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2004/10/31

ブッシュ選挙チーム関係者:ビン・ラディン登場は「ささやかな贈り物」

New York Daily News 2004/10/30付記事より。

オサマ・ビン・ラディンの最新テープ登場に、ブッシュ選挙チーム関係者が喜びのあまりホンネを漏らす様子がレポートされている。以下記事より抜粋:

「投票前の最後の4日間で、国民にテロリズムについて考えてもらいたいんです」ブッシュ/チェイニー選挙チーム関係者は語る。「そして、国民にその話題について気づかせるような事態は、すべて我々にとって都合がいいんです」

共和党の上級選挙参謀は付け加えて言う:「安全面において国民を不安にさせるような事態は、すべてブッシュ有利に働くんです」その参謀はそうした事態を「ささやかな贈り物」としてブッシュ有利に働くとしたが、再選を保証するものではないと語っている。


一方でケリー陣営はというと、「重苦しい空気が漂う」と同記事は評している。以下にケリー選挙チームスタッフのコメントを抜粋:
「私達にとって大切なのは、前進することなのです。このまま予定どおりイベントを進行させていくつもりです」ケリー陣営の広報担当者マイク・マッカリー氏は話した。

ところで、選挙を間近に控えた米国では、さらにABC放送が、先週日曜日にパキスタンから入手した最新の未公開アルカイダメッセージビデオを放送するかどうか検討中であるという。

AZZAM THE AMERICAN

「いつでもアメリカ本土を攻撃してやるぞ!」最新アルカイダテープでアメリカン英語を喋りまくる謎の人物

「次のアメリカ本土攻撃を予告している」と噂されるこの75分間のビデオには、非常に奇妙なアルカイダメンバーが登場することで話題になっている。この新タイプのメンバーは、パレスティナ風スカーフを纏い、サングラスをかけ、大袈裟なジェスチャーで色白の手を振り回しながらアメリカ訛りの英語を流暢に話し、自らを「アザム・アル・アメリキ(アメリカ)」と名乗っている。このメンバーは、ビデオの中でアラブ語も話すが、ネイティブレベルではないとのことである。

パキスタンの軍事情報部ISIのアナリストは、このテープを「本物」であると認めているという。また、過去にアルカイダのビデオを多く入手してきたアル・ジャジーラのパキスタン支局員アーマド・ムファク・ザイダン氏も、この「アメリカン・アルカイダ」映像を本物としている。

しかし、これら専門家の言う真偽の判断基準は、ビデオの製造元が過去にアルカイダビデオを提供してきた実績のある「アス・サハブ(as-Sahab)」であることを認めているに過ぎない・・・

2004/10/30

オサマ・ビン・ラディンの最新声明(英訳版)を翻訳

アルジャジーラが10月29日に放送したビン・ラディン演説ビデオでの声明内容(英語訳)を全文翻訳して以下に掲載。英BBC掲載版米RadiofreeUSA版の英文を元に翻訳)

全文を通じて西欧風レトリックを感じるのは英訳文のせいだろうか?あるいは、噂にあるとおり、アルカイダに通じたアメリカ人ブレーンが声明文を書いているのかもしれない。いずれにしろ、この演説映像が本当にオサマ本人の行っているものであるならば、テロとの戦いに負けたブッシュは、演説でもオサマに負けている感じである。



オサマ・ビン・ラディンの演説(2004/10/29アルジャジーラ放送分)


アメリカの人々よ、あなた方への私からの言葉は、戦争やそれに至る動機と結果によるさらなる衝突を避ける最良の手段となるであろう。私の言いたいのは、安全とは人間らしい暮らしをする上で大切な柱となるということだ。そして自由な人々は自らの安全を放棄しない---このことは、我々が自由を憎んでいるというブッシュの主張とは相反する。

例えば、私達がなぜスウェーデンを攻撃しなかったのか、ブッシュは私達に説明すべきなのだ。周知のごとく、自由を憎む人々は、神に召された19人のような気高い魂を持たぬ。我々があなたがたと戦うのは、我々は自由な民である故、抑圧に直面して沈黙するつもりがないからだ。あなたがたが私たちの安全を脅かすなら、我々はイスラム国家の自由を取り戻すために、あなたがたの安全を脅かすだろう。

私はあなた方に驚いている。911テロ事件から4年目に至り、ブッシュは今でも事実を歪曲し、あなた方を誤った方向に導いており、事件の本当の理由を隠蔽し、それゆえ以前と同じことが繰り返される動機も存在し続ける。これら事件の本当の理由を、あなた方に話しておくとしよう。

決断に至る状況について、正直に話そう。元々タワーを攻撃するつもりはなかった。しかしアメリカとイスラエルの連合軍がレバノンとパレスティナで行っている抑圧にうんざりし、攻撃を思いついた・・・直接私を怒らせたのは、1982年から始まった一連の事件に遡る。米国が第6艦隊の支援によりイスラエルのレバノン侵攻を支持した際のことである。

そうした悲惨な出来事は、私にとって説明しようのない多くの意味を持つことになり、やがて抑圧に抗うという一般感情と、抑圧者を罰するという激しい決断を私にもたらしたのだ。レバノンの崩壊した建物を見ながら、抑圧者を同じように罰し、米国の建物を破壊して、レバノンの人民と同じ苦しみを味あわせ、我々の世界の女子供を殺戮することを止めさせようと思い立ったのだ。

ブッシュや彼の政権と渡り合うのは困難なことではなかった・・・我々の国々(訳注:おそらくビン・ラディン家のあるサウジアラビアの事)とブッシュの体制は似通っているからだ。軍事態勢が国家の半分を支配し、残り半分は大統領や王家の息子達により支配されているという体制は、我々も長く経験してきたことだ。両国とも横柄で、強情で、貪欲で、何の権利もなしに人民の金を取り上げる。

もっとも似通っているのは、ブッシュ(訳注:父ブッシュを指す)が我々の国々に訪問する間、我々側の人民は米国に好印象を持ち、彼等の訪問により自分達の国に影響を及ぼすと期待する部分だ。実際には、ブッシュはむしろ訪問先の国々の体制、軍事、王家の影響を受けているのである。そしてブッシュは、(サウジアラビア王家が)権力の座に何十年も君臨し、誰の監視も受けずに国家の財産を収奪していることを羨んでいたのだ。ブッシュは(サウジアラビアで学んだ)自由への抑圧体制と専制政治を自分の息子に託し、それを愛国法と名づけテロとの戦いと称している。ブッシュは狡猾にも自分の息子達を各州の知事にして、重要な場面で利益を得られるよう、我々の国々の支配体制を真似て、周到にフロリダの虚飾に満ちた選挙システムに導入したのだ。

我々はモハメド・アッタの行為に同意する・・・彼に神の祝福があらんことを・・・ブッシュと彼の政権が気づく前に、彼は全ての計画を20分間で達成したのだ。

米軍の最高司令官が、大いなる脅威に直面しながら、2つのタワーに居た5万人もの市民を、緊急な対処が必要なときに、そのまま放置しているなどとは、我々にも思いがけないことだった。

なぜなら、航空機が高層ビルに突入していく重大事態に集中するよりも、大統領は子供の話すヤギの物語に夢中になっていたように思われるからだ。

そのおかげで、作戦遂行のために必要な機会を3回も与えられたのである。全ては神の思し召しであろう。

あなたがたの安全は、ケリーや、ブッシュや、アル・カイダの手に委ねられているわけではない。あなた方の安全は、あなた方自身の手中にある。全ての状況が我々の安全を脅かすものでなくなった時、あなた方の安全も確実なものになるだろう。

2004/10/29

判事と弁護士が決める大統領選挙

選挙を目前に控え、アメリカの地方新聞を見れば、投票トラブルに関する報道がテンコ盛である。今回大統領選挙の重要州であるフロリダ、オハイオ、ペンシルバニアから最新トラブル事例のほんの一部を以下に挙げておこう。

フロリダ州:
大統領の弟ジェブ・ブッシュ知事の指揮の下、ありとあらゆる差別と不正が行われている。新規採用の電子投票システムは正常動作せず、何でもブッシュ支持票にしてしまう。無実の人々が、肌の色によって犯罪者とされ、投票権を剥奪されるのも毎年恒例。華氏911の影響を受けた新規の選挙人登録は基本的に却下される。地元の大学生は自分の知らないうちに共和党支持にされてしまう・・・フロリダ州では選挙不正の事例が多すぎて報道が追いつかない状態である。

オハイオ州:
ケネス・ブラックウェル州務長官は、極めて厳密な有権者登録規定(登録用紙の重さと厚さの規定!)を持ち出して、新規の有権者登録を最小化する努力をしている。またブラックウェル州務長官率いるオハイオ州選挙管理当局は、投票所の設置場所を大幅に変更しておきながら有権者に知らせずに居ると批判されている。共和党員であるケネス・ブラックウェル州務長官は、偶然にもブッシュ大統領再選委員会のオハイオ州共同議長である。
また、共和党オハイオ支部は州法を利用して、オハイオ州第二の都市カイヤホガ地区の住民(大半が黒人で民主党支持者)35,427人分の選挙人登録の忌避を要求している
さらに、共和党オハイオ支部は、オハイオ州の各投票所で有権者を監視するために、3,600人の監視官を日当100ドルで雇い入れた。投票に来た人に対して、投票権の正当性を個別に確認するという共和党の監視官計画に、民主党は「黒人有権者に対する威圧行為であり、投票を遅らせる常套手段」と批判している。(同じような監視官問題はフロリダでも派生している)地元の裁判で共和党の試みは禁止されたが、他の州で共和党は探偵を使って同様の有権者監視行動を実行しているので、オハイオでも実行されるだろう。
ちなみにオハイオ州の選挙では、黒人居住区の住民の投票が数えられない(無効票)確率は、白人居住区のそれに比較して3倍とのこと。

