カテゴリー

アクセスの多い記事

« イラン、イギリス、アメリカ:圧力はどちらを向いているか | トップページ | クルーグマン:『撹乱と公民権剥奪』 »

2007/04/03

テリー・ジョーンズ:「あれで屈辱だと?」

元モンティ・パイソンのテリー・ジョーンズ英ガーディアン紙に書いた、かなり危険な最新コラムを以下に翻訳して掲載

危機的状況にあってここまで辛辣に皮肉を言う人がいるというのも、イギリスのすごいところだと思う。

あれで屈辱だと?(Call That Humiliation?)

被りモノなし。電気ショックなし。殴りもしない。イラン人とは何とも下品な輩だ。

by テリー・ジョーンズ:英ガーディアン紙2007年3月31日付コラム

Terry Jones's War On The War On Terror

テリー・ジョーンズの辛辣なコラム集:Terry Jones's War On The War On Terror(テリー・ジョーンズの“テロとの戦い”との戦い)スティーブ・ベルの風刺画も満載。


領海侵犯の件でイランに非難されている我等が海軍職員の待遇をめぐっては、イギリス国内の新聞各紙が表明する憤怒に私もまた共感する。あれはまさに侮辱だ。人質をあんな風に扱うなんて我々には想像すら出来ない-例えば、人質にタバコを吸わせているが、喫煙が人を殺すのは証明済みなのだ。哀れな兵士の1人フェイ・ターニーは黒いスカーフの着用を強要され、撮影された写真を世界中にばら撒かれた。イラン人たちには、文明的な振舞いという概念があるのだろうか?なぜ彼女の頭に紙袋を被せないのか?!我々がイスラム教徒を拘束した時には、ちゃんとそうしている。息が苦しくなるように、袋を被せたのだ。袋を被せてから写真を撮って世界中のマスコミに配信するのは全く容認できる。そうすれば人質が誰なのかわからないから、哀れな英軍兵士達のような辱めを受ける心配もない。

テレビで、後に後悔するような話を英国人の人質たちにさせるなど、全くもって受け入れ難い。我々が人質たちにやったように、イラン人たちがダクトテープを人質の口に貼ってくれたなら、ひと言も喋ることなどなかっただろう。もちろん呼吸すら困難だとすぐ気づくだろう-特に頭に袋を被っていたら-しかし、少なくとも恥をかくことはなかったのだ。

自宅宛てに無事であると知らせる手紙を人質たちに書かせるなんてどういうつもりだ?そろそろイラン人たちは他の先進国と足並みを揃えるべきだ。人質たちには独房監禁によるプライバシー保護を与えるべきだ。アメリカ合衆国は、グンタナモ刑務所で囚人たちにその特権をきちんと与えたではないか。

文明国には、侵入された現場で逮捕された者たちを慌てて告発しないという指標がある。例えばグンタナモ刑務所の囚人たちは、ほぼ5年以上も最大限のプライバシーを謳歌しているし、最近になってようやく最初の囚人が告訴されたばかりだ。テレビカメラに向かって人質たちを見せびらかすイラン人たちのみっともない行動とは、全く対照的だ。

アブグレイブ刑務所囚人虐待事件

さらに言えば、イラン人たちが英国人の人質たちにまともな運動をさせていないのは明白だ。米軍は、イラク人の囚人には確実に理学療法を受けさせている。囚人たちに刺激的な「緊張姿勢」を行わせて、限界まで我慢させて内蔵やふくらはぎの筋肉を改善させるのだ。普段の運動としては、ボールの上に両足で立たせたり、腿が地面と平行になるよう屈ませたりするものだ。これは激痛を伴い、最終的には筋肉が故障する。これは全くもって健康的な遊びで、囚人たちがそれを克服するために何か白状してくれるというボーナスまである。

そして、ここが私の述べる重要な点なのだが、テレビに映る表情を見る限り、ターニー一等水兵は重圧下に置かれているようだ。新聞各紙は行動心理学者に映像分析をさせているが、学者達は彼女が「惨めでストレスを感じている」と結論づけている。

非常に恐ろしいのは、彼女を「惨めでストレスを感じる」状況に追いやったイラン人たちの陰湿な手口だ。彼女には電気拷問や火傷の跡もなく、顔を殴られた形跡も見えない。これはもはや受け入れ難い。もしも人質が脅迫下にあったなら、例えば不名誉に性的な姿勢を強制されたり、性器を感電させられた場合は、アブグレイブ刑務所のように撮影されて然るべきだ。そうした写真は、さらに世界の文明的な国々へ回覧され、誰もが何が起きたのかを正確に知ることが出来るようにすべきなのである。

スティーブン・グローバーがデイリー・メール紙で指摘したように、我等の兵士達を侮辱したことへの復讐としてイランを爆撃するのはおそらく正しくはないだろう。しかし、イラン人たちを苦しませてやるべきだ-メール紙が提案するように経済制裁を追加するとか、あるいはもっと簡潔に、ブッシュ大統領を急かして侵攻させるとか-どちらにしろ彼はそうするつもりなのだが-そして、民主化して西洋の価値感をイランにもたらすのだ-イラクでやってるみたいに。
(以上)

« イラン、イギリス、アメリカ:圧力はどちらを向いているか | トップページ | クルーグマン:『撹乱と公民権剥奪』 »

中東情勢」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/1730/14501409

この記事へのトラックバック一覧です: テリー・ジョーンズ:「あれで屈辱だと?」:

» 第一問 インターネットにおける言論の自由 [美しき欲望]
インターネットの普及によって、個人が簡単に意見をブログ等によってWeb上に公開することが、技術的に容易になっています。一方で、ブログの炎上と言った現象に代表されるように、匿名投稿による誹謗中傷が個人の自由な発言を抑えているといった面もインターネット上にはあ... [続きを読む]

» テリー・ジョーンズ健在なり [Not Available]
相変わらずやってくれる。イランの英兵拘束事件についてモンティ・パイソンの全裸オルガン奏者ことテリー・ジョーンズが、極めて毒性の高い文章を英国の高級紙ガーディアンに寄稿していた。暗いニュースリンクさんの和訳紹介で知った。領海侵犯の件でイランに非難されている..... [続きを読む]

« イラン、イギリス、アメリカ:圧力はどちらを向いているか | トップページ | クルーグマン:『撹乱と公民権剥奪』 »

2016年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31