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2004/08/05

ケネディ暗殺の録音テープ、デジタル解析へ

ニューヨークタイムズ2004/08/03付記事より。

米国の暗黒の歴史の始まりとなったケネディ大統領暗殺事件の調査に新展開。以下に記事を全文翻訳して掲載。
しかし、よりによって大統領選挙の年になぜこんな・・・?



ケネディ暗殺の録音テープ、デジタル解析へ

BY マイケル・ジャノフスキー(MICHAEL JANOFSKY):ニューヨークタイムズ

ワシントン、8月2日---これから1年後には、アメリカの歴史上最も苛立たせるミステリーのうちの1つがついに解決されるかもしれない:果たして、リー・ハーヴィー・オズワルドは単独で暗殺を実行したのか?

ローレンス・バークレー国立研究所の科学者達が、ディジタル走査装置を使って、1963年11月22日にダラスで発生したジョン・F・ケネディ大統領の暗殺の瞬間の現場音声を収めた唯一の録音テープを複製する作業を開始している。

音声テープは、警察オートバイに取り付けられていたマイクロホンを通して、ケネディを乗せた乗用車の行列がディーレイプラザ(Dealey Plaza:大統領が暗殺された場所)を移動する際に録音された。音声は警察本部の速記用口述録音機のベルト上に保存されたが、数十年間にわたる科学的な分析によれば、どれだけの人々が現場で大統領暗殺を実行したかについて決定的な事実を提示できなかった。

1964年に、大統領暗殺に関する連邦政府の調査---ウォーレン委員会は、オズワルドが単独で、プラザ上にあるテキサス歴史図書館ビルから、3発発砲して、暗殺を実行したと結論づけた。しかし、15年後に事件を調査した上院委員会は、暗殺時の射撃は4発であり、その内3発はテキサス歴史図書館ビルから、1発は別の位置から発射されたという結論に達し、多くの陰謀説が展開されることになった。

古い78回転のレコードのように、速記用口述録音機は、針を使用するために、分析のために繰り返し再生されるうちにベルトが破損していった。1990年には国立公文書館の所有となり、技術者たちは、それ以上の機械的な手段による採録を避けていた。

暗殺の秘密を握る速記用口述録音機のベルト

JFK暗殺の秘密を握る速記用口述録音機のベルト

その後、保護主義者たちには、手ごわいながら歴史的に重要な課題が残された:古いプラスチックベルト上の音をどういう方法で採録するか、また、採録が可能となったとき、銃弾の発射数を示す明白な証拠が得られるのか?

米国国立公文書館の公文書保管人であるレスリー・C・ワッフェンは、音声の採録が可能であるだけでなく、デジタル解析によって音声分布を記録し、余分な雑音を除外した銃声だけを抽出できると信じているという。

「これは大事ですよ」ワッフェン氏は言う。彼のチームは音声の録音ベルトだけでなく、エイブラハム・ザプルーダーの撮影した、暗殺の瞬間を捉えた音声なしのカラー8ミリ映像のオリジナルを保管している。「私が専門家を呼んだのはそういうわけです。デジタル解析は専門家の薦めによるものです」

6月の国立公文書館諮問委員会の後、その業務はバークレー研究所のカール・ハーバーとヴィタリー・フェイデフに引き継がれた。彼等は壊れやすいエジソン・シリンダーやLPレコードの解析に、デジタル光学カメラを使って音声を採録する技術を持っている。解析作業は、速記用口述録音機のベルトの溝を電子的にスキャンし、音声パターンをデジタルイメージに転換するプロセスが含まれる。

転換作業が完了すれば、ワッフェン氏曰く「玉葱の皮をむくように綺麗に、録音された層に辿り付く事ができる」という。その時には、狙撃が何発だったのかが判明することになる。

暗殺事件からは多くの陰謀説が派生し、マフィア説、フィデル・カストロ説、リンドン・ジョンソン説、ロシア人説、あるいは映画監督オリバー・ストーンによって提示された「軍産複合体説」などが生まれ、政府高官や捜査当局、歴史家をおおいに悩ませる問題となっている。

ウォーレン委員会の報告書に対抗する最も執拗で有力なセオリーは、第二の狙撃者が、自動車パレードの上方、後に「草深い丘(grassy knoll)」という名称で知られることになる草の生えた丘の稜線から狙撃したというものである。このセオリーは1979年の議会調査以来広範囲に普及しており、論拠の一部は速記用口述録音機のベルト上の録音と映像との比較、及びディーレイプラザでの実射試験に基づいている。

その調査は、4発発射されたという証拠を提示し、初弾、第2弾、第4弾は図書館ビルから発射されたもので、第3弾は草深い丘(grassy knoll)から発射されたものであると示した。

しかし3年後に実施された音響分析により、国立科学アカデミーは、銃声とされる音は単なる雑音と結論づけた。それ以来、速記用口述録音機は再生されていない。

国立公文書館が速記用口述録音機の所有者となってから、2つの難問が持ち上がった:何をするべきか?そしてどういう方法で正確に証拠を捕捉し、公開すべきか?

その難問は何年も解決されぬままだったが、新技術により、これまでのベルトを傷める危険のある手法に代わり、証拠を捉えることが可能であることが明白になった。

諮問委員会は、もしも音声の増強ができない場合、国立公文書館に音声の正確な複製を提供するよう結論している。委員の話では、複製は研究者達に渡されることになる。

「国民は知りたがっている」1989年にディーレイプラザの図書館ビル内に作られた「6階博物館(the Sixth Floor Museum )」の学芸員、ゲイリー・マックは言う。「ウォーレン委員会では単独犯、上院委員会ではオズワルドともう1人犯人がいることになっている。ずっと疑問は解決されていない」

ワッフェン氏の話では、解決は時間の問題だという。

「科学者たちは狙撃時の音声を25年から30年に渡り研究し、それぞれ別の結論に至っている」彼は語る。「しかし、最新の技術で、もっと良い再生音を手に入れて、どちらが正しいか結論を出せるだろう」


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