療中に亡くなる兵士の人数は含まれていないとのことである。(そうした事情により、上記日時での兵士の死亡実数は1,188人と推定されている)

たとえ隊員数に見合う防弾チョッキの支給が間に合わなくても、どんどん兵士を新規採用しなければ、アメリカ合衆国は「自由のための」戦争を継続することができない。

しかも、「イラク勤務が終わっても除隊しないで」という上官の懇願を聞き入れない兵士は多いし、地域新聞デンバーポストの2004/03/17の記事によれば、イラクやアフガニスタンから帰国した特殊部隊のエリート兵士は、軍医のカウンセリングも虚しく、自殺していまうケースが増えているという。(コロラド州だけで少なくとも6人の帰還兵が戦闘による心的障害により自殺している)

帰還を前にしたカウンセリングはそもそも効果がないという意見もある。戦場でどんなひどい目にあっても、兵士は本当の悩み、怒りを人に話せないことが多い。生き残った負傷兵がマスコミに軍部への愚痴をこぼした場合、傷病兵士向けの医療保障を打ち切られることもあるからだ

「ベトナムの英雄」ジョン・ケリーが大統領に当選したら、そんな兵士へのイジメを解消し、悩みを解決して、彼等が安心して戦地に戻れるように、新たな国防政策を打ち出す可能性は高いだろう。「ブッシュよりマシ」と素直に喜べないとしても、うっかりラルフ・ネイダー氏に投票すれば、ブッシュ政権の続投を支持してしまうことになる。結局のところ、ブッシュ大統領のように「脱走」する選択肢は、現在の米国市民にはないのかもしれない。

さて、日本人はアメリカ社会から何か教訓として学んでいるだろうか?

かつて日本でも、80年代には新宿駅や全国の繁華街の、風俗の呼び込みが騒々しい中で、冴えないオジサンたちが「自衛隊入らない?資格なんでもとれるし公務員だから給料高いよ」といって体力のありそうな学生を勧誘していたのを、憶えている方も多いはずだ。(「日本のために死ねるか」などと言わないあたり、当時のオジサンスカウトは現在の政治家よりも、自衛隊に関してはるかに正直だった)

そして2004年。自衛隊は米国のPR手法を取り入れて、スカウトマンよりも効率的な入隊勧誘を目指している。渋谷スクランブル交差点で、明らかにビレッジ・ピープルのヒット曲「In the Navy」の影響を受けたと思われる「踊る自衛隊」広告を、笑って見ていられるうちはまだ大丈夫、と言えるだろうか?

(注:ビレッジピープルは70年代に米国で活躍した男性6人グループ。彼等の特殊な存在感についてはインフォシークミュージックのページでご確認あれ)

ラムズフェルド、インタビューでウソを指摘されシドロモドロに

BuzzFlash News Analysis 2004/03/15の記事より。

ご覧になった方も多いと思うが、米CBSの人気番組「フェイス・ザ・ネイション」にドナルド・ラムズフェルド国防長官がゲストとして出演。日本のマスコミ報道では出演の件以上のことは触れられていないが、この番組内で、ラムズフェルドはとんでもないヘマをやらかしている。以下に番組内の会話を抜粋してみよう。
オリジナル番組記録(PDFファイル)から引用)

ボブ・シーファー(司会・CBSキャスター):
「世界中が知っているとおり、大統領は今回の(イラク)侵攻を指示したわけですが、それは大統領が言うところの、大量破壊兵器が存在していて、わが国がイラクの脅威にさらされているからということでした。現在までに我々が知っていることを鑑みて、長官、あなたは今でもこの侵攻が賢明な判断だったと思いますか?それでもイラクは差し迫った脅威であったと?

ラムズフェルド:
「ボブ、それは・・・それは、今でも確信しているが、正しいことだったんだよ。私は・・・私は侵攻が成功して嬉しいと思う。2,500万人のイラク人は開放されたんだ。卑劣な政権は滅びたんだ・・・10年もの間続いた弾圧と死の軍団、大量の墓標と大量の殺人、隣国と自国民へ化学兵器を使った政権、近隣諸国に弾道ミサイルを発射した国家がね。そんな政権が無くなったのはいいことだ。それに・・・」

ボブ・シーファー:
「ちょっとお聞きしたいのですが、もし(フセインが)大量破壊兵器を所有していなかったとして、それが事実であると仮定してのことですが、なぜイラクがアメリカにとって差し迫った脅威(immediate threat)であったといえるのでしょうか?

