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カテゴリー別過去記事:2008年度大統領選挙


2009/01/20

欺瞞の宣誓:「変革」か、あるいは「終わりの始まり」か

1993年、ビル・クリントンの大統領就任式開催のために集まった献金額は、約3,300万ドル。その大部分は、お土産物やチケットの売り上げで賄われた。10万ドルを超える献金をした支持者はわずか13人。

2005年、ブッシュ大統領2期目就任式のために集まった献金額は、約4,280万ドル。その90%はロビイストや、大企業及びそれら企業の経営者が支払った。ウォールストリートの投資企業、保険企業、石油メジャー、ホテルやカジノチェーンが、資源開発や移民雇用分野での規制緩和を求めて大量の献金を行った。そしてブッシュ政権はキチンとそれら大口献金者の期待に応えてきた。当時、民主党支持者たちはブッシュのことを「金権政治だ!」と声を大にして批判していた。

2009年、オバマ大統領の就任式開催のために集まった献金額は、現在までにおよそ4,100万ドル。 大統領選挙時の資金同様、タテマエでは大企業やロビイストの影響力を排除するフリをしてきたオバマだが、実際には金融・保険・不動産業界を筆頭に、小売業界から広告業界まで幅広く献金を集めており、ロビイストからも300万ドルほど受け取っている

選挙キャンペーンですでに約600億円以上も出費したあげくに、エイブラハム・リンカーンが使った聖書に手をおくという馬鹿げた政治プロパガンダのために40億円以上浪費するオバマ政権。おまけに、会場整理や警備のために、連邦政府はおよそ14億円ほど緊急出費するが、実際に必要とされる費用は67億円を超えるらしいブッシュを批判した民主党支持者は恥ずかしくないのだろうか。「100年に一度の経済危機」と言いながら、アメリカ国民のだれも「モッタイナイ」とは思わないのだろうか?

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2008/12/23

2004年度大統領選挙における電子投票システム不正への関与が疑われた重要証人が事故死

マイケル・コネル氏

事故死した共和党系選挙ITコンサルタントのマイケル・コネル氏(享年45)。


ジョージ・ブッシュ大統領再選キャンペーンと、ジョン・マケインの2008年度大統領選挙キャンペーンでITコンサルタントを務め、“ブッシュの頭脳”カール・ローブのIT教祖と讃えられたコンピューター技術者マイケル・コネル氏が、19日に飛行機事故で死亡したと地元メディアが伝えている。

オハイオ州のアクロン・ビーコン紙によると、12月19日午後6時頃、コネル氏自ら操縦する自家用飛行機が、オハイオ州アクロン・カントン空港に隣接する住宅に墜落・炎上し、コネル氏本人の死亡が確認されたとのこと。事故原因は目下調査中とされる中、関係者からは謀殺の声も上がっている。デモクラシー・ナウもこの件で特集を放送している

マイケル・コネル氏は、2004年度大統領選挙で、大混乱となったオハイオ州の電子投票機を巡り、民主党ケリー候補への投票をブッシュ側へ変換する細工を行ったとの疑いをもたれ、2008年に地元市民団体から訴えられていた。今年10月には同裁判で証人として出廷し、選挙不正の嫌疑を否定したばかり。訴訟を提起したクリフォード・アーンベック弁護士は、重要証人であるコネル氏の身辺に危惧を感じ、今年7月に司法省に証人保護申請をしていた。

地元テレビ局の報道によれば、亡くなったマイケル・コネル氏は、最近では親しい友人たちから、破壊工作の恐れがあるので飛行機の操縦を控えるよう忠告されており、過去2ヶ月間で2度、航空機の不具合で飛行をキャンセルしていたという。2004年度大統領選挙時の不正問題を追及してきた関係者たちは、コネル氏の件に謀殺の疑いもあるとして、当局による事故原因調査の展開を注視している。

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2008/11/18

2008年合衆国大統領選挙:未だ集計途中の州

すでに合衆国次期大統領はオバマに決まったが、ミズーリ州はまだ大統領を決められずにいる。なにしろまだ票を集計している最中なのだ。

11月17日現在、マケインとオバマの票差はわずかに4,886票で、マケイン優勢である。集計に時間がかかっている理由は、大量の暫定投票分(期日前投票)の有効票を精査しているのが理由らしい。ミズーリ州の大統領選結果が確定するのは12月初旬頃の予定だ