ペンシルバニア州:
州内の大学に勧誘員がやってきて、「自動車保険料の負担低減と医療用マリワナの合法化、レイプ対策の厳密化に協力してほしい」と学生達を次々と説得、請願書への署名を求めつつ選挙人登録用紙にも署名させ、署名者の同意なしに共和党員の登録として書き換えられていた事件が発覚。勧誘員達の雇い主は地元共和党支部だった。

ところで、国際選挙監視団の件を憶えている読者の方も居ることだろう。アメリカ合衆国大統領選挙投票プロセス監視のために世界各国から米国に派遣された---アルゼンチン、オーストラリア、イギリス、カナダ、チリ、ガーナ、インド、アイルランド、メキシコ、ニカラグア、フィリピン、南アフリカ、タイ、ウェールズ、ザンビアからやってきた専門家達---は、フロリダ、アリゾナ、ジョージア、ミズーリ、オハイオの各州を視察した後、さっそくアメリカの選挙システムの問題点(特に電子投票システム)を指摘、「法律改正すべき」と提言している。民主主義のリーダーシップをとっているつもりの合衆国専門家にとっては、面目まるつぶれといった感じだ。

国際選挙監視団だけでなく、アメリカ国民自身、今回の大統領選挙を不安に感じている。AP通信の調査によれば、アメリカ人の60%が、開票結果では勝者が確定しないと予測し、48%が「大統領は(前回同様)裁判で選ばれる」と見ているという。

前回選挙でブッシュを最終的に大統領と認めたのは---つまり、合衆国憲法は全ての投票が数えられることを保障するわけではないという判例を作ったのは---連邦最高裁だった。今回もまた大統領選択の大役を担うことになる連邦最高裁判事の1人、ブッシュ支持派のウィリアム・ランクイスト判事(80歳)は、甲状腺ガンに侵された病床の身をおして、引退前の最後の大仕事である大統領選挙後の裁判に備えている。

ブッシュを熱烈に支持しているもうひとりの判事、アントニン・スカリアは、4年前の大統領選挙裁判において、親友ディック・チェイニーの依頼により、フロリダ州の票の再集計を拒否する判決に手を貸した見返りに、弁護士である自分の息子(企業弁護士)が出世できるようブッシュ家に助けてもらった。キリスト教右派を公言するスカリア判事は、数々のスキャンダルにも関わらず、ブッシュが再選されれば判事を続けることができると期待しているだろう。

というわけで、大統領選挙が裁判に持ち込まれた場合、ブッシュ有利となる可能性は高いが、ケリー陣営はこれを座視しているわけではない。これから始まる米国最大規模の連続訴訟に備え、ケリー陣営は少なくとも1万人以上の弁護士を全米に派遣することを計画している。その内2,000人は、前回問題のあったフロリダに派遣されるとのことだ。このあたりはエドワーズ候補の面目躍如といった形だが、果たして民主党弁護士軍団は、ブッシュの秘密兵器ジミー・ベイカー率いる世界戦争謀略弁護士企業ベイカーボッツに対抗できるだろうか?

また、裁判で大統領が決定されることが慣例となった場合、国民にとって選挙参加にどれほどの意義があるのだろうか。

アメリカでは現在、国民は民主党支持派と共和党支持派でほぼ真っ二つに分かれている。民主主義の重要プロセスであるはずの大統領選挙は、米国民を統治ではなく分裂へと導いたわけだ。選挙が終わっても、こうした分断が修復される可能性は低い。おまけに投票はカウントされず、選挙結果は曖昧なまま、国の代表は法廷で、弁護士と判事により決定される。選ばれた大統領は、大口献金者である大企業の意向に沿って政策を決定する。がっかりした国民は「仕事時間を削って投票に行くのは無駄」と感じるようになる。

このようにして、北米大陸に新国家、アメリカ合衆国(USA:Ununited States of America)が建設されていくわけである。

2004/10/28

英BBC放送:フロリダで新たに選挙不正の疑い

英BBC放送「ニューズナイト」2004/10/26放送記事より。前回フロリダ州投票集計中にジェブ・ブッシュ州知事による大規模な不正を暴いたグレッグ・パラスト記者が、今度は選挙前に発覚した新たな選挙違反計画を英テレビでレポートしている。以下に全文を翻訳して掲載。(放送ビデオはオンラインで視聴できる)前回同様、英BBCと提携関係にある日本の各テレビ局は、この調査報道番組の放送を控えているようだが・・・


フロリダで新たに選挙不正の疑い(New Florida vote scandal feared)

英BBC放送「ニューズナイト」特集:レポートbyグレッグ・パラスト

フロリダ州のブッシュ選挙チーム本部から入手した極秘書類には、ある計画・・・合衆国法に違反する可能性のある計画について記されていた・・・フロリダ州でアフリカ系アメリカ人居住地域の投票を妨害するための計画である。BBCニューズナイト調査チームが事実をお伝えしよう。

2つの電子メール---ブッシュ選挙チームのフロリダ州責任者と同選挙チームの全国調査担当者に宛てられたメールには、「収監リスト」と呼ばれる15ページ分の書類が添付されていた。

リストの中身は、伝統的に民主党支持者の多いフロリダ州ジャクソンビルの黒人有権者1,886人の名前と住所だった。

タラハシーの選挙管理官は、リストを一目見て、ニューズナイト取材班に話した:「連中がこんなリストを作る理由はただひとつだろう。投票日に有権者の投票を忌避するためだ」

民主党支持者の選挙管理官アイアン・サンチョ氏が強調したのは、政党要員が投票所内部で有権者から投票用紙を取り上げる行為は、フロリダ州法により認められているということだった。


大量の投票忌避(Mass challenges)


リストに掲載された人たちは、自らの権利状況を証明するための宣誓供述書にサインした後で、“条件付で”投票することになる。

このような大量の投票忌避はフロリダでも前例がない。サンチョ氏が言うには、「選挙管理官を16年間務めてきて初めての経験」とのことだ。

「率直に言って、こうした試みは投票作業を遅らせて、選挙日に混乱を巻き起こし、有権者に投票を躊躇させるために仕組まれたのかもしれない」

サンチョ氏はそれを「脅迫」と呼び、法に反する可能性があると指摘している。

ワシントンで名の知られた人権弁護士ラルフ・ニース氏が言うには、合衆国連邦法は、たとえ相応な理由があっても、人種が人定手段となる場合は、投票の忌避を禁止しているという。

リストに記された有権者の居住するジャクソンビル地区は、住民の大半が黒人である。

ニューズナイト調査チームからリストに関する説明を求められて、共和党広報担当者が説明したのは、リストは単に資金拠出要請相手、もしくは、新たに選挙人登録した有権者宛てに選挙資料送付先住所の確認のために送付されたメールなどの、返信者の記録ということだった。

共和党の州選挙広報担当を務めるミンディ・タッカー・フレッチャーの声明によれば、リストは「(忌避リストを)作り出すために」まとめたものではないとのことだが、その用途に使われていないとは言わなかった。

その代わり、党の票調査担当者達が「法に則った形で」投票を忌避するための講義を受ける予定だと彼女は付け足した。

なぜそうした事務手続き書類がブッシュ選挙チームのフロリダ支部責任者とワシントン本部宛てに送付されたのか、説明はなかった。


私立探偵


共和党員がリストを使うか、あるいは別の手段で投票者を脅迫しているかどうか見極めるために、我々は、ジャクソンビルで、私立探偵が黒づくめの車の陰から全ての“早期投票者”(大多数は黒人)をビデオ撮影している場面をフィルムに収めた。

探偵は、誰に日当を貰っているのかについて教えてはくれなかった。

それを見ていた民主党の女性下院議員のコリー・ブラウンは、そうした監視業務は共和党による活動の一環であり、アフリカ系アメリカ人---大部分は民主党支持者---を脅迫し怯えさせるための常套手段だと説明した。

2004/10/24

メリーランド大学最新調査:ブッシュ支持者の72%が「イラクに大量破壊兵器が実際に存在したか、開発計画が進行していた」と信じている

メリーランド大学の国際政策意識研究(Program on International Policy Attitudes)2004/10/21公開資料より。

メリーランド大学の国際政策意識研究グループの主催により、今年9月3-7日(768回答)、8-12日(959回答)、10月12-18日(968回答)に実施された合衆国全国調査の結果によれば、ブッシュ大統領支持者の内72%が、「イラクには大量破壊兵器が存在したか、もしくは開発計画が進行していた」と誤解していることが判明している。

また、ブッシュ大統領支持者の内56%が「イラクに大量破壊兵器が実在したと大半の専門家が認めている」と回答、57%は「米調査団(チャールズ・ドルファー団長)はイラクに大量破壊兵器が実在したか、もしくは開発計画が進行中だったと結論づけた」と事実と異なる解釈をしているという。

イラクとアルカイダの関係についても、ブッシュ支持者の内、75%が「イラクがアルカイダをサポートしていた」と考え、63%が「イラクがアルカイダをサポートしていた確たる証拠が見つかっている」と回答。55%が「911テロ調査委員会はイラクがアルカイダをサポートしていたと結論づけている」と誤解している。

アメリカと世界の関係については、「世界の大半がアメリカのイラク侵攻に反発している」と理解しているブッシュ支持者はわずか31%で、42%は「アメリカ支持国と不支持国は同率」と理解しており、「世界の大半がアメリカのイラク侵攻を支持している」という回答も26%あり、「世界の大半がブッシュ大統領の再選を望んでいる」と回答したブッシュ支持者は57%に達している。(世界35カ国最新調査で、ブッシュ支持が大半を占める国はわずか3カ国であることが判明している)

