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2005/01/02

反米感情で下降する米国ブランドの海外評価

OneWorld.net2004/12/29記事より(Common Dreams転載)。以下に記事全文を翻訳して掲載。(記事内リンク、及び図版は訳者が入れた。図版はGMI社サイトより引用



反米感情で下降する米国ブランドの海外評価(US Businesses Overseas Threatened by Rising Anti-Americanism)

by ジム・ローブ:OneWorld.net2004/12/29記事(Common Dreams転載

米国を象徴する類の企業ブランド・・・例えばマルボロ、アメリカ・オンライン(AOL)、マクドナルド、アメリカ・エアライン、エクソン・モービル等・・・が脅威にさらされている。独立系マーケットリサーチ企業であるGMI社は、12月10−12日にインターネットを使って8ヶ国の消費者を対象に調査を行った。調査報告source

カナダ、中国、フランス、ドイツ、日本、ロシア、英国の消費者の1/3は、米国の外交政策、特に「テロとの戦い」とイラク占領が、最も強力に米国の印象を構成していると回答している。

11月にブッシュ再選が決定した後3週間後にGMI社によって同様に行われた調査によると、ヨーロッパ、カナダの回答者の内20%は、米国の外交政策に反対する意思表示として、米国製品の購入を意識的に避けているという。

「不幸なことに、かつては肯定的に見られていた米国の外交政策は、現在では世界の消費者達からきわめて否定的に受け止めている」GMI社のCOO(最高執行責任者)兼調査責任者であるミッチェル・エジャーズ博士は説明している。

「アメリカン・ブランドの多くは、それが誕生した国と極めて近い関係にあり、とてもアメリカ的なのです」博士は言う。「それらはアメリカ的ライフスタイル、革新性、パワー、先進性、そして外交政策を代弁しているのです」

ブッシュ政権下の外交政策が、米国製品の売れ行きにどのような影響を与えるかという課題は、広告・PR業界内で、あるいは企業内部でも議論が沸騰している。先月には、巨大広告企業Saatchi & Saatchi社のケビン・ロバートCEOが、ファイナンシャル・タイムズ紙上で、ヨーロッパやアジアの消費者達が「アメリカン・ブランドの息の根を止めるために」次第に抵抗力を増していると語っている。

Brand America: The Mother Of All Brands」の著者サイモン・アンホルト氏も、米国の外交政策に対する消費者の反発を予測している。同氏は、英国貿易雑誌「マーケティング・ウィーク」誌上で、ブッシュ政権の次の4年間の外交政策は、「(世界市場における)米国企業の墓穴を掘ることになる」と語っている。

メッカ・コーラのような、政治性を主目的にしたカジュアルな対抗ブランドが、すでに存在している」アンホルト氏は言う。「しかし、これからはもっとすごいことなる。例えば、ドイツのレストランではアメリカン・エクスプレスカードの利用を拒否し始めている。これは新しい兆候だよ」

他のアナリストはこうした予測に懐疑的で、近年のフランスやドイツにおけるマクドナルドや、コカコーラ、マルボロなどの売り上げ低下は、両国の経済的衰退や、各社が消費者需要への迅速な対応を怠っている等、他の要因を主張している。

しかし新たに行われた調査では、先月GMI社によって実施されたものと同様、少なくとも米国と強く同一視される企業や米国の外交政策と同様の性質を持つと認知される企業においては、米国の外交政策の悪評が重要な役割を果たしていることを示している。

「アメリカ企業はその積極性と傲慢な態度が批判されていますが、それは彼等が世界市場でアメリカ流のやり方を強引に推し進めるからなのです:彼等は柔軟性に欠けているのです」2002年のビジネス書ベストセラー「Working With Americans: How to Build Profitable Business Relationships」の共著者アリソン・スチュワート・アレン氏は語る。

彼女の主張によれば、米国企業が合衆国のイメージから距離を置くほど、世界市場で生き残りやすくなるという。「今後、海外の米国企業は、世界村での活発化する企業競争の中で、さらなる付加価値と、消費者の認知するブランドポジションを変えていくことに集中する必要があります」

「消費者の要求に沿っていけば、・・・米国製というDNAを持っていたとしても・・・勝利できるでしょう。米国企業は世界市場に合わせることに集中し、米国市場との違いと特性を受け入れねばなりません」

調査では40の米国出身企業を引用し、米国製品の購入を避けていると回答した消費者に、各企業がどれくらいアメリカ的であるか、そしてその企業の製品をどれくらい避けているかを評価させている。

そして消費者の評価を元に、各企業のポジションを「安全」と「無関係」を下辺に、「危険な状態」「問題だらけ」を上辺とした四分形に配している。(以下の図を参照:source

GMI World Poll

アメリカ企業の“アメリカ度数”“嫌われ度”は?・・・(図をクリックすると拡大します:source

「安全」「無関係」に位置した企業は、一般的に特別アメリカ的と見なされていない企業(Visa、コダック、クリネックス、ジレット等)あるいは他に競合企業がほとんど存在しないもの(マイクロソフト、ハインツ、ディズニー)となっている。

Visaは単独トップの企業である。米国企業ブランドを意図的に避けると回答した消費者の内17%が同社を「非常にアメリカ的」と回答し、15%が同社をボイコットすると回答。44%の消費者は前の月に少なくとも1回はVisaを利用していると回答している。

一方で「問題だらけ」企業とは、ボイコット宣言をしている消費者の内1/3が避けており、消費者の40%以上が「非常にアメリカ的」と認知している企業である。

そうした基準によれば、マルボロ社は最も問題の多き企業である。回答者の60%が同社製品を拒否すると回答し、2/3が同社を「非常にアメリカ的」と認知している。マクドナルドは「アメリカ的」の評価では単独トップ(73%)だが、同社を拒否すると回答したのは42%だけである。

Visaの評価と対照的に、ボイコット宣言をしている回答者の内48%は、アメリカン・エキスプレスカードを完全に拒否すると回答、64%が同社を「非常にアメリカ的」と認知し、前の月に同社カードを使用した回答者は僅か2%だった。

他の問題企業基準には、エクソン・モービル、AOL、シェブロン・テキサコ、ユナイテッド・エアライン、バドワイザー、クライスラー、バービー人形、スターバックス、ゼネラル・モーターズが含まれている。

最新の調査によれば、ヨーロッパとカナダの消費者の内2/3以上が、過去3年間の米国外交政策によりアメリカに対する見方を否定的に変化させている。その半数近くは、イラク戦争の動機が石油資源の支配にあるとし、テロとの戦いと認めている回答者は僅か15%に過ぎない。

また、ヨーロッパとカナダの消費者の内2/3近くが、米国の外交政策は自己利益追求と帝国主義に率いられていると回答、自由と民主主義を守るためと信じる回答者は僅か17%にとどまった。

回答者全体の半数は、少なくとも米国の外交政策を理由の一部に、米国企業へ不信を抱いていると回答している。79%の回答者は、同様の理由により米国政府を信頼しないと回答し、39%の回答者がアメリカ国民に不信を抱いていると答えている。


訳者注:上記記事にあるGMI社調査結果によれば、ドイツ人消費者の87%、フランス人消費者の84%、英国人消費者の71%がブッシュ大統領に否定的な感情を持っている。

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