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2005/01/25

「地上管制センターからブッシュに告ぐ」byバーニー・サンダース

In These Times誌2005/01/20付コラムより。以下に全文を翻訳掲載。


「地上管制センターからブッシュに告ぐ(Ground Control to Mr. Bush)」

海外移転推進企業家、それを支援する政府連中と仲良く付き合う時期は終わった

by バーニー・サンダース:In These Times誌2005/01/20付コラム


「貿易赤字については、解決は簡単です。貿易赤字が心配な人達はもっとアメリカ製品を買えばいいんです」

----ジョージ・W・ブッシュ、2004年12月15日の演説より

通説によればマリー・アントワネットがギロチン台に向かう際に言ったとされる「(パンがなければ)ケーキを食べたらいい」という冷淡な言葉すら連想させる大統領の発言は、アメリカ国民が直面している経済問題にブッシュ大統領がいかに無関心であるかをよく表している。どうやら、大統領は最近のショッピングモールやウォルマートに行った事がないらしい。ホリディシーズンに玩具や、自転車、コンピューター、スニーカー、衣服、電話、カウボーイブーツ(そうさ、大統領殿!カウボーイブーツだ!)あるいは人工のクリスマスツリーと飾りを買いに殺到した何百万ものアメリカ国民のように、大統領もショッピングに出かけたなら、商品の大半が海外製、特に中国製であることに間違いなく気づくはずだ。

大統領殿、ホリディシーズンには、10代の親戚用にXboxを買いに出かけましたか?もしも米国製のXboxをお探しでしたら、お生憎さま。Flextronics社CEOマイケル・マーク氏の弁によれば、「マイクロソフトのXbox製品は全てメキシコから中国での製造に切り替えました」ということですぞ。

クリスマスに、奥様からアリアットのカウボーイ・ブーツを贈られた?大統領殿、それは全部中国製なんですよ。

昨年夏の事故で誰でも知ることになりましたが、大統領殿は自転車が大好きだそうで。クリスマスには丈夫なマウンテンバイクでもどうです?おおっと、アメリカ国内にある自転車の85%は中国製でしたね。

最高司令官たるもの、自国の軍隊が使う高性能爆弾とクルーズ・ミサイルには希土類磁石がもっと必要だとお考えでしょう。ところで、その磁石の80%は中国製だとお気づきでしたか?

星条旗はどうです?911同時多発テロ以来、1000万以上の星条旗が中国で製造されましたよ。

リーバイスのジーンズ?残念ながら、これまたすでに米国製じゃありません。クリスマスに、ホワイトハウスでは飾り付け用品を買いましたか?その装飾用品のおよそ80%は中国製ですよ。(ところで、友人とキリストの誕生を祝おうとした、いわゆるクリスチャンの“反体制活動家”が中国で逮捕された記事は読みました?)

大統領殿、来年のホリディシーズンのお買物は、ゼネラル・モーターズ社前CEOジャック・スミスとお買物に出かけるのもいいでしょう。少なくとも、最近のスミス氏は現実世界に目覚めたらしいですからね。「ウォルマートを見回してみると」スミス氏は言いました。「まるで中国製品しか置いてないみたいだ」スミス氏は中国からの輸入についてよく知ってるはずです。なにしろ、ゼネラル・モーターズは、昨年は2億ドルだった中国からの部品購入費を、2009年までに40億ドルに増加させることで、米国の自動車産業を海外移転させる準備をしているんですから。

アメリカの産業が海外に移動しつつあるという過酷な現実から、大統領やその経済担当補佐官たちが目を逸らしている間に、大統領自身の貿易政策による悲惨な効果が、地元の製造業に波及しつつあることを直視する議員は増える一方だ。そろそろ議会は大統領を現実に引き戻して、現状のアメリカにおける節操のない自由貿易政策が、国内の労働者家庭をいかに悲惨な目に遭わせているかを大統領に理解させて、根本から政策見直しを求める時期に来ている。

今日では、我が国の中産階級は減少し、貧困率は増加し、富裕層と貧困層の差は拡大するばかり。今年には、合衆国は6000億ドルという史上最大の貿易赤字を記録する予定だが、中でも中国相手の貿易赤字は1400億ドルと見積もられている。我が国では過去4年間、まともな給与を払う製造業分野で270万人分の雇用が失われたが、それは業界全体の16%以上を占めている。失われた雇用の多くは中国に移転されたが、そこでは、労働者は時間あたり1ペニーの稼ぎに最小限の権利しか認められない。一方で、国内で新規に創出された雇用のほとんどは低賃金、最低手当ての仕事ばかりだ。

驚いたことに、米国内で中産階級が減少しているというときに、アメリカは中国が21世紀の超大国となるよう支援している。中国は急速に世界の製造工場と化しているだけでなく、情報産業分野でも最大拠点となりつつあるのだ。昨年、インテル創業者アンディ・グローブ氏は、米国は今後10年間で国内情報産業分野における雇用の大半を中国とインドに奪われるであろうと予言している。それらは現状でもっとも良い収入が得られる職業分野である。

シスコ社CEOのジョン・チャンバース氏もまた、典型的な企業リーダーとしてこう発言している。「中国は世界のIT中心地となるだろうが、その成立が2020年なのか、あるいは2040年になるかについては、多くの議論が沸き起こるだろう。わが社では、中国企業となるための全社的方針を固めているところだ」

海外移転推進企業家、それを支援する政府連中と仲良く付き合う時期は終わった。議会は中国との恒久通常貿易関係を撤回して、アメリカ国内における収入の良い働き口の保護と創出を目指すべきなのだ。大統領が耳を貸すまで、我々は声を荒げるべきなのである。

(訳注:本コラム著者のバーニー・サンダース氏は、無所属の政治家として過去40年間、7回再選という米下院史上最多再選記録を保持するバーモント州選出の下院議員。)

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