ちなみに、ブッシュ支持者の51%は、「ブッシュ大統領は京都議定書の批准に賛成している」と回答しているということである。

2004/10/23

89歳女性、イラク戦争反対運動で刑務所に収監

「アメリカでは、全ての平和的な信仰が尊重され、歓迎されている・・・クリスチャン、ユダヤ、イスラム、シーク、ヒンデゥ他全てだ。」 (America values and welcomes peaceful people of all faiths -- Christian, Jewish, Muslim, Sikh, Hindu and many others.)
「私は自分の推し進める哲学と政治姿勢について、“思いやりある保守主義”と呼んでいる」 (I call my philosophy and approach "compassionate conservatism." )」

---ジョージ・W・ブッシュ大統領、2002年4月30日のカリフォルニア州サンホセでの演説より(source

ニュージャージーの地域新聞The Courier-Post紙2004/10/21付け記事より。記事全文を以下に翻訳掲載。



デプフォードの89歳女性、イラク戦争反対運動で刑務所に収監


反戦活動で逮捕されたクエーカー教徒
by リチャード・パーサル(Courier-Post記者、フィラデルフィア)

ニュージャージー州デプフォードの、来年1月で90歳になるクエーカー教徒の女性リリアン・ウィロービーさんは、イラク戦争に反対したことで、今週水曜日に刑務所に入ることになった。

正午を過ぎてまもなく、ウィロービーさんは、車椅子から起き上がり、64年間連れ添っている夫のジョージに別れの抱擁とキスをして、セブンス・アンド・アーチ通りの連邦収容所の中に消えていった。

Lillian Willoughby

リリアン・ウィロービーさん(89歳)の乗る車椅子を押す夫ジョージ、そして支援者達

リリアンさんの他に、アーカンソー州キャムデンのケイシー・ホー(22歳)、その夫であるクリス(23歳)を含む5人の平和活動家は、合衆国がイラク侵攻を開始した日である2003年3月20日、フィラデルフィアの連邦ビルの入り口に座り込みをした容疑で、有罪を宣告された。

250ドルの罰金と7日間の収監のどちらかを刑罰として科せられることになり、全員が刑務所行きを選択した。

「いかなる形であれ戦争を支持しません」ウィロービーさんは語った。

50人ほどの支援者達に見守られ、ウィロービーさんは「非暴力は成り行きまかせでできるものではありません」と説いた。

「学ぶことが必要なのです」彼女は言う。「(路上の暴力であろうと、国家間の暴力であろうと)事態を変えるために学ぶのです。」

ウィロービーさんに続き刑務所に収監される人々の1人、北東フィラデルフィアから来た59歳のマリオン・ブラウンは、ウィーロービーさんが連邦判事と向き合った際に言った言葉を思い出していた。判決を言い渡す判事を前に、彼女はこう言ったのだ。「もし支払われた罰金で、イラクの子供達に安全な水を提供してくれるなら、もしくは孫達の戦争費用に伴う税負担を減らすことができるなら、罰金を払いますよ」

「判事の答えは“ノー”でした」ブラウン氏は語った。「判事は“あなたは交渉できる立場にいない”と言ったんです」

アイオワ生まれのウィロービーさんは、第二次大戦開戦以来、ずっと反戦活動と市民活動に執心しており、初めての刑務所生活を前にしても恐れることはなくなったと語っている。もっとも、先月に判決が出た際には不安になったと告白した。

彼女は独房に入る予定で、外に出られるのは1日わずか1時間だけである。

「ヨガと、エクササイズをして、お祈りをして、そこでの体験を書き留めておきます」彼女は言う。

集まった人々の多くはクエーカー教徒で、ほとんどは反戦活動のベテラン達であるが、皆で手を取り合い6人の収監を見送った。その中心となったのはウィーロービーさんだ。

「こんなに写真に撮られたのははじめてです」車椅子に座ったウィロービーさんは、元気そうに答えた。

北フィラデルフィアからやってきた若い海兵隊員が、ウィロービーさんに話しかけた。

「この戦争に反対してくれたことにお礼を言いたいんです」19歳の海兵隊下士官エリオット・ルイーズは、5ヶ月半をイラクで従軍し、サダム・フセインの故郷ティクリート傍の検問を警護していた際に、負傷して帰還した。

「脚の裏側が裂けたんです」ルイーズは語った。正装軍服の胸には、二つのリボンと、パープルハート勲章が飾られている。

西フィラデルフィアから来た21歳のジョン・トンプソンは、ウィロービーさんに独房生活のアドバイスを与えている。

中央フィラデルフィア月例友好会議に所属するトンプソンは、ドラッグ取引の共同謀議容疑により、21ヶ月を同収容所で過ごしたことがある。

「独房内にはシャワーがあるから、暖房に使うといいよ」トンプソンは言う。「寒くなったら蒸気で温まる」

収容所職員からのコメントは得られなかった。

ウィーロビーさんの支援者達は、シックス・アンド・マーケットに集合し、収容所までの2ブロックを行進した。

「刑務所行きを祝っているわけじゃありません」クリス・ホーは集まった人々に語った。「私たちを収監する人々を憎んだりしません。愛を祝福しているのです」

「戦争に向かう事態を黙って見ているわけにはいかないのです」ホーは言った。

判決を受けて裁判所を後にする際、ウィーロビーさんは「非暴力成功のための52の話(52 stories of successful nonviolence)」という冊子について話していた。

「方法はあるのです」彼女は言う。「方法を学んで、非暴力を貫くのです」

ペンシルベニア州スワスモアを本拠にするブランディワイン平和コミュニティの主宰者ボブ・スミスは、収容所までの行進を率いた。

ウィーロビーさんが先頭を行き、トンプソンが彼女の車椅子を押した。

集団が収容所ビルに入っていくと、67歳になるシルビア・メツラー---同様の容疑ですでに一週間を収容所で過ごした人物---が予測した。「(ウィーロビーさんは)刑務官に相当の影響を持つでしょう」刑務官の大半は退役軍人だ。

「まず、彼女の年齢が問題です」メツラーは言う。「彼女の節くれだった老人の手を見れば、気分が悪くなるでしょう」

「それから彼女が口を開けば、知性と愛に溢れる話で、刑務官達も打ちのめされるでしょう」

2004/10/21

今更カナダから輸入?米国のインフルエンザ対策事情

「カナダはもうわが国の助けにならない。連中の軍隊はお話にならないし、社会主義体制のおかげでカナダ国家は破産寸前だ。クレティエン首相はもはや過去の人だ。新政権の時代になるだろう。そろそろカナダとの問題を解決すべきなんだ」
"Canada can't help us anyway. They have no military to speak of. And the socialistic system they have there has nearly bankrupted them. So Chretien is history. A new administration is upcoming. We should be trying to work things out with Canada."
---2003年12月11日、米フォックステレビの超保守派人気番組オライリー・ファクターでのビル・オライリーの発言。(オライリーの主張に反して、実際には、カナダの国家財政は(アメリカと違い)黒字である。さらに悲惨なことに、オライリー氏はこの番組プロデューサーの女性から、つい先日セクシャルハラスメントで訴えられてしまった。

チェイニー副大統領は「テロリスト達はアメリカ本土に核攻撃を仕掛けるかもしれないぞ!(だからブッシュに投票してチョーダイ)」とアメリカ国民を脅迫しているが、CIA局員の話によれば、911テロ発生前にブッシュ政権がテロ対策を怠っていたという証拠資料と報告書が米情報局内に存在しており、ブッシュ陣営は報告書の隠蔽に必死であるらしい。(タイムズ紙上を借りてさっそくCIA批判を再開している)

それはさておき。(ボネガット風:「タイムクエイク」を読み返したばかりなのだ)

ブッシュ政権はテロ対策、国内経済対策に加えて、さらにヘマをやらかしているらしい。それは国内インフルエンザ対策であるという。(アメリカ国内では毎年およそ4万7,000人がインフルエンザその他のウイルス感染で死亡している

以下に、The Center for American Progress 2004年10月20日付けレポート「FLU VACCINE:Oh, Canada?」を全文翻訳して掲載。



インフルエンザ・ワクチン:やっぱりカナダ製?(FLU VACCINE:Oh, Canada?)