他にも、アラスカ州、ミネソタ州、ジョージア州で、上院議員選の結果がまだ出ていない。いずれも票の集計が滞り、揉めている最中で、12月中旬まで上院議席は埋まらない様子である。


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2008/11/06

票がカウントされないアメリカ

2008年大統領選挙はバラク・オバマの勝利で終わった。全米の民主党支持者は、ブッシュ政権の犯罪追求も忘れてすでにお祭りムード一色だ。「今回の民主党大勝は米国民がブッシュ政権の8年間にノーを突きつけた」・・・大手ニュースメディアはそう繰り返す。ご冗談でしょう?まだブッシュ大統領もチェイニー副大統領も弾劾されていないのに。それどころかブッシュは、任期最後の総仕上げとして、支援してくれた業界のために、さらなる規制緩和法案を練り上げている最中だというのに。

なぜ米国民は2度にわたる不正な選挙でホワイトハウスを占拠した連中(ブッシュ陣営)を追放しようとしないのか?・・・その答えを考えている最中に、合衆国の選挙システムを象徴するニュースが舞い込んだ。マケインが過半数の票を獲得して勝利したと報道されていたジョージア州は、実際には期日前投票分を未だ集計していないという。ジョージア州の地元紙サバンナ・デイリー・ニュースの11月5日付報道によれば、同州の投票者登録人数は昨年末から50万人も増加して497万8,704人。そのうち集計されたのは333万9,278票で、開票率67%。残りは投票に来なかったということではないらしい。地元選挙管理委員の発表によれば、少なくともまだ10%は集計対象票が積み増しされるというのだ。


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2008/11/04

2008年合衆国大統領選挙:変革の行方は?

投票日が迫るアメリカ大統領選挙。大手メディア、政治評論家、世論調査のほとんどが、民主党バラク・オバマ新大統領の誕生を予測しており、さらには上院、下院共に民主党が多数党となる可能性が高まっている。

以下はニューヨークタイムズ紙の大統領選挙予想マップ。代議員数はオバマ291人、マケイン163人(84人分が5未定)。source
The Electoral Map: Key States


一方ワシントンポスト紙は、オバマ319人、マケイン219人。
<p><strong>><a href='http://projects.washingtonpost.com/2008/pick-your-president/'>2008 Election Contest: Pick Your President</a></strong> - Predict the winner of the 2008 presidential election.</p>


政治評論家たちの直前予想もほとんどがオバマの圧勝、上院・下院共に民主党の勝利となっている。source『ブッシュの頭脳』で選挙の天才カール・ローブですら、「世論調査なんか信じるな」と言いつつも、オバマ311人、マケイン160人、未定67人でオバマ勝利を予測している

ABC放送の伝えたところでは、ヴァージニア州、インディアナ州、オハイオ州、ノース・カロライナ州、ペンシルバニア州、フロリダ州の6州で勝負の行方は決まるという。これら6州のうち5州を獲得しないとマケインは勝てない-マケイン陣営の選挙責任者リック・デイビスはそう言っている。

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2008/08/29

熱狂的ヒラリー支持派(PUMA)の謎

米民主党大会が開催されているコロラド州デンバーで、党内の団結が叫ばれる中、ますます暴走しているのが強固なヒラリー・クリントン支持勢力。自らPUMA(Party Unity My Ass:団結なんかクソ食らえ)派と名乗るこの人たちは、バラク・オバマに投票するくらいなら共和党ジョン・マケインに投票すると息巻いている。

そんなPUMA派に、共和党支持で知られる人気キャスター、クリス・マシューがインタビューしている。以下の映像である:

驚かされるのは、インタビューに答える白人女性の主張だ。オバマ候補を支持できない理由として「バラク・オバマはインドネシアでマドラッサ(イスラム神学校)に在籍してたのよ!」「オバマはインドネシアではイスラム教徒として登録されていた」などと叫んでいる。まさしく、フォックスニュースをはじめとする米保守派メディアが必死で流しているオバマ中傷デマゴーグキャンペーンの成果ではないか。(あまりの誤解ぶりに呆れたクリス・マシューは、インタビューを中断している)