ラムズフェルド:
「ええと・・・君と、何人かの批評家だけがその用語を使っていたんだよ。私はそんな用語を使っていない。大統領だって使っていないんだよ。今ではまるで本当にその用語が使われていたかのように思われているけれど、大統領は・・・」

シーファー:
閣僚の誰もその用語(差し迫った脅威、immediate threat)を使っていないとおっしゃるのですか?

ラムズフェルド:
「そりゃ・・・、全ての閣僚を代弁することはできないが・・・、誰もその言葉を使ってないよ」

シーファー:
「副大統領も使っていない?」

ラムズフェルド:
「ないね・・・もし何か確証があるなら見せて欲しいもんだ

トーマス・フリードマン(ニューヨークタイムズの極右コラムニスト):
確証ならここにありますよ。『核兵器の脅威は・・・』---長官、これはあなたの発言ですよ---『イラクの核兵器の脅威は差し迫った(imminent)ものではなくて、サダムは少なくとも5年から7年前に核兵器から遠ざかっていると意見する者がいる。私はその考えには納得できない』」(2002年9月18日のラムズフェルド長官の発言の引用)

ラムズフェルド:
「それ・・・それは・・・」

フリードマン:
これは”差し迫った(脅威)”とほとんど同じことでは?(笑)

ラムズフェルド:
「ええと、私はただ、正確さを、確実さを心がけただけだ。私はそう・・・」

フリードマン:
「『わが国と世界にとって、イラクのサダム・フセイン政権ほど強く差し迫った脅威(immediate threat)を持ったテロリスト国家はない』」(同じく2002年9月18日のラムズフェルド長官の発言の引用)

ラムズフェルド:
「うーん・・・、私の見識では・・・当時の状況では・・・彼は・・・わが国の当時の最新の情報と他国の情報では・・・それを信じていたし・・・我々はまだ知りえていないが、やがて知りうるのだ。デビッド・ケイの言うところでは、我々は85%正しかったとのことだ。それが正しいパーセンテージかどうかはわからない。(以下略)」

この情けないラムズフェルドの発言シーンは、反ブッシュサイトMoveON.orgのサイトで録画を観ることができる

2004/03/19

オーストラリアでも拡大する貧富の差

AP通信2004/03/14付け記事より。

オーストラリア野党第一党である労働党が実施した最新の調査レポートによると、オーストラリア国内の貧困問題はかつてないほど悪化しており、国民の5人に1人が自分の子供に食事と服を与えるにも困窮している状態であるという。(英BBCの関連記事では、オーストラリア人の20%は自分の子供に薬も教科書も買うことが出来ないと表現されている

今回の調査は、ここ30年間で初めて実施されたもので、470ページに及ぶその調査報告書によると、オーストラリア国内の21%の家庭(360万人程度)の収入は週平均400オーストラリアドル以下(298米ドル、約31,757円)であり、オーストラリア国内の最低週賃金431.40オーストラリアドル(321.40米ドル、約34,293円)を下回っていると説明されている。

週給3万円程度なら生活に充分と思われるかもしれない。しかし、オーストラリア最大の都市、シドニーの平均家賃は週260オーストラリアドル(194米ドル、約20,673円)というから、収入の大半は家賃に消えてしまうわけだ。

オーストラリア上院委員会の報告によると、オーストラリア国内人口(2,000万人弱)のうち、実質的な貧困人数は100万人から410万人程度(人口の5%から22.6%)と推定されている。貧困層を構成するのは先住民アボリジニ、無職者、障害者、母子家庭の親と子供、お年寄り、移民と難民であり、貧困の主原因は失業である。

オーストラリア議会上院委員長で、労働党に所属するスティーブ・ハッチンス議員は語る。

「我々の国家は富裕で偉大だが、子供が腹をすかして学校に通うのは容認できない
「恵まれないオーストラリア国民に救いの手を差し伸べ、貧困問題で次世代まで苦しむことがないような方針を打ち出し、迅速かつ効果的に行動すべきだ。こうして話している間にも大勢のオーストラリア人が困っているのだから」

調査報告書では、貧困問題を克服するため、学校で恵まれない学童向けに朝食を支給し、最低賃金基準を上昇させるなど、95件の提案が書かれている。

しかし、オーストラリアのジョン・ハワード首相は、国内の貧困状況に関する今回の調査結果を否定し、以下のように語っている。


(野党・労働党は)いつもこの世が終末を迎えているかのように話すのだ
金持ちがより裕福になったことは確かだが、貧困層がより貧困になったわけではない。貧困問題を解決するために官僚主義に陥るよりも、継続的な減税を推し進めることが大切だ

