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03/31/2008

米炭そ菌事件:FBIが容疑者を特定?

2001年秋、9/11同時多発テロ直後の米国で、生物兵器にも使われる炭そ菌の粉末が入った封書が、米民主党議員のオフィス他数ヶ所に送付され、封書に接触した5人が死亡、さらに十数人が感染した事件について、FBIが容疑者の絞込み段階に入っていることが米メディアで報道され始めている。(source:米フォックスニュース2008年3月28日付時事通信

フォックスニュースの入手した情報によれば、FBIは容疑者を4人に絞り込んでおり、そのうち3人はメリーランド州フォートデトリックにある陸軍感染症医学研究所に出入りする科学者で、1人は前司令官代理、もう1人は炭そ菌の専門家、1人は微生物学者であるという。

炭そ菌事件をめぐっては、事件発覚当初はオサマ・ビン・ラディンの関与が示唆されたり元国連査察官がイラク政府(サダム・フセイン政権)の関与を指摘するなど、デマや憶測が乱れ飛んだ。しかし最近は、フォートデトリックの研究所から盗み出された研究用の炭そ菌が犯行に使用されたという説が有力視されていた。

一方、事件への関与が疑われてから、フォートデトリック関係者の中には疑惑を払拭する発言もあった。同研究所のジョン・パーカー司令官は「陸軍感染症医学研究所に貯蔵されているのは液体状の炭そ菌であり、(事件で使用された)粉末状のものはない」と説明していた。しかし同時期の研究所内部では、事件で使用された炭そ菌が、研究所に貯蔵されたものと酷似していると、研究所に勤務する科学者たちによってかなりおおっぴらに議論されていたらしいことが、フォックスニュース側が入手した内部メールにより明らかになっているという。

フォックスニュースの報道内容について、FBI側は今のところ沈黙を保っている。

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03/12/2008

イラク戦争:数字で見る最新情勢

ワシントンのシンクタンク『政策研究所』の外交問題ウェブサイトForeign Policy In Focusが、イラク戦争のコストを追跡報告するレポート『イラクの泥沼(The Iraq Quagmire)』を公開している。今回はこのレポートを雛形に、イラクの最新情勢を示す数字を以下に列挙してみた。


人的損失

So Wrong for So Long: How the Press, The Pundits--and the President--Failed in Iraq

米新聞業界紙Editor and Publisher社の編集人グレッグ・ミッチェル氏のメディア批評本『So Wrong for So Long: How the Press, The Pundits--and the President--Failed in Iraq』ブルース・スプリングスティーンが序文を書いている話題の書籍。

3,9734,000人:
イラクで戦死した米軍兵士の人数(2008年3月23日時点で4,000人超
2万9,203人:
イラク軍事侵攻開始から現在までに戦闘で負傷した米軍兵士の人数
3万1,325人:
戦闘以外の負傷、もしくは病気扱いになったイラク駐留米軍兵士の人数
7万人:
イラク・アフガニスタンの戦闘で聴覚障害を負った米軍兵士の人数
33万人:
2009年度に治療が必要となるイラク・アフガニスタン退役米軍傷病兵の人数(米退役軍人局の見積)
283人:
2001年のアフガニスタン侵攻から2005年末の間、アフガニスタンもしくはイラクに派遣された後に自殺した米軍兵士の人数。283人のうち144人が、戦地から帰還し軍を正式除隊した後に自殺している。
7,924人:
殺害されたイラク治安部隊兵士の人数
最低8万1,632人、最大112万人:
開戦以来今日までのイラク市民の推定犠牲者数
340万人:
イラク国内の難民数
220万人-240万人:
イラク国外に脱出した難民数
5,742人:
2008年1月24日までに米国が受け入れたイラク人難民数
15万5,000人:
イラクに駐留する米軍兵士の人数
2万5,595人(2004年11月)、1万8,000人(2006年)、9,895人(2008年):
『有志連合軍』の兵士数の変遷
74%:
イラクに駐留する米陸軍兵士のうち、2回以上の派遣を経験した者の割合
18万人:
イラクで活動する民間軍事請負企業従業員の人数
1人:
イラクで活動する民間軍事請負企業従業員のうち、暴力事件もしくは虐待事件で米国政府により訴追された人数
917人:
イラクで殺害された民間軍事請負企業従業員の人数

戦争費用

Three Trillion Dollar War

経済学者ジョセフ・E・スティグリッツ教授と、元米商務省主席財務官でハーバード大学ケネディ・スクール教授のリンダ・J・ブリムスによる最新共著『Three Trillion Dollar War: The True Cost of the Iraq Conflict



