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2004/10/21

今更カナダから輸入?米国のインフルエンザ対策事情

「カナダはもうわが国の助けにならない。連中の軍隊はお話にならないし、社会主義体制のおかげでカナダ国家は破産寸前だ。クレティエン首相はもはや過去の人だ。新政権の時代になるだろう。そろそろカナダとの問題を解決すべきなんだ」
"Canada can't help us anyway. They have no military to speak of. And the socialistic system they have there has nearly bankrupted them. So Chretien is history. A new administration is upcoming. We should be trying to work things out with Canada."
---2003年12月11日、米フォックステレビの超保守派人気番組オライリー・ファクターでのビル・オライリーの発言。(オライリーの主張に反して、実際には、カナダの国家財政は(アメリカと違い)黒字である。さらに悲惨なことに、オライリー氏はこの番組プロデューサーの女性から、つい先日セクシャルハラスメントで訴えられてしまった。

チェイニー副大統領は「テロリスト達はアメリカ本土に核攻撃を仕掛けるかもしれないぞ!(だからブッシュに投票してチョーダイ)」とアメリカ国民を脅迫しているが、CIA局員の話によれば、911テロ発生前にブッシュ政権がテロ対策を怠っていたという証拠資料と報告書が米情報局内に存在しており、ブッシュ陣営は報告書の隠蔽に必死であるらしい。(タイムズ紙上を借りてさっそくCIA批判を再開している)

それはさておき。(ボネガット風:「タイムクエイク」を読み返したばかりなのだ)

ブッシュ政権はテロ対策、国内経済対策に加えて、さらにヘマをやらかしているらしい。それは国内インフルエンザ対策であるという。(アメリカ国内では毎年およそ4万7,000人がインフルエンザその他のウイルス感染で死亡している

以下に、The Center for American Progress 2004年10月20日付けレポート「FLU VACCINE:Oh, Canada?」を全文翻訳して掲載。



インフルエンザ・ワクチン:やっぱりカナダ製?(FLU VACCINE:Oh, Canada?)

ここ何年もの間、ブッシュ政権は、FDA(米食品医薬品局)認可済みの安価なカナダ製処方薬の入手を、製薬業界の強い要請により、「安全でない」という理由をつけて阻止してきた。しかし昨日、ブッシュ政権は、FDAがインフルエンザのワクチンを追加で150万ダース入手するために、カナダの製造業者と「積極的に交渉中」であると発表した。FDA理事代理のレスター・クロウフォードによれば、「FDAはカナダの製造設備を視察し、米国基準を満たしているか監査中である」とし、もし基準に見合うなら、カナダ製ワクチンが「今年のインフルエンザ流行時期に米国内の消費者に届く」ことになるという。FDAは、なぜカナダ製ワクチンの輸入体制確立がそんなにも早いのか説明しておらず、カナダから再輸入されたワクチンの安全性についても説明を避けている。(記録によれば、カナダ製処方薬による障害例は一例も報告されていない

米政府説明と矛盾するカナダ側の説明:

クロウフォード氏は面目を保つために、アメリカの記者たちに「外国製ワクチンの購入は政府間交渉により実施され、追加補充は米政府当局が所有する」と説明している。しかしカナダ政府当局者の話では、それは事実ではない。カナダ公衆衛生当局のデビッド・バトラー・ジョーンズ医師は「全く知らなかった」と言う。「必要なワクチンは、すでに民間企業経由か、地方や国境地域で(アメリカ人にも)入手可能だし、もう一度買い上げるなんておかしな話だ」

政府は警告を受けていた:

ワクチンの不足について、ブッシュ大統領は「製造側のミス」と非難を繰り返しているが、ブッシュ政権はワクチン供給問題について過去に警告を受けており、あらかじめ不足を予防することもできたのである。今年9月13日に、カイロン社(米のワクチン開発大手)は、イギリス・リバプール工場で未解決の汚染問題について報告しており、英国政府も別の製造業者を手配して追加補充に備えていた。一方で、ブッシュ政権は、全てのワクチンが売り切れるまで対策を怠っていたのである。それ以前にもブッシュ政権は、将来発生するワクチン不足に関して、会計検査院が提出した2件の報告を無視している。

少なすぎるし、遅すぎる?:

昨日、米国保健省長官は、追加されたインフルエンザ・ワクチン260万ダースが、アベンティス・パスツール社(FDAから認可を受けているワクチン販売企業のひとつ)を通じて入手可能になると発表した。これら追加供給があっても、ワクチンを求めるアメリカ人の40%は、ワクチン接種を受けることができない。新規の輸入分は「政府がアメリカ人への接種を推奨する時期」以降に到着するということで、「追加分のワクチンがどれほどの役に立つのかは疑問」とのこと。新規入荷分は来年1月まで入手不可能であるが、米疾病対策予防センターは国民に10月もしくは11月のうちに接種するよう勧告している。

議会は元気いっぱい:

合衆国内で唯一、インフルエンザ・ワクチンの不足に悩まない場所がある。それは議会である。「政府の方針に直接反する形で」上院多数党院内総務ビル・フリスト(共和党-テネシー)と国会に助言する内科医達は、「年齢と健康状態に関わらず、535人の全ての議員はワクチンを速やかに接種すべきである」と要請している。国内のワクチン不足にも関わらず、議員の多くはすでに予防接種を済まして地元の選挙キャンペーンに向かった。予防接種の予定をたてていない議員、例えばジョセフ・リーバーマン議員(民主党/コネチカット)は、インタビューで「未接種だが、接種するつもり」と回答している。結局のところ、議会の内科医事務所では「2000人以上の予防接種を今秋に行っており、昨日の時点でも接種可能であった」とのことである。行列に並ぶことなくどういう手段で接種をうけることができたのか、あなたの地元議員宛てに、メールで問い合わせることも必要であろう。

ワクチン不足で兵士の従軍体制も影響:

AP通信によると「軍基地ではすでにアフガニスタンやイラクでの戦時要求に緊張しきっているが、国家を護る兵士たちはインフルエンザへの備えすらできていない。」通常なら「ルジューン基地の海軍病院には5万から6万ダースのインフルエンザ・ワクチンを保有している」が、今年は、基地には1ダースのワクチンも入荷していない。戦時において、これは極めて危険な状態である:海軍の特殊部隊はいつ何時でも出動できるように準備されているが、インフルエンザについては、国防総省が必要とするワクチンを入手する手段を決定するまで予防接種ができない。「インフルエンザ流行地域に派遣された場合、準備面で問題が残る」ルジューンの地域病院理事長ジョージ・レイノルズは話している。


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