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2004/07/04

「減税という詐欺」byハワード・ディーン

政治風刺漫画サイトCagle Cartoonsの記事コラム2004/06/14より。民主党大統領候補ハワード・ディーンの連載コラムを以下に全文翻訳して掲載。文中でディーン氏が批判しているブッシュ減税については過去記事も参照してください。


「減税という詐欺」(The Tax Cut Scam)

by ハワード・ディーン


過去10年もの間、アメリカ人の多くは減税されていると思い込んでいた。しかし実際には、お金を失っているのだ。

有権者が減税というアイデアを好むのは事実だが、公共サービスが削減されてしまうのは誰でも嫌がるはずだ。しかし今、それが実際に発生している。たいていの労働者家庭にとって、今言われているような減税とは、念入りに仕組まれた会計詐欺でしかない。所得税は下がるが、固定資産税は上がり、児童税控除はあっても、大学授業料は上昇している。婚姻加算税の減免はあっても、医療保険の掛け金は36%も上昇している。

平均的な労働者にとっては、減税によってポケットに1ドル入る度に、他のポケットから2ドルがこぼれ落ちるようなものだ。現在の減税政策は、アメリカの歴史上最大且つ最長規模の連邦政府赤字を作り出す主要な要因であり、毎年およそ5,000億ドルが政府の財政赤字として追加されている。

しかも状況はさらに酷くなっている。

そうした減税政策は、子供たちの世代に負債として重くのしかかることになり、やがては大きな税負担を強いられるだろう。基本的な生活も、教育も受けることができなくなる。現状の減税トリックは、米国の中流家庭に対して成功機会を奪い、毎年追加される赤字額は国家の競争力を著しく減退させている。

総じて、現状の減税政策は、国民の生活に対して以下のような直接的影響を与えている:

  1. 連邦住宅補助プログラムの減少と、「落ちこぼれ防止法(No Child Left Behind)」の実施によって教育予算が地域行政府と教育委員会の負担になったために、個人の地方固定資産税は上昇した。
  2. 84,000人分の大学奨学金が消滅した。州政府は公立大学を支援する予算を減額したため、過去3年間のうちに公立学校の授業料は50%近く上昇した。この傾向により、労働者家庭に生まれた児童にとって大学教育はより困難になり、中流家庭に対しては負債を抱えさせるか、年金積立金の取り崩しを強いている。
  3. 医療保険の掛け金が減税以前よりも上昇した。150万人が低所得者向け医療扶助制度(Medicaid)資格を失い、その医療費用の負担は医者と病院から保険会社へと転嫁され、医療保険加入者の掛け金上昇につながっている。

国土防衛も大切だが、医療保障、教育、職業訓練、住宅補助などの計画も、国家の最優先課題であり、適切な財源が必要であると私は信じる。また、相当数の有権者がその考えに同意してくれていると思う。何と言っても、私たち国民こそが、そうした国家政策への投資によって利益を得る主体のはずだ。個人の生計となれば誰でも予算どおりに生活費をやり繰りしなければならないように、政府の政策も算段されるべきだろう。

政治家達が考えているよりも、アメリカ国民はずっと賢いのである。タダ飯なんて誰も期待していない。政府が国民を大人として扱うつもりなら、減税のような耳障りのいい政策の実施に伴う本当の代償というものを、法案が可決された後ではなく、法案可決の前に国民に知らせるべきなのである。次に合衆国大統領になる者は、最優先課題の一つとして、労働者家庭に対しても公正さを保てるような税制の正常化を目指すべきだろう。中流家庭に暮らすアメリカ国民が、再び希望を持てるように。


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