ここ何年もの間、ブッシュ政権は、FDA(米食品医薬品局)認可済みの安価なカナダ製処方薬の入手を、製薬業界の強い要請により、「安全でない」という理由をつけて阻止してきた。しかし昨日、ブッシュ政権は、FDAがインフルエンザのワクチンを追加で150万ダース入手するために、カナダの製造業者と「積極的に交渉中」であると発表した。FDA理事代理のレスター・クロウフォードによれば、「FDAはカナダの製造設備を視察し、米国基準を満たしているか監査中である」とし、もし基準に見合うなら、カナダ製ワクチンが「今年のインフルエンザ流行時期に米国内の消費者に届く」ことになるという。FDAは、なぜカナダ製ワクチンの輸入体制確立がそんなにも早いのか説明しておらず、カナダから再輸入されたワクチンの安全性についても説明を避けている。(記録によれば、カナダ製処方薬による障害例は一例も報告されていない

米政府説明と矛盾するカナダ側の説明:

クロウフォード氏は面目を保つために、アメリカの記者たちに「外国製ワクチンの購入は政府間交渉により実施され、追加補充は米政府当局が所有する」と説明している。しかしカナダ政府当局者の話では、それは事実ではない。カナダ公衆衛生当局のデビッド・バトラー・ジョーンズ医師は「全く知らなかった」と言う。「必要なワクチンは、すでに民間企業経由か、地方や国境地域で(アメリカ人にも)入手可能だし、もう一度買い上げるなんておかしな話だ」

政府は警告を受けていた:

ワクチンの不足について、ブッシュ大統領は「製造側のミス」と非難を繰り返しているが、ブッシュ政権はワクチン供給問題について過去に警告を受けており、あらかじめ不足を予防することもできたのである。今年9月13日に、カイロン社(米のワクチン開発大手)は、イギリス・リバプール工場で未解決の汚染問題について報告しており、英国政府も別の製造業者を手配して追加補充に備えていた。一方で、ブッシュ政権は、全てのワクチンが売り切れるまで対策を怠っていたのである。それ以前にもブッシュ政権は、将来発生するワクチン不足に関して、会計検査院が提出した2件の報告を無視している。

少なすぎるし、遅すぎる?:

昨日、米国保健省長官は、追加されたインフルエンザ・ワクチン260万ダースが、アベンティス・パスツール社(FDAから認可を受けているワクチン販売企業のひとつ)を通じて入手可能になると発表した。これら追加供給があっても、ワクチンを求めるアメリカ人の40%は、ワクチン接種を受けることができない。新規の輸入分は「政府がアメリカ人への接種を推奨する時期」以降に到着するということで、「追加分のワクチンがどれほどの役に立つのかは疑問」とのこと。新規入荷分は来年1月まで入手不可能であるが、米疾病対策予防センターは国民に10月もしくは11月のうちに接種するよう勧告している。

議会は元気いっぱい:

合衆国内で唯一、インフルエンザ・ワクチンの不足に悩まない場所がある。それは議会である。「政府の方針に直接反する形で」上院多数党院内総務ビル・フリスト(共和党-テネシー)と国会に助言する内科医達は、「年齢と健康状態に関わらず、535人の全ての議員はワクチンを速やかに接種すべきである」と要請している。国内のワクチン不足にも関わらず、議員の多くはすでに予防接種を済まして地元の選挙キャンペーンに向かった。予防接種の予定をたてていない議員、例えばジョセフ・リーバーマン議員(民主党/コネチカット)は、インタビューで「未接種だが、接種するつもり」と回答している。結局のところ、議会の内科医事務所では「2000人以上の予防接種を今秋に行っており、昨日の時点でも接種可能であった」とのことである。行列に並ぶことなくどういう手段で接種をうけることができたのか、あなたの地元議員宛てに、メールで問い合わせることも必要であろう。

ワクチン不足で兵士の従軍体制も影響:

AP通信によると「軍基地ではすでにアフガニスタンやイラクでの戦時要求に緊張しきっているが、国家を護る兵士たちはインフルエンザへの備えすらできていない。」通常なら「ルジューン基地の海軍病院には5万から6万ダースのインフルエンザ・ワクチンを保有している」が、今年は、基地には1ダースのワクチンも入荷していない。戦時において、これは極めて危険な状態である:海軍の特殊部隊はいつ何時でも出動できるように準備されているが、インフルエンザについては、国防総省が必要とするワクチンを入手する手段を決定するまで予防接種ができない。「インフルエンザ流行地域に派遣された場合、準備面で問題が残る」ルジューンの地域病院理事長ジョージ・レイノルズは話している。


2004/10/16

ベイカー元米国務長官、イラク債権の放棄を各国に要請しながら、クウェートのイラク債権のみ回収を約束、回収手数料はカーライル・グループへ

ジャーナリスト、ナオミ・クラインによる米ネイション誌のスクープ記事より。他に以下リンクで詳細を知ることができる。

イラクの抱える対外債務の削減という仕事のため、ブッシュ大統領から特使として任命されたジェームズ・ベイカー元米国務長官が、政府特使として各国を訪問しながら、同時に自らのビジネスパートナー国に対して裏取引を提案していたことが、極秘資料の暴露により明らかになった。しかもこの密約には、同じく元米国務長官のマデリン・オルブライトも関係しているという。

ベイカー氏は、米国の投資銀行であるカーライル・グループの上級カウンセラーであり、同社の株を1億8,000万ドル分保有している。また、弁護士としてのベイカー氏は、2000年度にブッシュ選挙チームを勝利に導いた参謀の1人であり、彼の経営する弁護士会社ベイカー・ボッツは、911テロ遺族がサウジ王家をテロ資金供与の件で訴えた裁判において、サウジ側の弁護団を務めている。

また、ブッシュ父もブッシュ現大統領自身も、かつてカーライルグループの役員に名を連ねていた。当然ながら、今回の不正密約をホワイトハウスが知っている可能性は高い。

暴露された内容によると、カーライル・グループは、オルブライト・グループ(元米国務長官マデリーン・オルブライトのロビー会社)他企業と共同で、極秘の事業体を設立し、その事業体から、カーライルの顧客であるクウェート政府に対して、同国の抱えるイラク債権270億ドル(約2兆9,516億円)の回収を提案し、見返りに、クウェート政府は、20億ドルを同事業体に投資するという取引となっている。(投資の半分はカーライル向けである)

密約の過程で、カーライル・グループは、同社と米政府に対する強い影響力により、復興中のイラクからクウェートへの借金返済を促進させることが可能であると説いているという。

ベイカー氏が各国首脳を説得してイラクの抱える借金の回収を放棄させる度に、クウェート政府がイラクから回収できるお金は増えていく。そしてその回収金の5%を手数料として、カーライル率いる事業体が受け取るという取り決めもあるとのこと。

この驚くべき暴露記事が世界に配信されはじめた15日、カーライル・グループは事業体からの撤退を発表し、密約は停止したと広報している。しかし犯人側からのPRをすんなり信じるほど、各国首脳は馬鹿ではない。少なくとも日本以外の、情報収集活動と連動して外交、交渉という業務を行っているマトモな各国首脳は、今後何らかの対抗策を講じるだろう。

相変わらず、日本のマスメディアはこのニュースを無視し、日本政府は米国に対して抗議、懸念を表明することもなく、内閣総出でブッシュ政権全面支持を主張している

2003年12月29日に来日したベイカー大統領特使に対して、日本政府は---というか小泉首相は、何の交渉も行うことなく日本のイラク債権41億ドル(約4,482億円)を放棄することを約束している。さらに日本政府は、イラク復興資金として50億ドル(約5,466億円)拠出も約束済みである。

小泉首相がベイカー氏やブッシュ政権にとりわけ親切なのは、彼等と笑顔で握手する写真を額に入れて、引退後にファミリー企業のオフィスに飾りたいからだろうか?あるいは・・・ともかく幸運なことに、国内通信業界にも投資を始めたカーライル・グループは日本にも窓口を開設したので、英語の苦手な小泉家の人々にも安心してお話相手になってくれるだろう。

(参照投稿)「石油イカサマ師、ジム(ジェームズ・ベイカー)の介入

2004/10/14

選挙不正が続々:共和党系有権者登録活動団体が各州で民主党支持者の申込を大量廃棄

ネバダ州klas-tvのスクープより。

ネバダ州で、共和党系の有権者登録代行団体が、民主党支持者の登録票を大量廃棄していることが判明した。さらに、同様の不正行為が、コロラド、オレゴン、アリゾナ、ペンシルバニア、メーン、バージニア、ミズーリ、ミネソタ、ミシガン、オハイオ、ウィスコンシン、その他各州でも進行している可能性がある。(ひょっとしたら4年前のフロリダ以上の大騒ぎになるかもしれない)

現在までに発覚している不正の概要は以下のとおり:

  • 無党派を自称する「Voters Outreach of America」という団体が、ショッピングモール、商店街、政府施設前など、人の集まる場所で有権者登録票を配布し、大統領選挙への参加を促した。各地の住民は次々とその登録票に記入、同団体のスタッフが用紙を回収した。その後同団体スタッフは、回収した登録票のうち、民主党支持者の申込分を全て廃棄した。廃棄の事実は、当然ながら、申込者には知らせていないので、投票日当日になって、はじめて有権者は自分に投票資格がないことがわかる仕組みである。
  • 組織的な選挙不正を行っている団体「Voters Outreach of America」に資金援助しているのは共和党全国委員会。団体代表はアーロン・ジェイムズという人物で、その背後にいる資金提供者はネイサン・スプロウル---スプロウル・アンド・アソシエイツという政策コンサルティング企業を経営する元アリゾナ州共和党委員長で、アリゾナ州キリスト教徒連合を率いる人物である。この二人は、アリゾナ州でラルフ・ネイダーの大統領選挙活動を支援している
  • スプロウル・アンド・アソシエイツが愚かなのは、登録申込を促すために、スタッフに成果報酬を約束しておきながら支払いを怠っていたことだ。怒ったスタッフが内部告発者としてメディアに登場し、民主党支持者の登録用紙の廃棄事実が暴露されてしまったのである。
    (その他参照リンク:コロラド州の報道/事件を追求する有名ブログ:Daily Kos

ところで、今回の不正が発覚したきっかけのひとつは、オレゴン州ミッドフォードの図書館長を務めるメーガン・オフラティさんが、オレゴン各地の図書館宛てに配達された手紙に疑惑を抱いたのが始まりだった。

その手紙---「図書館に有権者登録のブースを作るので協力して欲しい」という依頼の手紙には、スプロウル・アンド・アソシエイツと記されていた。

「スプロウル・アンド・アソシエイツは、無党派の全国有権者登録活動“America Votes”に認定された政策コンサルティング企業です」という手紙の説明を疑った彼女は、ネットでリサーチして、手紙の主が前アリゾナ州共和党委員長であることを発見。そのネイサン・スプロウルという人物が、無党派の全国活動“America Votes”とは無関係でありながら、紛らわしい名称を使い(スプロウル・アンド・アソシエイツは自らの活動を正式には“Project America Votes”と名乗っていた)図書館側を騙すつもりであったことをつきとめて、同僚たちに警戒連絡をしたのである。