米世論調査によれば、2008年4月の時点で、アメリカ国民の10人に1人は「バラク・オバマ大統領候補はイスラム教徒」と誤解していた。回答者の属性でみると、共和党支持者の16%、白人プロテスタントの16%、田舎に住む人の19%が、オバマをイスラム教徒だと信じていたのである。ひょっとしたら、こうした誤解はさらに拡大しているのかもしれない。

「オバマは隠れイスラム過激派」というウソはさておき、仮に大統領候補がイスラムの教えを受けたとしても、一体何の問題があるというのだろう?アメリカ合衆国では信教の自由は保障されていないのだろうか?PUMA派の人たちの主張は全くもって不可解である。


2008/05/25

オバマ暗殺を扇動するヒラリー

5月26日に追記しました
Hillary

2008年5月23日、サウスダコタ州アーガスリーダー紙編集部のインタビューで、敗色濃厚にも関わらず選挙活動を続ける理由について問われたヒラリー・クリントン上院議員は言った:

「1992年の時は、6月半ばのカリフォルニア州予備選に勝利するまで、私の夫は党推薦を獲得できなかったんですよ。ボビー・ケネディがカリフォルニア州で6月に暗殺されたのは誰でも憶えてますよ。」


つまり、ヒラリーの脳内プランによれば、ライバルのバラク・オバマ候補は、党の推薦を受ける前に、無残にも暗殺されるというわけだ。

ヒラリーのイカれた発言にバラク・オバマも仰天しているだろうが、一番驚いているのは、暗殺されたボビー・ケネディの子孫たちだろう。ボビー・ケネディの子供のうち、ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士、姉のキャサリン・ケネディ、妹のケリー・ケネディの3人は、ヒラリー・クリントンを推薦しているのだ。(JFKの娘キャロライン、JFKの弟ロバート・ケネディ上院議員とその息子パトリック・ケネディ下院議員はオバマを推薦している)

周囲の批判に気づいたヒラリーは、慌てて「ケネディ家に無礼であったとすれば後悔している」と、謝罪に似た曖昧な会見を開いた。肝心のオバマ陣営に対する謝罪はナシである。


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2008/05/08

オバマ・ガールがマイク・グラベル支援?

2008年合衆国大統領選挙民主党予備選。

バラク・オバマがノースカロライナ州で大勝した。ヒラリー・クリントンが僅差でインディアナ州を獲得した。オバマは民主党指名にいよいよ近づいた。クリントンはそれでも選挙を降りるつもりはないと言う。

・・・さて、そんな選挙情勢と全く無関係に行動する大統領候補者といえば、民主党改めリバタリアン党の大統領候補、マイク・グラベル氏だ。しかも今度は、歌って踊れる77歳として、売り出そうとしているらしい。

バラク・オバマ人気に便乗して売り出した噂のセクシーモデル、オバマ・ガールの最新ビデオは、なんとfeaturing マイク・グラベルだ!

オバマ・ガールも明らかに気恥ずかしそうである。問題のビデオはYoutubeでご覧下さい。マイク・グラベルという名を聞いたことがないという方には、ホントは立派なヒトなんですよ、と言い訳しておきたいのだが・・・。

2008/05/06

シークレットサービスは大統領を護れるか

“黒人初のシークレットサービス・エージェント”が目撃した疑惑


1959年、イリノイ州の貧しい家庭に生まれたアフリカ系アメリカ人のエイブラハム・ボールデンは、アイゼンハワー大統領によってシークレットサービス・シカゴ支局要員に採用された。1961年、カリスマ的人気を誇る新大統領ジョン・F・ケネディは、ボールデンをホワイトハウス担当要員に起用した。黒人としては初の大統領警護要員の誕生であった。

だが、ホワイトハウス勤務を始めてまもなく、黒人のボールデンが直面したのは、同じシークレットサービス要員である同僚たちの、人種差別に根ざした嫌がらせとあからさまな敵意だった。大統領が南部を訪問する際、彼だけは他のシークレットサービス要員とは別の宿泊設備を利用させられた。

だが何よりもボールデンが懸念したのは、大統領を警護する立場にある同僚たちの、退廃した勤務態度だった。仕事中の飲酒、警護ポジションからの離脱等、そのいいかげんさは目に余るものだった。その怠慢ぶりを上司に報告すると、ボールデンはわずか勤務3ヶ月でホワイトハウス担当を解かれ、再びシカゴ支局に戻された。

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2008/03/27

マケイン陣営の副大統領候補はコンドリーザ・ライス?

