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2005/02/24

ブッシュ大統領の叔父もイラク戦争で大儲け

Los Angeles Times紙2005/02/23付けのスクープ記事を以下に全文翻訳掲載。(記事中写真とコメントは訳者による追加)

日本の大手メディアにとって、イラクの選挙に関するニュースは、素材の調達が容易なせいもあって(日米政府機関に“記事を書かせて!”とお願いすれば、映像もテキストも用意してくれる!)、イラク戦争の内実に関する情報よりも、はるかに多く報道されている。高い投票率の真偽にしても、“イラクのエライ人達が発表してるじゃないか”というわけだ。

一方で、虐殺された大勢のイラク市民戦死した兵隊達その家族新たに召集された老兵達ホームレスになった帰還兵達、そして収監されたり脅威に直面しても主張しつづける多くの米国市民に関するニュースは、国内の報道業界では極めて不人気らしく、新聞やテレビで目にすることはほとんどない。

そうした状況にあって、以下のような、ブッシュ家が戦争でいくら儲けたかに関するニュースは、どのような扱いを受けるだろうか?

イラクで活動する企業がブッシュ叔父を潤す(Company's Work in Iraq Profited Bush's Uncle)


ウィリアム・H・T・ブッシュ、国防総省取引企業ESSI社の株で45万ドルを稼ぐ

by ウォルター・F・ロシュ・ジュニア記者:Los Angeles Times紙2005/02/23付け記事

ワシントン:イラク戦争により、セントルイスに本拠を構える国防総省取引企業エンジニアード・サポート・システム社(ESSI)は記録的な売り上げを達成しているが、同社の財務データからは、よく知られた家族の名が、戦争による利益に浸されていくのが見て取れる。それはブッシュ家のことである。

先月、ブッシュ大統領の叔父で、ジョージ・H・W・ブッシュ前大統領の末弟であるウィリアム・H・T・“バッキー”ブッシュは、保有しているESSI社のストック・オプションを行使し、50万ドル近い利益を得た。

ブッシュ大統領にとって“バッキー叔父さん”として知られるこの人物は、米軍に装甲その他を供給するESSI社の役員である。イラク侵攻前に、同社の株価は記録的な上昇を遂げたが、中でも米軍車両の追加装甲を迅速に提供するという契約により、多大な利益を挙げている。

William Bush

ブッシュ選挙キャンペーンで演説するウィリアム・ブッシュ。ブッシュ政権誕生直前にESSIの役員に就任・・・甥の大統領当選を事前に知っていた??

米国証券取引委員会の報告によれば、ウィリアム・ブッシュが同社の8,438株を現金化したのは今年1月18日のことである。インタビューの際、同氏はこの取引でおよそ45万ドルを入手したという。

火曜日に行われた売り上げ報告の中で、ESSI社は1月31日までの第一四半期の純利益が2,060万ドルに到達し、同期の収入額が前年比20%高の2億3,350万ドルであることを公表した。最終的に、同社の予測する年間収入は9億9000万ドルから10億ドルの間であるという。

66歳のウィリアム・ブッシュは、かつてセントルイス銀行の役員や投資会社の経営をしていたが、甥がホワイトハウスに招かれる8ヶ月前の2000年に、ESSI社役員に就任している。

大統領の叔父は、インタビューの中で、自分の会社が政府との契約を得るために家族のコネをつかったことはないと語っている。

「地域コード202に電話をしたことはないよ」ワシントンへの長距離電話に言及しながら、同氏は説明している。

また、同氏は、ESSI社役員に加わることの法的問題の有無について、弁護士からアドバイスを得ていたことも明かしている。

ESSI社の労務管理副社長ダン・クルアーの話では、ウィリアム・ブッシュは5年前に役員に加わった多くの人々の1人にすぎないとし、彼が就任した理由について「地域ビジネスコミュニティに昔から関わっており、旧知の仲」としている。

「ブッシュ氏を迎えることに害はない」クルアーはそう言い、同社がワシントンへのロビー活動を定期的に行っていると説明した。クルアー氏は、民主党員や民主党資金提供者も役員に就任していると話している。

「誰に話すべきか知っている人物を役員に迎えることに害はない」クルアー氏はそう言いながら、大統領の叔父が同社の政府取引に何らかの役割を果たしたことはないと答えた。

ESSI社が国防総省と交わした契約のいくつかは、競争なしの単独入札契約であり、米軍トレイラー改修費用契約4,880万ドル分もこれに含まれている。

同社のイラク関連業務契約には、昨年早々にメリーランドにある子会社との間で交わされたCPA(連合軍暫定当局)向け通信サポート業務契約1,800万ドル分も含まれる。

2003年3月、1,900万ドル相当の生物化学兵器防護シェルター購入を米陸軍が発表した際、当時のESSI社CEOのマイケル・シャナハンは声明を出している:「イラク政府との対立により、米軍兵士が直面する生物化学兵器による攻撃の脅威は極めて現実的なものになっている」

同社の他の契約も疑惑の対象となっている。

先週、国防総省高官は、2002年にESSI社と交わした1億5800万ドルに及ぶ累積契約が、ペンタゴン査察官の調査対象になっている事実を明かしている。同契約は、他の政府取引企業であるボーイング社への不正利益供与により有罪が宣告された前国防総省担当官の指揮の下で交わされている。

ペンタゴンの臨時次官マイケル・ワインは、同契約について「異常な部分が見られる」と話している。ワインと彼の側近はその異常さについて詳細な説明を避けている。他にも監査対象となっている契約には、アクセンチュア社(元アンダーセンコンサルティング)や、ボーイング、ロッキードマーティン社との取引が挙がっている。