マイケル・ムーアの著作を言論の封殺から助け出し、司法長官の違法な国民監視から読者を守り、今度は国民の投票を守ったわけだ。ヴォネガット氏の言うとおり、図書館員の皆さんに拍手を送りたい。(もちろん、元図書館司書のファーストレディは除外する)

民主主義を本当に擁護する気があるのなら、合衆国政府は、国防総省ではなく図書館に投資すべきではないか。

2004/10/13

「ディベート前に事実を確認する」byクルーグマン

ニューヨーク・タイムズ紙2004/10/12付けコラムより。

今やタイムズ紙名物となった、経済学者ポール・クルーグマン教授の最新コラムを以下に全文翻訳して掲載。



「ディベート前に事実を確認する(Checking the Facts, in Advance)」

by ポール・クルーグマン

明日、ブッシュ大統領が---すっかり自暴自棄になっているように見えるが---ディベートで何を言うかを予測することは難しくない。以下にあなたが耳にすることになる歪曲された嘘と事実を、8つ挙げてみよう。

雇用の創出
ブッシュ氏は、2003年夏から170万人分の雇用が創出され、景気は「強く、さらに強くなっている」と言うことだろう。それは中間試験で単位を落として、科目を終了するために少なくともCクラスを獲得する必要があるときに、最終試験でDクラスに陥ることを自慢するようなものだ。

ハーバート・フーバー以来、雇用を減少させたのはブッシュ氏が初めてである。これは言葉以上に重大な問題だ。なぜなら、人口増加率に間に合わせるには、毎年およそ160万人分の雇用創出が必要だからである。これまでに創出された雇用は、初期の雇用消失よりは良いニュースだとしても、とても人口増加に追いついていない。しかも、この国が必要とする仕事数と実際に募集している仕事数の非常に大きいギャップは、埋るようにも見えない。

失業率
ブッシュ氏は、2003年のピーク時から失業率が低下していることを自慢するだろう。しかし就労人口数は全く上昇していないのだ。失業率が低下しているのは、失業した人々の多くが、仕事を探すことを諦めてしまっているからであり、そうした人たちが失業率の統計から省かれているだけのことである。就労率---仕事に就いているか、もしくは仕事を探している人口の割合---は、ブッシュ政権下で急激に降下している。2001年1月の統計から考えるとすれば、公式な失業率は7.4%ほどになるだろう。
赤字
ブッシュ氏は、不景気と911テロが財政赤字の原因と言うだろう。しかしながら、米連邦議会予算事務局の試算によれば、2004年度の財政赤字のおよそ2/3は、大規模な減税が原因ということである。
減税
ブッシュ氏は、ジョン・ケリー議員が「中産階級」向け減税に反対していると言うことだろう。しかし米連邦議会予算事務局の数字によれば、ブュシュ氏の減税政策のほとんどは、米国内の上位10%の裕福な家庭向けであり、しかも減税額の1/3以上は上位1%の、年収が100万ドルを超える人々に恩恵をもたらすことが判明している。
ケリー氏の減税計画
再度、ブッシュ氏は、ケリー氏の計画では多くの中小企業の税金が上昇すると言うだろう。実際には、かなり少ない影響に過ぎないのである。また、ケリー氏が先週ディベートで指摘したように、ブッシュ政権の中小企業経営者という定義はあまりにも誇大なので、2001年には、実際に材木業者に出資しているブッシュ氏自身も、中小企業経営者に含まれてしまっていたが、当人はあまりにも無頓着なので、忘れていたようだ。
財政責任
ブッシュ氏は、ケリー氏が2兆ドルの支出を提案していると言うだろう。これは党派色の強い主張で、独立した見積よりもはるかに誇張されている。ところで、共和党大会後にワシントン・ポスト紙が指摘したように、ブッシュ政権自身の提示する数値によれば、ブッシュ氏の掲げる計画では「支出は3兆ドルを超える見込み」で、「ケリー氏の計画をはるかに上回る」金額である。
支出
先週金曜日に、ブッシュ氏は防衛費以外の自由裁量分の支出を僅か年率1%に抑えたと言った。しかし実際の数字はインフレ調整後でも8%である。ブッシュ氏は自身の予算公約---ずっと裏切り続けている---と現実を混同しているようだ。
医療政策
ブッシュ氏は、ケリー氏が医療に関する裁量を個人から奪おうとしていると言うだろう。ケリー氏の計画では、メディケイド(低所得者向け医療扶助制度)を(メディケア:高齢者向け医療扶助制度も同様に)拡大し、特に、児童が医療保険を受けられるようにすることを目指している。この計画は国民を悲惨な医療費から守ることになり、特に慢性的な病状の人々を助けることになるだろう。患者の裁量を狭めるということには全くならない。

ブッシュ氏の嘘と不当表示を並べ立てて、ケリー氏はミスを犯していないと私が言うとお考えだろうか?それは違う。

ケリー氏は時々、言葉足らずのことがあり、あら捜しする連中を喜ばせることになる。彼は160万人の雇用が失われたと言っている。それは民間企業の雇用についてであり、公務員の雇用上昇分を差し引けばいくらか少ない数値になるだろう。しかし、雇用状況が本当に酷い状況であることに変わりはない。ケリー氏はイラク戦争の費用を2,000億ドルと話しているが、実際に使われた費用は今のところ1,200億ドルである。しかし、この先800億ドル以上の戦費が必要になることは疑いようもない。要点を言えば、ケリー氏は、せいぜい、おおざっぱな言い方について批判される余地があるだけのことなのである。彼の主張の要旨は全く正しい。

一方で、ブッシュ氏の主張は、基本的に不正直なのである。大統領は黒を白と言い、失敗を成功と言い張っているのだ。報道関係者たちは、自身の安全のために、ブッシュ氏の嘘を暴くのと同じだけの時間を、ケリー氏の言葉の選択への攻撃に割り当てているが、それは読者を裏切っているのではないか。

2004/10/11

米教育省、チェイニー妻の圧力により合衆国の歴史教育ガイドを大量廃棄

Los Angeles Times2004/10/08付記事より。

今夏、米教育省は、副大統領のの批判を受けて、小学生が合衆国の歴史を学習する際の保護者向け教育小冊子の内、在庫分の30万冊以上を廃棄していたことが判明した。

今年6月から、教育省は、小学生の児童を養育する保護者の歴史教育の手引きとして10年来配布している73ページの小冊子「Helping Your Child Learn History」の、通常の改訂作業を終えた最新版の配布を開始していた。

その小冊子は、連邦政府の助成によりUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で策定された国家歴史基準(National Standards for History)へ何度も言及していたが、この基準に反対する極右層の代弁者である副大統領の妻リン・チェイニーが組織的に教育省に抗議し、慌てた教育省担当者が、同冊子の在庫廃棄と改訂を渋々ながら決定したという。(UCLAの策定した国家歴史基準は、あくまで推奨基準であり、導入するかどうかは教育現場の判断に依存しているが、すでに多数の州で導入されてきた実績がある)

リン・チェイニーの主張では、UCLAの策定した合衆国の歴史に関する記述は「アメリカの達成した偉業について充分にポジティブとはいえない」として、特にクー・クラックス・クラン(Ku Klux Klan)やマッカーシー議員50年代の反共産主義扇動時代についての記述、特に地下鉄組織(南部の黒人奴隷を北部に逃がす活動をした地下組織)と、自ら奴隷として逃亡し、組織運営に貢献した黒人女性ハリエット・タブマンに関する記述について、「多すぎる」と批判を展開している。

チェイニー妻の抗議により、教育省は、在庫を一掃した後で、改訂版歴史教育ガイドを発刊することになったが、それにはUCLAの歴史基準に関する部分が全て削除されているという


リン・チェイニー:軍事ビジネスの旨みを究める夫以上のウルトラ右翼女性


「エドワーズ候補はラッキーだ。ディベートの相手が、リンではなくて夫のディック・チェイニーなんだからね」

---ビル・プラス(テレビ司会者)


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リン・チェイニーの歴史小説「シスターズ」現在入手困難でプレミア付きの初版本表紙。心無いリベラル派からは「完全なレズビアン・ポルノ小説」と笑いのネタにされるが、異性同士、同性同士の性描写が満載されているからといってそれは失礼だろう。ましてや敬虔な宗教右派である女性がポルノを書くはずがない・・・かどうかは読めばわかる(本文抜粋はオンラインで読める


「夫よりもずっと保守的」と自ら語るリン・チェイニーの経歴は、元々決して保守派向きではなかった。夫と同じくワイオミング出身で、80年代に女性解放運動に傾倒していた彼女は、女流作家として81年にヒット作「シスターズ:開拓時代、全てのルールを越えた強き美しき女性の物語(Systers:The novel of a strong and beautiful woman who broke all the rules of the American frontier)」をカナダで刊行している。女性同士の愛の交歓を赤裸々な性描写で讃えたこの作品を刊行した直後に、リン・チェイニーは反フェミニズム活動に転向し、夫の政治家としての成功に合わせて急速に右傾化しながら現在に至っている。(当然ながら、この件は公式経歴には一切言及されていない)

今年、目ざとい出版元は「シスターズ」の米国内での刊行を決定したが、著者自身の抗議により書店に置かれるには至らなかった。オンラインでは入手可能

副大統領の妻にとって、小説「シスターズ」は、同性愛者である最愛の娘メアリと共に、現在最も触れて欲しくない話題のひとつとなっている。(メアリ・チェイニーが同性愛者であることが世間に知れ渡ってから、父親のディック・チェイニー副大統領は、ブッシュ政権の反同性愛政策から距離を置くように政治姿勢を変更している。一方、母親のリン・チェイニーは、「娘のメアリが同性愛者であるはずがない」と周知の事実を頑なに否定している。)

