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2006/04/16

「沈む船から逃げ出す砂漠のネズミ達」byグレッグ・パラスト

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ガーナー将軍(右)に取材中のパラスト氏(左)。BBC reporter Greg Palast interviews General Jay Garner, ousted chief of the occupation in Iraq, in Washington. ©D. Meyers 2004.(source

英BBC放送、英ガーディアン紙で活躍するジャーナリスト、グレッグ・パラスト氏が公式サイト上で公開中の最新コラムを以下に翻訳して掲載。(文中リンクは訳者による)

パラスト氏がコラム中で暴露している米政府のイラク占領計画の秘密に関するジェイ・ガーナー将軍のインタビューは英BBCで観る事ができる。イラクの石油民営化をめぐる米国務省の計画については、パラスト氏による英BBC2005年3月17日付け記事も参照。

グレッグ・パラスト氏の著作
角川文庫「金で買えるアメリカ民主主義」

金で買えるアメリカ民主主義 (角川文庫)

The Best Democracy Money Can Buy: An Investigative Reporter Exposes the Truth About Globalization, Corporate Cons, and High-Finance Fraudsters

The Best Democracy Money Can Buy(角川文庫の元本に最新情報を追加した更新版)

Armedmadhouse

Armed Madhouse(2006年5月下旬刊行予定の最新著作)

沈む船から逃げ出す砂漠のネズミ達

ラムズフェルドが辞任すべきでない理由

by グレッグ・パラスト:2006年04月14日付けコラム

そら来た。ロンメル将軍気取りの騒々しい将軍達が、無事に退役した後で、ドナルド・ラムズフェルドを包囲するために、表舞台に上がった。今のところ、そうした人々の内6人が、国防長官の退任を要求している。

まあ、私見では、彼等は4年ほど遅すぎた。しかも、彼等はまだ理解していない。

もちろん、読者の皆さんは大喜びしていることだろう。なにしろ、輝かしい勲章に飾られたクルーカットの男たちが、ラムズフェルドのケツを公衆の面前で蹴飛ばそうとしているのだ。しかし私から見れば、この事態は、単に彼等が未だに的外れであることを示しているに過ぎない。

国連の面前で、2台の移動トイレを生物兵器保管庫と指摘したのは、ラムズフェルド国防長官ではなくて、パウエル元将軍だったのでは?

サダムの次の警告がキノコ雲になるかもしれないと国民に説明したのは、ラムズフェルド国防長官ではなくて、コンドリーザ・ライスでしたね?

アル・カイダとサダムが仲良しだって主張していたのは、ラムズフェルド国防長官ではなく、チェイニーでしたよね?

もちろん、ラムズフェルドは、ウソと傲慢を詰め込んだ手提げ鞄を抱える二枚舌のチキン・ホークで、腰抜けの政治ゴロで、オモチャのナポレオンだ。しかし彼が自分で国防長官を指名したわけではない。

皆さんがニューヨークタイムズ紙で読めなかった或る物語---ジェイ・ガーナー将軍が私に話してくれた物語をここで教えよう。ガーナー将軍は、ブッシュ大統領によってイラク侵攻後にバグダッドへ派遣された最初の総督だ。

2003年3月にクウェートに到着したガーナーは、ジョージ・ブッシュがイラクの民主化を要求していた際、イラク国民が自らの政府を選択すべきと合衆国大統領は主張している、という誤解の下に活動していた。大統領から与えられた真の任務を誤解していたガーナー将軍は、90日以内に選挙を実施するようイラク国民に呼びかけ、イラク各都市から米軍を速やかに撤退させるよう合衆国に呼びかけた。「彼等の国だからね」イラク国民を指してガーナー将軍は話した。そして不吉にも彼は言い添えた。「彼等の石油じゃないか。」

どうかお忘れなく:全ては石油の為なのだ。私はガーナー将軍に、国務省・財務省・国防総省のネオコン達が草案を書いた101ページに及ぶ或る計画書を見せた。その書類では、「全ての国家資産・・・特に石油資産と石油関連企業」の「民営化」(別名:販売)が要求されていた。(これを見て欲しい。)その計画を知っていたガーナー将軍は、それをイラクの陽が当たらぬ場所に葬って無視するつもりでいた。ガーナーは、イラクの各部族が結集し、選挙計画について話し合えるように、彼言うところの「大テント」会議を計画していた。イラク国民自身が他民族国家を確立できるよう手助けすることによって---スンニ派、シーア派、クルド人組織は条件交渉の過程にあった---喜びの「開放」が憎悪の「占領」に変わる前に、国民自身の手で建国が可能になるとガーナーはみていた。

しかし、ガーナーも知るように、自由に選択された連合政府とは、ネオコンの石油資産民営化強奪活動にとって終焉の前兆を意味する。

今から3年ほど前の2003年4月21日、夜遅くバグダッドに到着したガーナー将軍はワシントンからの一本の電話で呼び出された。ラムズフェルドからの連絡だ。国防長官はガーナーに、言葉を尽くして言った。「荷物を解かなくていいよ、ジャック。君はクビだ。」

ラムズフェルドは、イラクで何年も地上戦を経験したガーナーを解任し、代わりにキッシンジャー・アソシエイツ社の未熟な常務取締役、ポール・ブレマーを同ポストに着任させた。ブレマーはイラク国民の「大テント」会議を中止させ、国民選挙を1年延期させた。そして、安物の独裁者のように数百の命令を発令し、ラムズフェルド・ネオコン部族の望みどおり、イラクの資産を米国や海外企業に販売させたのである。

これを読むと、まるで私がラムズフェルド解任要求をしている6人の将軍を賞賛しているように聞こえるかもしれない。よしてくれ。

軍人の多くがそうであるように、将軍達の行動は確かに的外れだ。オトリに銃撃して弾を無駄にしている。彼等が銃を向けている相手は、人形師ではなく人形なのである。

ワシントンの黒幕たちの指示なしに、ラムズフェルドがガーナー将軍をバグダッドから引きずり出すことができるはずがない。ブッシュ政権においては、『ダース・チェイニー』の号令なしには、動くことも呼吸することも吐くこともできない。そして、命令を発令するのは、最終的には最高司令官の役割なのである。

ラムズフェルドが充分な兵力を投入しなかった、という将軍達の苦情の元でさえ、結局はテキサス州クロフォード出身のカウボーイが決定したことだ。(ところで、兵力不足が問題の焦点ではない。問題は、米国にはイラクを占領する道徳上の権限が欠けていることだ。数百万増員してもムダだ。武装勢力にとっては、標的が増えるに過ぎない)

ラッキーなのはブッシュだ。大統領とチェイニーの会話が目に浮かぶ。「そろそろゲームはお終いかなあ」とブッシュ。するとチェイニーは言う:「窓の外にラムズフェルド人形でも吊るしとけ。ズタズタにされるまでな」

ラムズフェルド辞任要求を伝える新聞を読みながら、ブッシュとチェイニーは言うだろう。「任務完了だな」

将軍の皆さん、標的の選択について少々助言させていただこう。大統領の責任だよ、馬鹿者。
(以上)

(訳注:キッシンジャー・アソシエイツ社はキッシンジャー元国務長官のコンサルティング企業。連合軍暫定当局の責任者を務めたポール・ブレマー米大統領特使は、イラク復興資金横領スキャンダルの中心人物。イラク復興に関しては、世界各国へイラク債権の放棄を要請してまわったベイカー元米国務長官の策謀も問題になった。)


(グレッグ・パラスト関連の過去投稿)

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