首相の楽観的な見解に対し、オーストラリア・カソリック団体の委員長、ジョー・キャディー師は「経済的条件の向上が貧困の克服につながるというのは単なる神話に過ぎない」と話している。キャディー師は教会のプレスリリースでこう結んでいる。
せっかくの調査報告が、オーストラリアの貧しい人々に生活の改善をもたらす事ができないとしたら、とても悲しい事だ

2004/03/15

ジョン・ケリー支援企業はジョージ・ブッシュにも大量献金

OpenSecret.orgの2004/03/4付けプレスリリースより。

現在までのところ、選挙資金集めに関してジョージ・ブッシュはジョン・ケリーを1億ドルほどリードしているが、ケリー支援企業の多くは、ケリーとブッシュの両陣営に同時に献金していることが判明している。

例えば、ジョン・ケリーの上位三番目の支援企業であるシティグループは、少なくとも79,000ドル以上をケリーに献金しているが、同時にブッシュ陣営に対して187,000ドルを献金している。(ブッシュ陣営の選挙資金額リストでは、シティグループは上から12番目の支援企業となる)総じて、ケリー支援企業の半数以上は、より多くの金額をブッシュに献金しているとのことである。

そんなわけで、2004年米国大統領選挙は史上空前のホワイトハウス・オークションとなることが決定的になったようだ。さて、企業のCEOにとって、ジョン・ケリーとジョージ・ブッシュのどちらがより魅力的に映ることだろう?

これまでの実績をみると、ケリーの企業サービスは製薬業界、通信業界向けの規制緩和などで活躍しているが、ブッシュといえば、エネルギー企業向けに電気・水道サービスの民営化、石油企業向けに環境保護法案の弱体化、軍事産業向けにアフガン、イラク戦争の開始、防護服・サバイバル用品業界向けに炭素菌騒動(憶えてますか皆さん?)と大量破壊兵器の捏造、データベース企業向けにテロ対策名目で個人情報収集事業開始、教材企業向けに「落ちこぼれゼロ事業(No Child Left Behind Act)」実行と、大企業のために誠心誠意尽くしていることを支援企業は高く評価しているので、ブッシュ再選は濃厚といえよう。

しかし、もしも悪趣味な選挙広告のおかげでブッシュ支援が気まずい雰囲気になったら、ケリーへの献金が増加するかもしれない。いずれにしろ、支援企業にとっては通常の投資活動と同じで、二人のうちどちらかが大統領になっていただければ満足なのである。

ビジネスの、ビジネスによる、ビジネスのための合衆国政府(Government of the business, by the business, for the business)の誕生だ。

ジョン・ケリーとブッシュに同時献金している企業の一覧表へのリンク

2004/03/14

解剖用の遺体を地雷の実験で爆破している米陸軍

英BBC2004/3/11の記事より。ニューヨークタイムズにも2004/03/12付け関連記事あり。

ルイジアナ州チューレーン大学へ、医療向け解剖実習用に献体された遺体のうち、少なくとも7体が米国陸軍に転売され、地雷の爆破実験で使われて、遺体は爆破されたという。この事実は、カリフォルニア大学ロスアンゼルス校(UCLA)医学部に献体された遺体を不法に転売した容疑で2人が逮捕された事件の周辺調査により発覚したとのこと。

チューレーン大学では毎年150体の献体を受けているが、解剖実習で必要なのは45体程度。米ハーパーズ誌の調査によると、National Anatomical Service(全国解剖サービス社)はそのうち7体を7,000ドルで買取り、米国陸軍へ約30,000ドルで転売。その遺体はテキサス州で、陸軍の対地雷用防護服靴の実証実験中に爆破されたことが判明している。

米国陸軍は大量の遺体を数々の調査プロジェクトで使用しており、そのいくつかは爆破実験に用いられていると説明しているが、問題は、献体した遺族はそうした事実を知らされていないということである。