5,260億ドル(約53兆8,297億円):
イラク戦争費用のうち、すでに支出した金額
2億7,500万ドル(約280億8,951万円):
1日あたりのイラク駐留費用
160億ドル(約1兆6,530億円):
1ヶ月あたりのイラク・アフガニスタン駐留費用
4,100ドル(約41万8,915円):
アメリカ国民1世帯あたりのイラク戦争負担金額
3兆ドル(約306兆5,240億円):
イラク戦争の長期的費用見積額(経済学者ジョセフ・E・スティグリッツ教授による)

イラク国民の苦境

  • 現在、イラク国内の失業率は25-40%。(大恐慌時の米国失業率は25%)
  • イラク国民の70%は水道水が利用できない暮らしをしている。
  • イラク国民の80%が公衆衛生サービスのない環境で暮らしている。
  • イラク国内にある180の病院のうち、90%が基礎治療・外科治療設備を欠いている。
  • イラク国民の79%が有志連合軍の駐留に反対している。
  • イラク国民の78%が、総合的にみて事態が今後も悪化すると考えている。
  • 現在、アメリカ国民の63%が、イラク戦争に戦う価値はなかったと考えている。

(以上source: Erik Leaver and Jenny Shin, "The Iraq Quagmire: The Mounting Costs of the Iraq War," (Washington, DC: Foreign Policy In Focus, March 4, 2008)AP通信3月8日付報道"True Cost of War -- Staggering Number of Wounded Vets"AP通信3月8日付報道"Hidden Toll in Iraq -- 70,000 U.S. Soldiers Suffering from Hearing Damage"Angus Reid Global Monitor:Polls & ResearchThe Center for American Progress:"The Iraqi Refugee Crisis by the Numbers"

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03/01/2008

マイク・グラベル:インタビューで親日ぶりをアピール

驚いた。全く驚きだ。

どなたかは存じ上げないが、マスコミ関係者(?)とおぼしき日本人女性が、合衆国大統領選挙予備選を控えた1月7日のニューハンプシャー州マンチェスターのエルム通りで、選挙キャンペーンに向かう途中のグラベル夫妻に、路上で直撃インタビューを行っている模様が、YouTubeに投稿されていた。屋外のため騒音が酷く、聞き取れない部分が多い動画だが、以下に一部を解説する。


マイク・グラベル:
(選挙活動について)
「私のトシになるとキツイよ。もう77歳だからな。もしも私が日本で立候補したなら、もっと善戦できると思うよ。日本とか中国とかアジアでは、知識と経験のある人間は尊敬されるだろう?ところがアメリカ合衆国じゃ、尊敬を集めるのはブリトニー・スピアーズやパリス・ヒルトンみたいな有名人ばかりだ。文化の違いもあるだろうが、あなたの国の文化のほうがちょっとマシかもしれんよ。」



マイク・グラベル:
「日本の人々にはとても好感を感じているよ。アラスカで・・・」(騒音で聞き取れない)
女性インタビュアー:
「日本についてそこまで言及する合衆国大統領候補者は、あなたが初めてですね。」
マイク・グラベル:
「おーそうかい、じゃ、ひとつ言っとくよ。選挙で公職に就いた者の中で、第二次大戦後に広島を訪問したのは、合衆国では私が初めてだったんだ。テッド・ケネディが行ったのはその1年後だな。そこで私は(訪問の際)もてなしを受けて、言葉では言い表せないくらい、感銘を受けた。とても感動した・・・それが理由で、私はものすごい反核家になった。そこからさらに進んで、私は核実験に反対するようになったが、それは広島の事があるからなんだよ。」(以下略。インタビューの最後、マイクは「ありがとう」と日本語で締めくくっている。)

Citizen Power: A Mandate for Change

37年前に刊行されたマイク・グラベルの著作が、内容を大幅刷新して今年再刊。新たにラルフ・ネイダーが序文を書いている。Citizen Power: A Mandate for Change



My America

マイク・グラベルが自身の政治遍歴を綴る新刊。My America

マイク・グラベル氏が広島を訪問していたというのは初耳だ。(大変失礼ながら)本人の勘違いでないとしたら、これは案外大変なことかもしれない。(本人の説明から推察すると、アラスカ州議会下院議員だった1964年頃に訪日していたことになる。グラベル氏の経歴における海外経験といえば、米陸軍対敵情報部隊の特別要員-退任時の階級は陸軍中尉-として、ドイツに駐留していたという記録しか見当たらなかった。)

それにしても、なんとも奇妙な事態だ。広島で反核に目覚めたアメリカ大統領候補が、全米放送の討論会で堂々とアメリカ政府の軍事帝国主義を批判し・・・そして、テレビに出られなくなった。一方で日本政府は、アメリカ政府のイラク侵略を支持し、軍事行動を支援し、日本国民に対しては、平和外交を行っていると嘘を言う。・・・こんなねじれた世界で、私達は米国民同様、財布をカラッポにしながら生きているわけだ。

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