火曜日の証券アナリストとのブリーフィングの際、ESSI社社長のジェラルド・A・ポソフ氏は調査の重大性を一蹴し、、同社の契約が監査されているのは単に単独入札契約だからと声明を出した。

ポソフ社長は、国防総省による調査が同社に影響を与えないとの自信を示し、調査はESSI社ではなく政府高官の行為を焦点としていると話した。

「調査には全面協力します」社長は言った。

ペンタゴン査察官によって調査対象となったESSI社の契約は、米空軍のタナーという機材に関連する取引の中で交わされた。

前空将補の名にちなんだタナーは、空軍では大型輸送機の迅速な貨物の荷積みに広く使われている。タナーを使うと、一度に6万ポンド分の荷積みが可能になる。

タナーがESSI社の価値ある主力製品であることは、2002年度の同社米軍重機部門の売り上げの大半が同製品で賄われている事実(3,510万ドル、20%強)により明白である。

監査事実が明らかになる直前、空軍はタナーの購入によりESSI社と新たに900万ドルの契約を交わしたと発表している。

Tunner

積荷作業につかわれるESSI社の機材「タナー( Tunner)」

同社は事業を称して「最新技術、洗練された軍用電装品、装備、輸送サービスを米国軍部と外国軍部に多角的に供給する」としている。

同社幹部は戦争により経済的に多大な利益を得ることを認めている。

一年前に行われた四半期売り上げ報告では、当時の副会長兼最高経営責任者のジェラルド・L・ダニエルズはこう言っている:「南西アジアにおける米軍の長期駐留が2006年まで延長される公算が高まっているので、わが社が提供する製品とサポートが必要とされる環境はより充実する」

現在の紛争地で見受けられる他のESSI社製品には、 レーダーとその検知サービス、戦場医療設備、戦場発電装置などがある。

同社の記録的な成長は、積極的な買収策も貢献している。ウィリアム・ブッシュの経営するブッシュ-オドネル社(Bush-O'Donnell)は、ESSI社が3年前に軍契約企業を買収した際に、コンサルティング料として12万5000ドルを受け取った。

3500人の従業員を抱え、イラクにいくつかの出張所を持ち、北米での事業はノバスコシア州(カナダ)からフロリダに及ぶ。ごく最近、同社はバージニアを拠点にした米軍契約企業スペースリンク・インターナショナルLLC社の買収を発表している。

米証券取引委員会の記録によれば、ESSI社はサウジアラビアや中国の軍部とも取引を行っている。

同社が米軍と交わす契約のいくつかは競争入札によるものだが、そうでないものもある。そうした契約の多くは、「無期限、無制限」契約であり、契約の中身は省庁の必要量に依存する。

同社の単独入札主義は、今年始めに電装試験技術企業のプロスペクティブ・コンピューター・アナリスツ社を3,760万ドルで買収した件により歴然としている。ESSI社幹部は、ニューヨーク州ガーデンシティの同社が、「多くの単独入札契約を手にしている」と特記した。

ウィリアム・ブッシュは2000年度に役員に就任したが、それは彼の甥がホワイトハウス入りする8ヶ月前のことであった。

火曜日に行われたインタビューの際、ブッシュ氏は株を現金化した理由について、有効期間が満期になるからと説明した。

「締め切りは迫っていた。フロリダの住宅購入にまわしたよ」ウィリアム・ブッシュは話した。ストックオプションの行使については、あらかじめ同社社長に話したという。

イラクとアフガニスタンでの米軍駐留により、会社が大きな利益を得ている事実をどう思うかについて、ブッシュ大統領の叔父は言う。「イラクに仕事がないことを望む。残念ながら、我々は問題を抱えた世界を生きているんだ」

ブッシュ氏はESSI社を素晴らしい企業と呼び、ストック・オプション行使について、同社の売り上げに不満を表明するものとは「全く違う」と説明した。

「誇りを持ってるよ。連中はいい仕事をしてる」ウィリアム・ブッシュは話した。

米証券取引委員会の記録によれば、セントルイスの企業重役であるブッシュ氏はまだ同社の株を45,000株ほど所有している。同氏の話では、現金化したオプションは同社役員になった際の分だという。

ブッシュ氏は、同社監査委員にも名をつらねるが、役員としての報酬は年間4万ドル以下であり、来週開催される年次定例株主総会の出席を含め、役員業務と委員会業務もそれに含まれているという。彼も含めて役員全員が、追加のストックオプション権を手にすることになる。

ブッシュ氏がストックオプションを行使したのは、イラクに駐留する部隊で使われる車両の再装甲と装備修繕に関する総計7,700万ドルに及ぶ追加取引契約を同社が発表した直後であった。同社はイラク現地に35人の社員を配し、装備配給にあたらせている。

同社はイラクでの設備修復作業について、2億ドルを超える収入を見込んでいる。

米軍車両の再装甲と修復契約のニュースは、ESSI社の株価を一気に押し上げ、今年はじめには一株あたり60.39ドルの最高額を記録した。火曜日の時点で、同社の株価は54.34ドルで取引を終えている。

火曜日に行われた証券アナリストとの会議で、ESSI社のポソフ社長は楽観的な見方を示し、ブッシュ政権が先週提示した820億ドルもの追加国防予算により、イラク他で活躍する同社にとってさらに多くの機会を得るとしている。

「個人的には、わが社の展望についてこれほどの幸福を感じたことはないだろう」ポソフ社長は証券アナリストに漏らした。

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