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2005/04/21

米国労働事情:拡大する収入格差

米自動車メーカーのフォード社のCEOで、創業者のひ孫であるビル・フォード・ジュニア氏は、2004年度に総額でおよそ2,200万ドル(約23億5,026万円)を経営業務の報酬として受け取った。前年比でいえば52%もの上昇という気前の良さである。一方で同社は、2005年度に米国内の事務系社員を1,000人解雇すると発表した

クビになるフォード社の従業員達は、何か経営者を困らせることをやらかしたわけではないらしい。アメリカのビジネス現場で今、何が起きているのか?このあたりの事情を簡単にまとめたCenter for American Progressの記事を以下に翻訳引用しておこう。

保守政権下で一層苦しむ米国の労働者(American Workers Hit Hard Under Conservative Leadership)

Center for American Progress 2005/04/12付け記事

経済成長下で企業利益とCEOの給料が急上昇しているにも関わらず、昨年度の米国労働者の賃金上昇率は過去14年間で初めて減少を記録した。2004年度と2005年度初頭の賃金上昇は物価上昇に追い越され、すでに住宅費、光熱費、医療費の上昇に苦しむ中産階級を苦しめている。同じ時期に、米国企業は労働者の給与を引き上げることなく生産性を向上させ、記録的な利益を迎えることとなった。

企業のCEO達の報酬額が過去最大となっているときに、米国内労働者は生活基盤を失いつつある。
2004年度における賃金上昇率は2.5%、物価上昇率は2.7%であった。一方で、ウォールストリートジャーナル誌の調査によれば、同時期における企業CEOの報酬額は過去2年間の内に少なくとも14.5%上昇し、中央値は247万600ドル(約2億6,600万円)となっている。現金支払いによる報酬額は“1989年に調査を開始して以来最大の上昇率”を記録したとのことである。
医療費とガソリン代の急騰に米国民が苦しんでいるこの時代に、医療業界と石油業界は山賊のように振舞っている。
全米退職者協会(AARP)の調査によれば、人気の高いブランド系処方薬の仕入れ値は2004年度に平均7.1%上昇したが、これは“平均インフレ率の2倍以上となっている。”さらに調査によると、石油企業のCEOが2004年度に稼いだ報酬の中央値は1,660万ドル(約17億8,700万円)で、業種別の経営者報酬額でトップとなった(前年比109%の上昇率)。一方で、今週のガソリン代平均値は1ガロン2ドル28セントとなり、1年前から49セント値上がりしている。(引用以上、以下略)

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