1994年から2001年にかけてロッキード・マーティン社の役員を務めたリン・チェイニーは、今ではネオコン陣営のゆりかごといわれる保守派シンクタンク、エンタープライズ公共政策研究所(American Enterprise Institute for Public Policy Research)の上級研究員と、保守系企業リーダーズ・ダイジェスト社の役員を務めている。

また、保守系教育団体ACTA(American Council of Trustees and Alumni)の創始者であるリン・チェイニーは、911テロ発生後に、米国の大学について「愛国心が足りない」と批判を展開し、「マッカーシズムの再来」として全米の教育関係者から危険視されている人物でもある。

ローラ・ブッシュ、リン・チェイニー・・・選挙で選ばれてもいないのに、国家政策に強い影響力を持つ“レディ”と呼ばれる人々。

ホワイトハウスが仲間を集めて石油のための戦争を開始すれば、副大統領の妻は武器販売でぼろ儲け。その夫は戦後復興でさらにぼろ儲け。入金の事実を公表していながら、ディベートで企業との癒着を堂々と否定する副大統領。

これだけでも充分異常な事態なのに、息子を戦場に奪われ、財布をカラッポにされながら、そうした政権を支持する国民が半数を占めるアメリカ合衆国。「希望はきっと来る(hope is on the way)」という弁護士の無邪気な言葉を信じるには、あまりにも世界は狂い過ぎてしまっているが、戦争屋と宗教右派政治家の並べる嘘をこれ以上聞くのはもうウンザリだ。

2004/10/10

シンクレア・ネットワークが投票日直前に反ケリー映画を放送予定?

Los Angeles Times2004/10/09付記事より。

アメリカ国民のおよそ24%が視聴しているという巨大放送網シンクレア・ブロードキャスト・グループが、11月2日の大統領選挙投票日直前のゴールデンタイムに、反ケリー映画を放送する予定であることが暴露されている。

放送される作品は「盗まれた名誉:癒えることのない傷(Stolen Honor: Wounds That Never Heal)」で、ジョン・ケリーのベトナム戦争従軍時代から反戦までの活動を批判するドキュメンタリー。原作者のカールトン・シャーウッドはベトナム従軍後に保守派メディアのワシントン・タイムズ紙記者となった人物で、統一教会の文鮮明(Rev. Sun Myung Moon)に関する書籍「Inquisition: The Persecution and Prosecution of the Reverend Sun Myung Moon」の著者でもある。(ワシントン・タイムズ紙のオーナーはUnification Church(統一教会)関係者。カールトンは同著作の中で、文鮮明と信者を“アメリカの宗教的偏見のもっとも顕著な被害者”と擁護している)

かつてペンシルベニア州知事であったトム・リッジ(後にブッシュ大統領により国土安全省の長官に任命された)の部下として働いていたカールトンは、現在反テロリズム対策企業WVC3の副社長を務めている。

シンクレア・ブロードキャスト・グループの抱える62の放送局のうち14ヶ所は、今回の大統領選挙の重要州であるオハイオ、フロリダ、ペンシルバニア、ウィスコンシンに拠点を持っている。

さらにシンクレア・ブロードキャスト・グループと提携関係にあるFox, ABC, CBS, NBCも、同作品の放送を検討中とのこと。放送日は10月21日から24日の間とみられ、放送にあわせて同作品に関する有識者を招いたパネル・ディスカッションも予定しているという。放送網の話では、ディスカッションにはケリーを招待する予定というが、ケリー陣営は招待状を未だ受け取っていないと語っている。

シンクレアの政治キャンペーンはこれがはじめてではない。ごく最近では、テッド・コッペルの人気番組「ナイトライン」が特番でイラク駐留米軍の戦死者リストを放送したとき、提携局でありながら放送拒否をした件で話題になった。

シンクレアの反ケリー映画放送キャンペーンは、明らかにマイケル・ムーアの「華氏911」テレビ放送に合わせた共和党側の対抗活動であろう。まさしく、ドキュメンタリー映画が大統領選挙を左右することになってしまったわけだ。

(2004/10/12追加:)
1996年8月15日、シンクレアのCEOを務めるデビッド・デニストン・スミスは、ボルチモアの風俗街において、会社所有のメルセデス・ベンツ車内で、買春行為の現行犯で逮捕されている。(ボルチモア署のおとり捜査に引っかかっていた)「愛国心」を扇動する人物の実像はこんなものだ。

2004/10/09

「億万長者、大繁盛の時代」

CommonDreams2004/10/05付コラムより。全文を以下に翻訳掲載。



「億万長者、大繁盛の時代」(Boom Time for Billionaires)

by ホリー・スカラー

もしあなたが億万長者(ビリオネア:Billionaire)なら、またしても好景気時代の到来だ。最新のフォーブス誌全米長者ランキング400(400 richest Americans)によれば、ランキング入りした400人の内、10億ドル以上(1,000億円以上)の資産を持つ人は313人---昨年の262人から、51人も増加しているのだ。

ドナルド・トランプ氏はフォーブス誌長者の平均的な人物である。トランプ氏の純資産である26億ドル(約2,847億円)という金額は、ちょうどフォーブス誌長者ランキング400の平均値に近い。

マイクロソフトのビル・ゲイツ氏は総資産480億ドル(約5兆2,576億円)でトップに君臨し、バークシャイア・ハザウェイ社のウォーレン・バフェット氏が410億ドルで第2位。低賃金労働の創始者ウォルマート社の相続人達はランキングの4位から8位を占め、各相続者の資産は180億ドルとなっている。

今年のフォーブス400ランキングの最下位の資産額は7億5000万ドル。昨年の6億ドルから上昇しているわけだ。フォーブス誌長者ランキングが、資産10億ドル以上の人物のみで構成される日もそう遠くないだろう。

ところで10億ドルというのはどれくらいのものだろう?10億ドルを貯めるためには、毎日100万ドル(約1億953万円)集めても1000日かかるわけだ。

フォーブス誌全米長者ランキングの400人分の合計資産額は1兆ドル余りで、これは米国内の下から1億件分(全人口のおよそ半数分)の家計資産の総額よりも多い。

億万長者にとってはまさに好景気なのだが、大多数のアメリカ人には無縁の話だ。景気は拡大していても、賃金は下がり続けており、貧困は拡大し中産階級は縮小している。

最新の米国勢調査局の報告によれば、貧困ライン以下のアメリカ人の数は2003年度から100万人以上増加し、2004年度は3,600万人に達する勢いだ。公式な貧困率は12.5%に上昇している。(2002年度は12.1%、2001年度は11.7%、2000年度は11.3%)

現在の住宅費や医療保険費、食費や他の共働き家庭の養育費を考慮したなら、当局の貧困ライン基準はさらに上昇されることになるだろう。

4人家族の場合、2003年度の収入が1万8,810ドル以下で貧困家庭と認定される。1万8,810ドルの年収では、週約362ドルの収入となり、フォーブス400長者のたしなむ葉巻1箱の値段(25本入り663ドル)にも満たない。

2003年度の家計収入の中央値は4万3,318ドルになったが、これは1999年度のインフレ調整後中央値4万4,922ドルに比較して、1,604ドル減少している。

昨年度の国民所得のうち、中産階級の占める割合は1967年以来ほぼ最低値となった。下から5番目を占める世帯所得の割合も史上最低値となった。

予算と優先政策センター(Center on Budget and Policy Priorities)の試算によれば、2004年度に世帯所得が100万ドルを超える家庭は、平均12万3,600ドルの税控除を受けることになる。減税政策によって、そうした家庭の収入は6%増加することになり、収入の低い家庭との差はさらに拡大する。

2001年から2003年の間に連邦税政策が変更されたことにより、「結局、99%の国民の収入を上位1%の富裕層に移動することになった」と、経済政策研究所は「The State of Working America」の中で述べている。

ウォールストリートジャーナル誌が言うとおり、「ブッシュ減税は、高所得層の税率を下げることも含め、財産、株式譲渡益、株配当利益への課税を減額し、お金持ちの財産を強化するために貢献した」わけである。

そして今、フォーブス長者ランキングに名を連ねる人々の多くはブッシュを支持している。フォーブス誌の記事では「フォーブス400のメンバーの圧倒的多数がブッシュ大統領の支持者であり・・・財布と相談しながら支持を決めている。両陣営に献金する240人の長者のうち、72%がブッシュ陣営への献金である。」

雇用を海外に移動し、利益を海外に移動していながら、フォーブス400の長者と彼等の会社は、減税の恩恵を受けている。おかげで国家債務は膨れ上がる一方だ。

教師や消防士、警官が解雇通知を受け取る時代に、フォーブス400の長者たちは減税の恩恵を受けている。

医療保険を受けられず、大学に行けないアメリカ人が増加する時代に、フォーブス400の長者たちは減税の恩恵を受けている。

それがアメリカの優先事項なんだろうか?

億万長者にとっては好景気だが、生活費を払えない人は増えている。

億万長者にとって好景気でも、フルタイムで働きながら貧困生活を強いられる人は増えている。

億万長者にとっては好景気だが、中産階級は縮小している。

これがアメリカン・ドリームなのか?


2004/10/08

大統領選の投票用紙に早くもミスプリント?