2008年米大統領選挙で、共和党大統領候補の指名獲得が確実になったジョン・マケイン陣営の閣僚選びに関心が集まる中、コンドリーザ・ライス米国務長官が、副大統領のポジションを打診されているという。

The Washington Noteのリーク情報によれば、保守派政治団体「全米税制改革協議会」会長のグローバー・ノーキストが開催する会員限定の定例会議「水曜会」に出席したコンドリーザ・ライス米国務長官は、ジョン・マケイン大統領候補との共闘について、今のところ興味はないと回答し、国務長官退任後はカリフォルニアに戻って回顧録を執筆したい、と参加者たちに語っている

マケイン陣営の副大統領候補としては、対イラン軍事強硬派ジョセフ・リーバマン議員も有力視されているが、かつてラムズフェルド退任後の後継者として打診された経緯もあり、マケイン政権成立時には国防長官に就任する可能性もある。

2008/02/26

大統領選挙とロビイスト:金で買えるアメリカ外交

「われわれは、しばしば、自分より権勢を持つ人々に愛を感じているつもりになる。とはいえ、われわれに友情を感じさせるのは利害関係だけなのだ。われわれは、彼らに何かよいことをしてあげたいから献身するのではない。お返しをしてほしいからである。」

-『運と気まぐれに支配される人たち―ラ・ロシュフコー箴言集 (角川文庫)』-


日本政府首脳がアメリカ政府首脳に会談を申し込む場合、どのような手順を経由するのだろうか?少なくとも政策談義をするつもりなら、ワシントンの流儀に従って、金でアポイントを買うというのが一番確実といえるだろう。

実際に、2002年度、当時のマレーシア首相マハティール氏は、米政府との関係改善を図るため、保守系シンクタンクのヘリテージ財団を通じ、共和党系スーパーロビイストのジャック・エイブラモフ120万ドル支払って、ブッシュ大統領とのホワイトハウス会談を実現させている

一体アメリカの外交政策は、どの程度まで金で買えるだろうか?この疑問に答えるべく、米ABC放送調査報道チームが、2008年2月1日付の報道で、外交ロビイストと大統領候補の蜜月関係を暴いている。非常にわかりやすい情報なので、以下に一部要約してご紹介しよう。

See a chart of presidential fundraisers lobbying for foreign governments.

諸外国と外交ロビイスト、ヒラリー、マケイン、ロムニーの相関図:クリックで拡大(source:ABC放送サイトのFlash画像より


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2008/02/25

ラルフ・ネイダーが今回も大統領選出馬を宣言

2月24日日曜日、NBC放送「ミート・ザ・プレス」に出演した消費者運動家ラルフ・ネイダー氏は、今年の大統領選挙に無所属の候補として出馬すると発表したラルフ・ネイダー氏の公式ウェブサイト

73歳のネイダー氏は、これまでに2000年、2004年度の大統領選に出馬し、一部のリベラル層支持者からの票を集めてきた。2000年大統領選では緑の党代表として出馬し、本選挙で2.7%の票を獲得したが、2004年度に無所属で出馬した際には、獲得した票は0.3%にとどまった。

選挙戦への出馬に関して、ネイダー氏は主要候補者-民主党のヒラリー、オバマ、共和党のマケインらがいずれも国民皆保険制度の完全導入を掲げていない点を批判し、合衆国にカナダと同じ医療保険制度を導入すべきと主張し、さらに原子力発電の中止と太陽エネルギー発電の普及、軍事費の大幅削減、イスラエル・パレスティナ問題をはじめとする中東政策の見直し、企業犯罪の監視と不当利益の追求を公約に掲げている。

