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2005/03/09

カナダ王立騎馬警官4人が麻薬密造犯に撃たれ殉職:「1885年以来の惨劇」

Seattle Post-Intelligencer紙2005/03/05付け記事より。以下に全文を翻訳して掲載。(記事中写真は訳者が追加)

危険になりつつあるカナダだが、治安悪化を扇動する警察国家・日本から見ると、彼等の風土を見習いたいような気もする。

騎馬警官達の死に動揺するカナダ国民(Canadians stunned over Mounties killings)

by ベス・ダフ−ブラウン(AP通信記者):Seattle Post-Intelligencer紙2005/03/05付け記事

カナダ王立騎馬警官

トロント---南の隣国よりもはるかに銃犯罪が少ないことが誇りのカナダにとって、4人のカナダ警官が殺害された事件は国家全体を震撼させている。

半旗が舞う金曜日、過去120年間で最悪の、警官に対する攻撃に立ち向かったカナダ人達のために、バグパイプ奏者は“アメイジング・グレース”を奏でた。4人の騎馬警官は、木曜日に西部地方の小集落にあるマリファナ栽培地を捜査している最中に殺害された。

「カナダ国民はこのような残忍な行為に愕然としており、警官達の死をもたらした暴力行為を糾弾すべく結束している」ポール・マーティン首相は話した。

4人の騎馬警官は、アルバータ州西部の1,300人ほどが住む小集落メイヤーソープにある農場を捜査していた。

広報担当官のウェイン・オークス巡査長の話では、4人の警官と容疑者は、木曜遅くに農場の小屋で発見された。政府当局者がカナディアン・プレスに語ったところでは、容疑者は警官を射殺した後に自殺したとのことである。

「4人もの警官が殉職した事件は近年前例のないものだ」アルバータ州騎馬警官隊のビル・スウィーニィ隊長は言う。「遡ること1885年頃、“ノースウェストの反乱”時代に同じ規模の惨劇があった」

“ノースウェストの反乱”は、ノースウェスト地区で発生し未遂に終わった、先住民による独立戦争のことである。

鮮やかな赤いチュニック(制服)につば広のステットソン帽で知られるカナダ王立騎馬警官は、警察官であり、国家のシンボルでもある。伝説によれば、1873年に設立されたノースウェスト山岳警察がカナダ西部に招聘された際に、先住民達から青い制服を着た米国の騎馬隊と誤認されないように、緋色のチュニックを着たことが発祥だという。

警察の調査によると、容疑者は46歳のジェームズ・ロスコという人物。警察の話では容疑者は多くの犯歴があり、それには違法銃火器の使用や性犯罪も含まれていたとのこと。

リック・オンセク軍曹の話では、木曜日午後に、4人の騎馬警官が無線に応答しなくなったので、2つのSWATチームと周辺地区を管轄する警官達が急行したという。

金曜日、メイヤーソープにあるカナダ騎馬警官隊本部の正面にある旗棒には子供達が花束を供え、バグパイプ奏者の女性は“アメイジング・グレイス”を演奏した。

殉職した警官達が通っていた地元のバーガー・バロン(ハンバーガー店)に務めていたトレイシー・アイサートさんは、花束を供えながら泣いた。「お店で働いていた頃、この人たちを接客してました。ありがとうと言いたかった」彼女は話した。

「ハリウッドならともかく、ここでは滅多にない事件です」アルバート・シャルム市長はCBC放送で話した。「事件は地域を変えるでしょう。カナダの田舎であるこの場所でさえ、人々はより一層ドラッグ問題に注視することになる」

ドキュメンタリー作家のマイケル・ムーアが「ボウリング・フォー・コロンバイン」で指摘したように、この国の大半の地域では、ドアに鍵をかけるような事情は少ない。

連邦政府の統計によれば、2002年度のカナダ国内における銃による殺人事件の件数は152件であったが、同年にアメリカ合衆国では、銃による殺人事件が1万1,829件発生している。カナダの人口はおよそ3,250万人、合衆国の人口は約2億9,300万人である。

カナダで1995年から施行されている銃火器法では、国内の全ての銃火器は登録が義務付けられ、所有するには免許を取得する必要がある。

しかし、近年のカナダは、数百億ドル規模のマリファナ市場を背景に、急増する組織犯罪に取り組んでいる。

「前代未聞であり、言葉にならないほど残念だ」カナダ王立騎馬警官隊のジュリアノ・ザカーデリ長官は声明を出した。「組織犯罪の関与、入手可能な銃火器の拡大、平和と善意に対して暴力と破壊を選択する者たちがもたらす危機により複雑化された深刻な難問を認識しなければならない」

警官達は拳銃のみで武装していた。なぜ警官達がより効果的な支援を得られなかったか、そして4人が1人の容疑者にどうやって殺害されたかを問う向きもある。

殉職した警官は、ピーター・クリストファー・シーマン、アンソニー・フィッツジェラルド・オリオン・ゴードン、リオナイド・ニコラス・ジョンストン、ブロック・ウォーレン・マイロルの4人。

享年29歳のマイロル巡査は、着任してわずか2週間だった。

「彼はカナダ王立騎馬警察とその任務を愛していました」遺族は声明を読み上げた。「我が国は酷く傷ついています。私達は身を尽くして問題に立ち向かった4人の市民を失ったのです」
(以上)

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