2004/03/12

ロバート・ゼーリック通商代表と「健全」な職歴

ZAKZAK2004/03/10の記事を読んで、日本の牛丼ファンはこのゼーリック米通商代表という人物に激怒していることと思う。

健全な科学に従う必要があることを、メキシコの輸入解禁によって他国に教えたい」と偉そうに話すこのアメリカ政府の営業マンが、「健全」という言葉の意味を理解している可能性は極めて低い。ロバート・ゼーリック通商代表は、ブッシュ政権入閣前は不正会計の結果破綻したエンロン社の顧問を務めていた人物だ。奇妙なことに、在日米国大使館のウェブサイト上に記載された彼の職歴には、この超有名企業、エンロン社との関わりについては一切言及されていない

ひょっとして、米国大使館の人々は「Enron」のカタカナ表記を知らなかったのかもしれない。なにしろ、企業の会計報告で売り上げを水増しすることは「クリエイティブ」と評価されるし、牛肉の全頭検査と「一部検査」を混同するお国柄である。ゼーリック氏が正確な職歴を忘れてしまっても責めることはできない。(日本の政治家だって、自分の学歴すら憶えていないのだ

ゼーリック氏は日本の牛丼の魅力をよく理解していらっしゃるようだ。それなら、次回来日の際にはぜひとも「牛丼つゆだく」をアタマにかけて、記者団の前に登場していただきたい。

2004/03/11

ハワード・ディーンとケリーが和解、共闘か?

ニューヨークタイムズ2004/03/11付け記事(要無料会員登録)より。

お互いにバッシングでつぶしあいを演じてきた民主党大統領候補が、いよいよ反ブッシュ活動で共闘を宣言。どうやらジョン・ケリーから歩み寄りがあったようだ。ハワード・ディーンは、3月末までに公式にジョン・ケリー支持宣言をする見込みであるという。(ディーンの公式サイトもそれを匂わせている)ケリーはエドワーズとも共闘の道をさぐっているので、どうやら民主党内部の完全分裂は避けられそうな雰囲気である。

ケリー陣営としては、二人の民主党リベラル派候補を味方につけて、「第三の候補」ラルフ・ネーダーにリベラル層の票が流れることをなんとしても避けたいのだ。だが60万人を超えるディーンサポーター達にとって、ケリー支持は大きな妥協であり、反発も多い。今後のジョン・ケリーの選挙運動では、リベラル向け政策のアピールなど、ディーン側へのさらなる譲歩を要求されるだろう。一時的であれ、民主党が保守派から民主派へとシフトするのは喜ばしいことである。

ラッシュ・リンボー、スカルアンドボーンズの話題に奇妙なスピン

共和党系パーソナリティのラッシュ・リンボーが自身のトークラジオ(録音公開ページ)で、リスナーから「ブッシュとケリーは両方ともスカルアンドボーンズの会員」とネタフリされ、「スカルアンドボーンズって何のことだ!?ハイチのブードゥー教の一種か?」と話題を避けるつもりが、リスナーの具体的な説明が続いたのに慌てて、思わず「オレもスカルアンドボーンズのことは聞いてる」(知ってたのかよ!)と、いつの間にか「スピン(論点すり替え)」モードに。

人種差別発言など、過激トークが売りの「白ブタ」ラッシュにとって、自身の違法薬物取引疑惑の次に話したくないネタのようだ。

2004/03/10

マクドナルド、イスラエル支店ではアラビア語禁止

The Electronic Intifada2004/03/05付け記事より。

マクドナルドは在イスラエルの80件の各支店において、従業員のうち20%がパレスティナ人であり、アラビア語がイスラエルの2つの公用語のひとつであるという環境であるにもかかわらず、店員がアラビア語を話すことを社内ルールで禁止しており、同店の「2003年優秀従業員賞」を受賞した従業員アベール・ジナティ(Abeer Zinaty)は、仕事中にアラブ語を話したというだけで解雇された疑いがあるという。

イリノイ州のマクドナルド本社広報部は、アベールの解雇理由を以下のように弁明している。

彼女の解雇を決めたのは、彼女と同じくアラブ語を話すパレスティナ系アラブ人のスーパーバイザーであり、解雇理由は就業成績に関する理由であると説明されている」

また、アラブ語の使用を禁止した理由について、マクドナルド広報部は以下の説明をしている。

「イスラエルで最大のクイックサービスレストランとして、マクドナルド・イスラエル支店の従業員の20%はイスラエル系アラブ人であり、他の20%はロシア系移民で占められている事実は、イスラエル国内の人種事情を反映している。イスラエル系アラブ人とロシア系移民の多くは管理職の各ポジションを占めているので、仕事中には全ての従業員にとっての共通語であるヘブライ語を使用することにより円滑な業務遂行と顧客サービスを図ることが求められている。しかし従業員の誰も独自の言語を話すことによって解雇されることはない」

ということで、日本のマクドナルド各店においても、接客においては言語に気をつけるように、近く本社から指導があるに違いない。「ワン・ビッグマック、プリーズ!」ではなくて、「ビッグマック一丁、お願い!」となる日が楽しみである。(いずれにしろここ10年ほど食べたことないので、どんな接客なのか知らないけどね)

2004/03/09

ブレア首相に女性スキャンダル?