2008/02/18

2008年アメリカ大統領選挙:最新動向

“初の女性大統領”かもしれないヒラリー・クリントンと“初の黒人大統領”かもしれないバラク・オバマが火花を散らし、候補者選出がいよいよ難しくなりつつある民主党、“ブッシュの正当後継者”マケイン候補で結束しつつある共和党・・・2008年アメリカ大統領選挙の最新情勢を追ってみた。

選挙資金:ヒラリーとオバマの販売競争が激化


2007年12月31日までの選挙資金は以下のとおり。この時点で民主党トップの二人、ヒラリーとオバマの集めたお金はいずれも1億ドルの大台を超えている。円換算すると、ヒラリーは約112億62,00万円、オバマは約109億2,247万円という状況である。

2008年2月現在、報道によればオバマは資金集めでトップに立ったようだ。2008年1月の1ヶ月だけで、オバマが集めた献金額は3,200万ドル(約34億4,272万円)。一方のクリントン陣営の1月献金額は1,300万ドルほどらしく、ヒラリーは自己資金500万ドルをすでに選挙戦に投入している

しかしヒラリー陣営には、最強の支援者である夫ビル・クリントンの集金活動があるので、支持者は資金面ではほとんど心配していない。大統領在任中、合衆国に未曾有の財政黒字をもたらしたクリントン大統領は、モニカ・ルインスキー事件の弁護士費用等で1,200万ドルもの借金を抱えて2001年1月に満期退任したが、その後6年間、ほぼ毎日精力的にこなした講演活動だけで4,000万ドルを稼ぎ出したという(ビル・クリントンがカナダで行った講演では、2回のステージで47万5,000ドル(約5,110万円)という破格のギャラが支払われた。これに気を良くしたヒラリーが、選挙キャンペーンのイメージソングにカナダ人歌手セリーヌ・ディオンを選んだ・・・かどうかは定かではない)

超好景気の民主党に比較すると、今回の共和党はなんとも控えめだ。共和党の指名を受けるのがほぼ確実になったジョン・マケインの資金総額は40億円程度で、手持ちの現金は3億円少々しかない。

史上空前の金権選挙?・・・実のところ、それほどでもない。共和党全盛期だったジョージ・W・ブッシュの再選キャンペーンでは、同時期に約141億円もの資金集めに成功し、手持ちの現金も100億円を超えていたのだ。

民主党候補者選挙資金情勢(2007年12月31日末時点)
候補者名資金総額支出総額手持ちの現金2007年第4四半期
調達額
ヒラリー・クリントン$104,680,022$80,353,785$37,947,874$27,339,347
バラク・オバマ$101,524,154$85,176,289$18,626,248$23,526,004
マイク・グラベル不明(未報告)不明(未報告)未報告未報告

共和党候補者選挙資金情勢(2007年12月31日末時点)
候補者名資金総額支出総額手持ちの現金2007年第4四半期
調達額
ジョン・マケイン$37,036,094$39,145,650$2,948,428$9,969,292
ロン・ポール$28,047,986$20,380,121$7,839,421$19,951,290
マイク・ハッカビー$8,967,869$7,107,365$1,896,446$6,651,957
アラン・キーズ$207,246$196,174$12,622$186,028

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2008/01/31

民主党エドワーズ候補、大統領選から撤退の意向

AP通信の速報によれば、米国大統領選挙の民主党候補ジョン・エドワーズが、29日のサウス・カロライナ予備選で3位に終わった結果を受けて、指名争いから撤退する意向であることが明らかになった。

エドワーズ氏は、30日午後1時からニューオリンズで開催予定の演説で、家族と共に撤退演説を行うとみられている。

エドワーズ氏は選挙戦撤退後すぐには他候補を推薦する見込みはないらしく、貧困者支援事業に力を注ぐとのこと。しかし一部報道では、過熱するヒラリー、オバマ両氏の指名争いにとって、エドワーズ氏が『キングメーカー』のポジションになる可能性も指摘され、また新大統領組閣の際に司法長官のポジションを提示されるとも噂されている。