Livejournalの投稿より。

ミシガン州の大統領選不在者投票用紙に早くも問題が発覚しているようだ。ミシガン州選挙管理局は例によってパンチカード型投票用紙を使用しているが、大統領候補の名前とパンチ指示位置がズレて印刷されてしまっている。

ミシガン州大統領選用の不在者投票用紙

ミシガン州大統領選用の不在者投票用紙(赤字は訳者:投票用紙の全体表示


票の自動集計機械を使うと、この印刷のズレにより、ジョン・ケリー投票分はブッシュへの投票と間違ってカウントされる可能性があるようだ。(なんという偶然!)

ミス印刷の発見が早かったおかげで、現地では69人がこの投票用紙を受け取ったのみで、間違いは修正されたという話だが・・・


2004/10/07

最新調査:42%のアメリカ人が「フセインは911テロに関係がある」

Editor and publisher2004/10/05付け記事より。

USA Today/CNN/Gallupが10月1-3日にかけて行った全米世論調査によると、アメリカ人の42%が今でも「サダム・フセインが911テロに直接関わっている」と誤解していることが判明。また、32%が「サダム・フセインが911テロ計画に関わっている」と回答。

今年6月に行われた同様の調査では、共和党支持者の56%が「サダム・フセインは911テロに直接関わっている」と回答していたが、最新の調査によるとそうした誤解をしている共和党支持者は62%に増加しているとのこと。

ところでアメリカの世論に関する面白本「数字でわかるおかしな国アメリカ」(ピーター・ストラップ著:ランダムハウス講談社)によると、「世界地図でアメリカの場所を指すことができる」アメリカ人は10%、「反戦に関わる書籍・記事の検閲」に賛成するアメリカ人は40%だそうである。

こうしたデータを知るにつれ、おおいに不安に駆られてしまう。チェイニー副大統領とエドワーズ候補のディベート内容を理解できるアメリカ人は果たして何パーセントだろうか?

2004/10/06

アフガニスタンの危機:事実と統計

Center for American Progress2004/10/04レポートより。以下に全文翻訳して掲載。



アフガニスタンの危機:事実と統計(Afghanistan in Crisis – Facts and Figures)


(From: Robert O. Boorstin and Mirna Galic)

「タリバンはもはや脅威ではない」先週の第一回大統領選ディベートで、ブッシュ大統領は聴衆に語った。しかしながらこの不正確な声明は、アフガニスタンをバラ色に飾ろうとホワイトハウスが尽力している実例の一つに過ぎない。

ブッシュ政権が世界に売り込んでいるサクセスストーリーとは程遠く、アフガニスタンは依然として危機状態にある。10月9日の選挙を控えて、同国は一層危険且つ混乱状態を迎えている。麻薬生産は急上昇している。タリバンの攻撃も増加し、アル・カイダの活躍する範囲も拡大し、武装集団が国土を席巻している。アフガン住民は危機に直面し選挙に関する脅迫を受け、飢餓と慢性的な栄養失調に苦しみながら、不確実な未来像に女性たちは怯えている。

選挙の実施とアフガニスタンの安全で民主的な未来を考えるとき、事実を直視することはとても重要である。以下にアフガニスタン国内の現実を解説する:

タリバン勢力は再結集、攻撃は増加

2001年に米国主導の連合軍がタリバン政権を排除してから、同勢力は順調に回復しつつある。タリバン勢力による死傷者数は前年比45%増加し、タリバン指導者達は攻撃の矛先を10月9日の選挙に向け始めている。最近4ヶ月間で選挙実施担当者40人以上が死傷し、ごく最近も、カルザイ大統領はタリバンの暗殺計画から命からがら脱出している

アル・カイダの新勢力拡大

ブッシュ政権はアフガニスタン国内の潜伏先を破壊したと宣言しているが、アフガニスタンもしくはパキスタン国境付近の新しいアル・カイダ訓練施設を撮影したビデオが表面化している。アル・カイダ幹部達は、オサマ・ビン・ラディンも含めて、健在である。先月、エリック・オルソン陸将補は声明を出した:「アフガニスタン全土に渡り工作を展開するアルカイダ幹部達を確認している。彼等はアフガニスタン国内の攻撃計画に加担し、攻撃実施に直接関与することもあるようだ」

麻薬国家になりつつあるアフガニスタン

アフガニスタン駐在米大使ザルメイ・カリルザッド氏は最近警告を出した。「麻薬が国土を席巻する可能性はある・・・まるで麻薬国家だ」まさしく、新たな潮流として、アフガニスタンは麻薬製造からヘロイン精製へと急速に発展しつつある。その犯罪ネットワークの拡大がより一層現地の治安を脅かしている。

麻薬製造の最高記録更新の見込み

アフガニスタンの麻薬生産量は、すでに世界供給量の75%を占めるといわれ、今年はさらに記録的な生産量が予測されている。23億ドルのアフガニスタン麻薬産業はテロリズムの資金源となり、国内治安に深刻な影響を与え、アル・カイダ、タリバン、その他武装集団の地盤を固めている。

破壊を招く武装集団と市民軍

地域武装集団と協力体制にある米軍の方針が治安をより悪化させており、民主主義と法秩序の障害になっている。武装兵と市民軍は国土の大部分を制圧した結果、カルザイ大統領の威信はカブール以外では失墜して、暴力と治安悪化を招いている。カルザイはそうした武装集団をアフガニスタンが直面する最大の脅威と呼んでいる。人権調査と支持連合(Human Rights Research and Advocacy Consortium)の最新調査によれば、「(アフガンは)依然として武器を手にした者による陵辱と虐待の危機に晒されている。法秩序は国土全体では事実上存在せず、結果として法に咎められない文化が支配的である」

自由で公正な選挙も危機状態

10月9日に予定されているアフガニスタン大統領選挙は、すでに2回延期された結果であり、専門家は、治安の悪化とタリバンの暴力、投票への脅迫が選挙の正当性を貶めると危惧している。人権監査団体Human Rights Watchの最新報告によれば、「地方の有権者達はすでに武装集団と地域兵から投票の仕方について指導されており、典型的な政治的弾圧と民主的プロセスの欠如から、ほとんどが服従を強いられている」。国連の報告では、自由で公正な選挙実施のためには、国際的な治安補助が不可欠と警告されている。カルザイ大統領は繰り返し国際援助を唱えているが、NATO指導国の対応は3,500人ほどの兵士派遣に留まっている。

援助団体も撤退を強いられる

アフガニスタンの治安状態が極めて悪いことを示す事例として、24年間の戦争状態の中で活動を続けてきた国境なき医師団(Medecins Sans Frontiers:MSF)が、治安悪化のため今夏撤退を余儀なくされた事実がある。同団体が撤退を余儀なくされた国は、アフガニスタンが初めてである。MSFや他の援助団体の活動はアフガニスタンにとって非常に重要であり、アフガン政府は代替サービスを市民に提供することができない。

壊滅的な食糧不足を迎えるアフガン市民

国連の食糧支援計画によると、穀物の不作が拡大した結果、アフガン市民の21%以上が「越年のために食料補助が必要となる」。国民の半数が慢性的な栄養失調に苦しみ、栄養欠乏による病気が蔓延している。

女性の苦悩は続く

新たな法制により権利が保障されているにも関わらず、多くの女性はタリバン時代の規制と暴力に直面している地元権力者による女性差別が激しくなっている地域もあり、権利を主張する女性は脅迫と脅威にさらされている。権利擁護団体の指摘によれば、過去3年間に議会が承認したアフガニスタン向け基金の内、女性に充てられたものは3%に満たないという

女性と子供の劣悪な健康状態

ユニセフの最新報告によれば、アフガニスタンは妊産婦死亡率が世界で最も高い国のひとつであり、5歳以下の幼児死亡率も極めて高い。アフガン人家庭の60%は安全な水を入手することができない。基本的な医療サービスは限られていて、特に女性は、国務省の報告によれば「文化的障壁と資源不足により、医療機関へ頼ることを拒否され続けている。」


2004/10/04

ギャラップ社の共和党寄り調査手法に批判続出

ad in the New York Times, questioning Gallup's poll numbers

MoveOn.orgがニューヨークタイムズ紙2004/09/28版に掲載した全面広告。「ギャラップ、右に走る」

ディベート後の調査でも活躍しているが、米国で最も影響力のある世論調査企業ギャラップ社の大統領候補支持率調査において、共和党に有利に働く調査手法をとっている事実が判明し、問題になっている。

ギャラップ社が9月13-15日にかけて行った支持率調査では、ブッシュ支持が55%、ケリー支持が42%という大差がついていたが、この調査の回答者757人の内訳は、共和党支持者が305人(40%)、民主党支持者が253人(33%)、無党派が208人(28%)というわけで、とても正当な調査とはいえないというのが主な批判理由である。

リベラル系団体ムーブオンは、ニューヨークタイムズ紙に全面意見広告を掲載して、ギャラップ社を批判しているが、今のところ同社は批判を無視しているようだ

米大統領選ディベート第1ラウンド:調査と、CNN・FOXと、コケたボブ・ノヴァック

フロリダで行われた第1回米大統領選ディベートの様子を観て、ブッシュの出来の悪さが全米で話題になっている。トークラジオを聞いていると「ブッシュはカール・ローブのレッスンを受けるときに耳栓をしていたのか?」とか、「飲まずにディベートに臨んだのが間違いだ」などと散々だ。

第1回大統領選ディベートに対する視聴者の評価
sourceケリーの勝ちブッシュの勝ち
CNN/USAトゥデイ/ギャラップ共同調査53%37%
CBS放送調査44%26%
ABC放送調査45%36%
ニューズウィーク誌61%19%

ディベート後に行われた最初の全国調査(ニューズウィーク誌)によれば、ケリー支持47%、ブッシュ支持45%と、再びケリーが逆転トップになっている(ラルフ・ネイダーは2%)