オーストラリア/サン・ヘラルド紙の2004/03/07の記事より。

国連での盗聴事実の発覚元国連査察官ブリクスからの批判など、数々の批判が連発するこの時期にあっても、まったく辞任の気配がない厚顔なブレア首相に、英タブロイド紙記者たちが、お得意のスキャンダル攻撃を開始している。

ブレアはオレの彼女とイイ関係にあったんだ」とイギリスのタブロイド紙に吹聴してまわっているのは、ブレア夫妻の天敵と呼ばれる「詐欺師」ピーター・フォスター氏である。このオーストラリア人は、ブレアの妻シェリーのマンション購入をめぐるトラブル「シェリーゲート事件」の中心人物であり、シェリーの女友達でファッションアドバイザー、キャロル・キャプリンの元彼である。そしてこのキャロルという女性こそ、ブレアと「親密な」関係があったと暴露されている当人だ。

「キャロルはシェリーよりもはるかにブレアへの影響力がある。なにしろブレアの下着まで選んでるんだ」と下世話な証言をするフォスター氏は、「一人ヘッドラインメーカー」の肩書きどおり、自身の著作本「A Question Of Deceit」のプロモーションのために世間をペテンにかけているという観測も広がっている。しかし今回の暴露内容には(もし事実なら)ブレア政権を揺るがす重要な情報も含まれている。

2002年4月、米大統領ジョージ・W・ブッシュの牧場での会談から帰国したブレア首相は、ロンドンに到着するとすぐにキャプリン嬢に電話して、会談内容を漏らしていたとフォスター氏は語っている。「ブレアが彼女に喋ったのは、イラク戦争は避けられない状況なので、数ヶ月以内に支持をとりつけなければならないということだ」

ブッシュ政権のプードルとしてのポジションを保持するため、新たにテロ対策のための先制攻撃を正当化する法制づくりを宣言(ブレア・ドクトリン宣言?)したり、英国が誇る特殊部隊SASの大幅増員(SAS史上初のレベル) を決定したりと、派手な活躍の割には以前より痩せ衰えて見えるトニー・ブレアは、オーストラリアからの意外な伏兵に腹を立てて、あらたな報道規制政策を打ち出すかもしれない。

2004/03/08

遺伝子組み換え作物が米国農産物を広範囲に侵食中

英インディペンデント紙2004/03/7付け記事より。同記事によると、初めての遺伝子組み換え作物(Genetically-Engineered Crops)の承認をめぐる議論が進行中のイギリス国内では、遺伝子操作済みDNAによって、アメリカの伝統的な農産物が広範囲に渡って汚染されているとのレポートを元に、GE農作物を承認することは、将来的には人類の健康に深刻な影響を与えるものと危惧されているという。

同記事が言及するレポートとは、ワシントンで活動している団体「Union for Concerned Scientists (UCS) 」の発表したものだ。このレポートによると、非GEとされる各主要農作物(とうもろこし、大豆、菜種)が、実際には遺伝子組み換え済み作物のDNAが混入していて、すでに純粋な非GE農作物を生産することが困難になっていると報告している。(commondreamsの参照記事

全米とうもろこし生産者協会(the American Corn Growers Association)の会長、ラリー・ミッチェルは以下のように語っている。

私たちは農作物の輸出市場をどんどん失ってしまうだろう。遺伝子組み換え作物に無関心だった報いだ
実際に、米国の農業生産者は、遺伝子組み換え作物に懸念を示すEU諸国、日本、韓国などへの輸出市場を失いつつあるという。

良心的な生産者の発言には共感できるが、米国政府が日本へのGE農産物の押し売り圧力を強化する可能性は高い。Commondreamsの記事が指摘するように、「遺伝子組み換え規制は手遅れ」かもしれないが、しかし一方で、日本人としては食用農作物の完全自給の可能性も信じたいのである。

2004/03/05

たまには気晴らしに音楽でも・・・

暗いニュースばかりで気が滅入るときは、平原綾香の「Jupiter」も素敵ですが、以下の動画コンテンツを見ればきっとリベラルなあなたのハートも癒されることでしょう。(リンク先は全て音声付動画コンテンツ(汚い言葉付き)なのでお仕事中の方は注意してください!