エドワーズ候補が撤退すると、民主党大統領指名争いはヒラリー・クリントン、バラク・オバマの両氏で戦われることになるが、2007年9月以来候補者ディベートへの出入りを禁じられた噂のド根性候補、マイク・グラベル氏も黙々と選挙活動を継続している

2008/01/07

クリス・ロックが語る大統領選挙

クリス・ロック


昨年12月31日にマジソン・スクエア・ガーデンで開催された年末カウントダウンパーティに、スタンダップ・コメディアンのクリス・ロックが登場。以下にその時のジョークを抜粋して翻訳:

選挙日について:
「なんで火曜日なんかに選挙をやるんだ?火曜日にパーティ開く奴がいるか?いねえだろ?だって皆に来てもらいたいもんな。どうみたってこりゃ、連中は皆に選挙に来て欲しくないってことだろ。」
ブッシュについて:
「奴のおかげで白人は大統領になりにくくなったな。みんな言ってるぜ。 “ブッシュの後じゃ、白人にもう一度チャンスがあるかどうか怪しいな”」
ブッシュに投票した人々の後悔について:
「ブッシュは(MC)ハマーみたいなもんだな。今じゃあ、誰も奴のアルバムを買ったのを認めたくないんだ。」
ヒラリーについて:
「アメリカ国民は女性大統領を向かえる準備ができてるだろうが、あの女じゃなくてもいいだろ?(中略)ヒラリーときたら、ファーストレディとしての経験があるから大統領を務める能力があるってしつこく言ってやがるが、結婚したからって相手と同じ仕事の能力が身に付くわけでもねえだろ。俺は女房と結婚して10年になるが、彼女が今この舞台に立ったら、あんたら一度も笑えねえぜ。」
オバマについて:
「時々、バラクは自分が黒人候補者だってことを忘れてるじゃないかと思うことがあるよ。だって、奴はまるでこの選挙戦で公明正大に勝てるみたいに振舞ってるもんな。あの落ち着き方はなんなんだ?いつも慎重ぶりやがって!」
9/11以降の世界について:
「ブッシュはまるで“てめえら、それでアメリカ人の殺し方を知ってるつもりかよ?アメリカ人の殺し方なら、俺が教えてやるぜ!”てな感じだよな。」
イラクで大量破壊兵器が見つからなかったことについて:
「まあ結局のところ、(ラッパーの)T.I.のトランクの中のほうが、大量破壊兵器がたくさんあったってわけだな!」
(有名ラッパーのT.I.---本名クリフォード・ハリス---は、2007年10月に、自家用車内に3つの小銃、マシンガン、サイレンサー等の武器を不法に所持していたとしてコンサート前に逮捕された。本人の寝室の押入れには、さらに6丁の小銃が弾の入った状態で見つかった。)
バリー・ボンズの薬物スキャンダルについて:
「あんなにたくさんの白人が怒ってるのを見たのは初めてだよ。奴は薬をやったって?それが何だっての?この国はどこも薬漬けじゃねえのか!」
(関連記事:クリス・ロックがジョークで暴くアメリカ社会

2008/01/03

マイケル・ムーアがエドワーズ候補を推薦?

映画「Sicko」公開以来、大統領にアル・ゴア、医療保険と外交分野ではデニス・クシニッチを応援してきたマイケル・ムーアが、最新コラムで、民主党大統領候補にジョン・エドワーズを推薦すると示唆している。

クシニッチ候補を推薦しない理由については、先日のクシニッチ陣営による「アイオワ州党員集会では第二の選択肢としてバラク・オバマを推薦」という事実上の敗北宣言を重く受け止めているらしい。

民主党トップのヒラリー・クリントンを推薦しない理由について、ムーアは面白いことを書いている。以下に抜粋翻訳すると:

2ヶ月前、ローリング・ストーンズ誌が、特集企画として、クリントン議員、オバマ、エドワーズ各候補に、誰もしたがらないような質問を1対1で尋ねるって役を俺に依頼してきた。『民主党トップ候補者たちがマイケル・ムーアと激突!』取り決めとして、3人全員がインタビューに応じない限り、企画はお流れになるということだった。オバマとエドワーズはインタビューを承諾した。でもクリントン夫人が拒否したので、特集企画はお流れになったんだ。

俺の生涯最愛の人、ヒラリー・クリントンは、なんで俺と座って話そうとしないのか?彼女は一体何を恐れてるんだ?