ディベート前のニューズウィーク誌調査ではブッシュ49%、ケリー43%だったから、共和党陣営は大慌てしていることだろう。


ゾグビーは浮かれるケリー陣営に警告:「このままではケリーの負け」

今年5月にケリーの勝利を予測したゾグビー社CEOは、共和党大会前後からブッシュ支持票が急増したことにより、ケリー不利と予測を変更している
ゾグビーの指摘するケリー不利の理由は以下のとおり。

  • ブッシュのリードは平均4ポイント程度だが、リードしていることに変わりはない。


  • 決断していない有権者は米国全体でおよそ600万人、その内ブッシュが再選に値すると感じている人は僅か16-20%で、40%は新しい大統領を求めているが、ケリーに投票する動機には欠けている。(この反ブッシュ票をケリーが獲得する可能性は今後のケリー次第)


  • ケリーはブッシュとの姿勢の違いについて、まだまだ充分にアピールできていない。
そして、ケリーが勝利するためには、今後全てのディベートで勝利し、且つディベート外でのアピールを強化する必要があるとゾグビー社CEOは分析している。


ディベート報道でブッシュ寄りの姿勢を鮮明にしたCNN

今回のディベート報道に関して、メディア監査団体Mediamatters.orgが面白い記事を書いている。以下に引用。

CNNホスト:ウルフ・ブリッツア(Wolf Blitzer)のディベートに関するコメントの変化:
ディベート直前:
「大統領選挙にとって重要な夜であり、おそらく決定的な瞬間となる。民主党の挑戦者ケリーにとっては絶好の機会でしょう」 「決断の夜です。誰でもそう思っていることでしょう。まさしく全てが決まるのです。歴史研究家は今夜のディベートを将来何度も引用することになるでしょう」

ディベート後:
「(今夜のディベートで)ケリーは圧倒的な勝利をしましたが、結論を出すには早すぎます

CNNニュースアンカー:マイルズ・オブライエンのディベートに関するコメントの変化:

ディベート直前:
「(ディベートは)選挙キャンペーンの最も重要な瞬間となるでしょう」

ディベート後:
「さて、手元には数字があがっています・・・ディベート後の各社調査結果の大半はケリー勝利となってますが、3回のうち1回のディベートで勝利したからといってケリーの大統領選勝利が確定するわけではありませんね

記者の妄想(?)を報道したフォックスニュースは慌てて謝罪

フォックスニュースチャンネルの主任政治報道記者カール・キャメロンは、ディベート後の金曜日に、フォックスニュースのウェブサイト上で、自分で書いたでっち上げの記事を掲載した。キャメロンの妄想記事によると、ディベート後のジョン・ケリーがフロリダ州の支持者に向かってこう発言したことになっている:

「いい討論会だったね。指先もキューティクルも綺麗だったでしょう?」
「女性は皆私の支持者になるさ。私はマニキュアもしてるからね」
「私はメトロセクシャル(metrosexual)だが、奴(ブッシュ)はカウボーイだからな」
(metrosexual:衣服やスキンケアに注力、ライフスタイルにこだわる、都市部のストレートの男性/source:英辞郎ontheWEB
このでっちあげ記事を慌てて引っ込めたフォックスニュースは、キャメロンの記事内容が虚偽であることを認め、謝罪した。ちなみに、キャメロン記者の妻はブッシュ選挙チームで働いているとのこと。(フォックスニュースに出演するアナウンサーや保守系タレント達は、ケリー候補の身奇麗なスタイルを「東部の同性愛者っぽい」と揶揄することが多い)


ブッシュの失態とボブ・ノヴァックの災難

ブッシュ政権に極めて近い保守派の政治批評家ロバート・ノヴァックは、ディベートでのブッシュの出来の悪さに慌てたのか、ディベート会場となったマイアミの滞在先ホテルの風呂でコケて腰を負傷し、今後の選挙戦取材が困難になってしまった

2004/10/02

「ノッポさんとおチビさん」byグレッグ・パラスト

ジャーナリストのグレッグ・パラスト氏の2004/09/30付けコラムより。全文を翻訳して以下に掲載。



「ノッポさんとおチビさん(Mr. Tall and Mr. Small)」

byグレッグ・パラスト

我等が大統領はディベートで聴衆に語った:「矛盾したことを言うようでは指導者になれないだろう(You cannot lead if you send mexxed missiges)」本当にそう願いたいですな、大統領。

しかし、国民が直面しているのはまさしくそうした矛盾だ。皆さんもご覧になったであろう、我等が大統領の姿を---神経質に手を隠したり、我慢できずに水の入ったグラスをいじったり、焦るあまり“ウィスキーが欲しい!”表情をしてみたり・・・視聴者はこう思うはずだ:「なんてこった!こんな奴がアルカイダから国を護ることになってるのか?」

テロとの戦いにどうやって勝利するおつもりですかね?大統領?

「まず言いたい---オサマ・ビン・ラディンがわが国を攻撃したということぐらい、私だってわかっている」と大統領。ええと、それが前提でしたね。確かに。

まあ、片方に固執するのは止めにしよう。ここはアメリカ、勇士の溢れる国・・・学校で習う限りでは、国民は大統領選挙に参加できるし、投票はきちんと数えられているはずだ。そこで、大統領の隣に立ってる背の高い人物に注目してみるとしよう。

「(イラクでは)兵士の数は充分ではない」とノッポさんは仰る。そうなんですか上院議員?じゃあもっと兵士を送り込む?そうでもないらしい:ノッポさんはわが国の兵士を撤退させる計画をしているのだ。彼は「連合国」と話し合い、その後連合国は自分達の子供をファルージャにボランティアとして送ることに大挙して同意するらしい。フランス、インドネシア、クウェートは兵士と一緒に死体袋を輸送したくてワクワクしているというわけだ。愛してるぜ、ジョン---しかし仲間のホビット達は助けに来てくれないんだよ・・・あれは映画だけの話さ。

まあ、彼でも「大統領っぽく」見えなくもない。しかし、ニクソン、フォード、ブッシュ親子に並べてみれば、それほど見栄えがするともいえないだろう。

申し訳ない。ケリーがゴアみたいなヘマをやらなかったことを賞賛すべきだとは承知している。実際、大手メディアの放送で大統領討論会を観た人が、オリンピックのフィギュアスケートの要領で採点するなら、ケリー候補の勝ちと言えるだろう。

しかし私が感じているのは、私達は何ひとつ勝利できないということだ。

(司会者の)ジム・レーラーから、アメリカをテロリズムから護るために何をしたらいいかと聞かれて、ノッポさんはもっと消防士を雇い入れると答えている。そして警官の増員もするそうだ。ひょっとしたら、彼は市長に立候補してるつもりなのかもしれない。

ノッポさんの回答にはがっかりしたが、おチビさんの回答は率直に言ってゾッとするものだ。「(わが国は)もっと攻撃的になるべき」で、しかも「ずっと攻撃的であるべき」で、さらに「繰り返すが、ずっと攻撃的であるべき」だそうだ。オチビさんが極端に攻撃的なのは間違いないが、悪人たちがどこに居るかもわからない状況では、その攻撃性も正しい方向に向くはずもない。これに関しては、彼は無知も同然だ。

私がノッポさんの口から聞きたかったのはたったの2語:「サウジ」と「アラビア」だ。彼が率直にこう言ったとしたらどうなったろう:「テロリスト達はハイジャックにクレジットカードを使っているわけじゃないんです、大統領殿。連中を支援するサウジ王家は戦争で高騰した石油価格で膨れ上がっているんですよ。それなのにあなたの湾岸の仕事仲間達はお咎めなしですか?大統領殿。最高指令官として、私なら取引を停止して、戦略石油備蓄(Strategic Petroleum Reserve)から石油を使うだろう。それから米国にある彼等の財産を没収して、テロ遺族への補償にまわすつもりだ」

大統領が国民に伝えてきた大嘘についてノッポさんが尋ねられたとき、おチビさんがイかれた聖戦に勝ち損ねたことよりも記憶に残る事実は他にいくつでもあったのだ。

以下は私の夢の中でノッポさんが言った内容である:

  • 「2001年3月の初旬から、あなたの政権は石油企業の重役達と会議を重ねて、イラクの征服と油田の支配について打ち合わせた。アメリカ人たちの血を代償にする計画だ。あなたはそれを“イラク解放作戦(Operation Iraqi Liberation)”と名づけたが、オ・イ・ル(O.I.L.)なんて洒落を賞賛することはできませんね、おチビさん」


  • 「バグダッド陥落から1ヶ月後、あなたはジェイ・ガーナー将軍をイラク責任者として指名しておきながら、彼がナジャフでの早期選挙を要求し、イラクの油田を売却するというあなたの計画をガーナー将軍が拒否した途端、彼を解雇しましたね。ナジャフでは、住民は投票を否定して、武器を手にすることになった。そして、ガーナー将軍が予測したとおり、植民地支配を企みイラク資産を没収したことは結局戦争に繋がったのだ」


  • 「チビさん、あなたは中東で何千もの人々に民主主義をもたらしたと宣言しましたね。しかし今のところ、あなたの言う民主主義は、結局のところ、アメリカがイラクに設置した傀儡政権と、サウジ王家がワシントンに設置した傀儡政権に行き着いてしまったんだ」

まあ、上記の全てを大統領討論会に期待するわけでもない。どうせ放送に見合った発言しか流れないのだ。しかしそれでも、ノッポさんはたった2語で私の票を獲得できるかもしれない。30年前、現在と同じような質問をされた時、ジョン・ケリーはたった2語で答えてみせた。---「この悲惨な戦争からどうやってわが国の兵士達を脱出させるつもりなのか?」

当時、澄んだ心を持っていた背の高い若者はこう言ったのだ。「船で。(In ships.)」



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