  • I hate Republican」(共和党員なんか大嫌い)
    民主党支持者なら口ずさもう。I hate, REPUBLICAN♪(eric blumrich氏作品)
  • He's a NAZI」(彼はナチ)
    共和党系タレント、ラッシュ・リンボーを讃える素晴らしい楽曲。(eric blumrich氏作品)
  • Thank you for the memories」(思い出をありがとう、フセインさん)
    「あなたはいつも私たちのそばに居た」アメリカ政府のつぶやき。
  • The Enron Song (Where are you now Ken Starr?)」(エンロンの歌:スター検察官は今何処に?)
    クリントンがミュージカル風にエンロンスキャンダルを解説してくれる。ブルース・ヤロック氏作品。
  • WHITE AMERICA/Dirty Version」(エミネムのホワイト・アメリカ/ダーティ編)

2004/03/04

ヴァネッサ・ケリー、ハイチ問題でブッシュを大批判

フィラデルフィア・デイリーニュース2004/03/02の記事より。

2004年の民主党大統領選挙キャンペーンでリベラルな人物といえばディーン候補かクシニッチ候補だが、この女性の前にあっては霞んでしまうかもしれない。ジョン・ケリーの末娘、ヴァネッサ・ケリーは、父親の選挙キャンペーンでフィラデルフィアニューヨーク・ストーニーブルック大学でのディベートに同席し、ハイチ大統領の失脚について以下のように発言している。

「ブッシュ政権は、民主的プロセスで選ばれた大統領の転覆に加担していると思います」
「私たちは、沈黙することによって、(ハイチ大統領の)退陣を促したのです」
ジョン・ケリーと前妻ジュリア・スローンの間に生まれたヴァネッサは、現在ハーバード・メディカル・スクールの学生だが、父親の大統領選挙キャンペーンを人一倍熱心にサポートし、女性としての立場からポリティカルな発言をすることで民主党リベラル派からも人気がある。しかし彼女の今回の発言は、民主党保守派としての勢力を固めている父親にとって、追い風となるかどうかは疑問である

フォーブス家とスローン家の両財閥の家系を継ぐヴァネッサは、ケリーの財閥寄りの結婚遍歴(ジュリア・スローンの結婚当時の資産額は3億ドルといわれている)とともに、ブッシュ率いる「偽庶民派」共和党ネガティブキャンペーンの標的になる可能性は極めて高いだろう。

2004/03/03

USドル紙幣とユーロ紙幣に無線ICタグ導入開始?

プロパガンダマトリックス2004/03/01の記事より。

バーコードに代わる流通管理技術として注目されているRFIDタグ(無線タグ)について、ヨーロッパではユーロ紙幣にこのIDチップを埋め込み、偽造防止に活用するというプロジェクトが計画されているということだったが、せっかちな政府担当者はすでにIDチップ埋め込み済みユーロ紙幣を試験流通させているようだ。

テロリストを追跡するかわりに、国民を監視することに異常な情熱を燃やしているアメリカ合衆国においても、ドル紙幣の新札にチップが埋め込まれているというタレコミが公開されている。

米国でIDチップ埋め込み紙幣が流通すれば、さまざまなルートを経由した紙幣が、最終的にホワイトハウスに集まる様子を観察できる政府当局者は、とてつもない権力を手にするだろう。

2004/03/02

アメリカで2ヶ月間に76万人の失業手当が打ち切り

TheNation2004/02/26のコラム「思いやりあるジョージ」より。

NPO団体、the Center on Budget and Policy Prioritiesの発表によると、米国ではこの2ヶ月間(2004年1月〜2月)で約76万人の失業者が失業手当の支給打ち切りに陥ったという。(米国内の最新の雇用状況に関しては、ニューヨーク存住の16歳から64歳の黒人男性のうち、2人に1人が失業中というニューヨークタイムズ紙の暗いレポートもある)

グリーンスパン氏の提言を待つまでもなく、米政府の社会保障予算削減は始まっているわけである。コラムは以下のように結んでいる。

ブッシュ政権の対応は?ゲイ結婚に新しい立場表明だとさ

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