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2008/01/02

クシニッチ候補、アイオワ予備選ではオバマ候補を推薦

全米で最初の予備選挙となるアイオワ州党員集会を2日後に控えたアメリカ合衆国大統領選挙に最初の異変が起きた。民主党で支持率1%を維持する反戦派リベラル候補として著名なデニス・クシニッチが、アイオワ州予備選で「2番目の選択肢」として支持者らにバラク・オバマ候補を推薦しているという。(ワシントンポスト紙

クシニッチ氏は言う。「私とオバマ議員には共通点がひとつある。“変化”だ。」

2004年大統領選挙時には、クシニッチ候補はジョン・エドワーズ候補を推していた。バラク・オバマはイラク戦争には反対していたが、今回の選挙戦では外交強硬派としての頭角を現し、保守層の人気を集めている人物。クシニッチ候補は、最近では共和党のリバタリアン系候補として人気急上昇のロン・ポール候補との共闘も模索するなど、選挙活動にブレが生じている。

クシニッチ陣営は、今回のオバマ候補推薦について、あくまでも「例外措置」であり、ニューハンプシャーではオバマ候補とも張り合うことになると説明している。

2007/12/31

ブルームバーグNY市長、大統領選に出馬の観測高まる:外交はキッシンジャー仕込み!?

ニューヨーク市長で大富豪の実業家マイケル・ブルームバーグ氏が、2008年度大統領選挙に独立候補として出馬する観測がいよいよ高まっている・・・12月31日付けでニューヨーク・タイムズ紙が伝えている

報道によれば、ブルームバーグ氏は独立候補として出馬するかどうかを来年2月までに決定し、出馬の場合は3月5日から正式に選挙活動を開始する見込みであるという。また、ブルームバーグ氏は副大統領候補として、ネブラスカ州上院議員で共和党穏健派の最有力者チャック・ヘーゲル氏、もしくはジョージア州選出の民主党上院議員サム・ヌーン氏との共闘を考えているとのこと。チャック・ヘーゲル氏は今年9月に今期限りで議員を引退すると宣言しており、その後民主党候補との共闘を匂わせるなど、独立派候補としての活動を強めている。また、ブルームバーグ氏とヘーゲル氏はプライベートで活発に協議を重ねていると噂される。

報道によれば、大統領選出馬にそなえて、ブルームバーグ氏は外交知識を蓄えるために、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官とナンシー・ソダーバーグ元米国連大使(クリントン政権)の教授を受けているという。

2007/10/22

2008年アメリカ大統領選挙:最新選挙資金動向

米連邦選挙管理委員会(FEC)は、2007年10月15日付けで最新の大統領候補者選挙資金報告を公開した。そこで、第三四半期(2007年7月1日から9月30日)締め後の候補者別の数字を以下に一覧表にまとめてみた。まずは民主党から:

民主党候補者選挙資金情勢(2007年9月30日末時点)
候補者名資金総額総支出額手持ちの現金第三四半期集金額
ヒラリー・クリントン$90,935,788$40,472,775$50,463,013$26,082,347
バラク・オバマ$80,256,427$44,169,236$36,087,191$20,419,020
ジョン・エドワーズ$30,329,152$17,932,103$12,397,048$6,987,596
ビル・リチャードソン$18,699,937$12,878,349$5,821,588$5,229,967
クリス・ドッド$13,598,152$9,723,278$3,874,874$1,467,093
ジョー・バイデン$8,215,739$6,329,324$1,886,340$1,723,356
デニス・クシニッチ$2,130,200$1,803,576$327,094$1,010,963
マイク・グラベル$379,795$362,268$17,527$130,598

民主党トップ、ヒラリー・クリントンの選挙資金総額は早くも100億円を超え、勢いは現在も続いている。彼女を追うバラク・オバマとジョン・エドワーズはヒラリーの議員活動や政策への批判を強めているが、資金面だけ見れば、ヒラリー優位はこのまま揺らぐことがないだろう。(アル・ゴアが出馬すれば状況は一変するが、ゴア本人は現在も出馬にかなり否定的・・・)

2007年7月から9月にかけて、ヒラリー陣営は2,608万2,347ドル(約29億8,877万6,142円)もの献金を集めているが、ヒラリーの夫ビル・クリントンの集金額は同時期(2003年第三四半期)に1,032万1,501ドル(約11億8,274万799円)。集金能力でみれば、妻のほうが上ということだ。実際ヒラリーは、あらゆる業界から金を集めることができる稀有な候補者だ。企業ロビイストやPR業界人を選挙スタッフに抱えたおかげで、モンサント社に代表されるアグリビジネスも、製薬業界も医療保険業界も、皆が競ってヒラリーに投資している。大企業では従業員を動員してヒラリーに上限一杯まで個人献金させ、献金額全額を会社側が従業員に払い戻すという違法スレスレの活動をしているところもある。

概して共和党寄りと言われてきた軍需産業界からの献金額でも、ヒラリーはトップを走っている。イラクからの米軍撤退を否定し、イラン攻撃に積極的な発言を繰り返した成果が、早くも数字となって現れているらしい。(ヒラリー陣営の好戦的な外交姿勢を主導するアドバイザーはマデリーン・オルブライト元国務長官。オルブライトは“イランとの戦争を除外すべきでない”と主張している。生まれ故郷チェコでは彼女を次期大統領に推する動きもあるようだ)

ヒラリーの選挙参謀を務める人物も一流のビジネスコンサルタントで、悪名高き軍事傭兵企業ブラックウォーター社に議会対策を施した企業の関係者として評価が高い(ヒラリー攻撃を強めるジョン・エドワーズはさっそくこの件でヒラリー陣営を批判したが、彼自身の選挙スタッフもイラク戦争で巨額の利益を得た軍需利権大手グローバル・ストラテジー・グループの関係者だ。)

ところで、ジョージ・W・ブッシュは二期目を目指していた2003年の同時期に5,006万4,633ドル(約57億3,690万6,295円)もの献金を集めていた。ブッシュ・ファミリーから見れば、クリントン・ファミリーはまだまだ規模が小さいのである。(source:FEC

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2007/09/25

"Maverick"と呼ばれた男:マイク・グラベル猛語録(2)

「私は非常にユニークな大統領になると約束するよ」

2007年9月14日、デンバーポスト紙インタビューでの発言

マイク・グラベル

デンバーポスト紙評:「木曜日に行われたインタビューに、グラベル氏は息子のマーティンと、彼自身のアイデアを伴って現れた。側近はなし。話を遮る広報担当者もいない。護衛もなく、コロラド州予備選での勝利という幻想も持たず・・・」

(マイク・グラベル関連過去記事:異色のド根性大統領候補:マイク・グラベル2008年合衆国大統領選挙:選挙資金情勢、CNN・YouTubeディベート:バラク・オバマの欺瞞Stop and Think:マイク・グラベル猛語録(1)

同情するなら献金しろ!

(ラジオの電話質問コーナーで、リスナーから):
「私はエドワーズ候補に献金しているんです-彼を支持しているので・・・でも実際のところ、あなたのことを以前より気に入ってるんです・・・」
グラベル:
「お願いだから私に献金してくれ。エドワーズに献金した額の2倍で頼む!」

(2007年7月:ネヴァダ州ラジオ局KNPRのインタビューにて)

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2007/08/05

CNN・YouTubeディベート:バラク・オバマの欺瞞

7月23日に開催されたCNN・YouTube主催の民主党大統領候補者ディベート大会で、ド根性大統領候補マイク・グラベルは、政治的には対極に位置するバラク・オバマ上院議員に対して、またしても以下のような興味深い論争を挑んで見せた:

マイク・グラベル:
「彼ら(民主党候補者)の誰が選出されようが、たいした違いはないだろうな。私達が一致団結していると言われたが、団結などしちゃおらん。私は多くの点で彼らとは団結しておらんのだ。・・・ここで少しバラク・オバマに伺いたいが、彼はロビイストから金を受け取っていないと言ってる。でもな、彼は134人もバンドラー(献金まとめ役)がついてるんだ。それを彼はどう考えてるのかね?それに加えて、彼はUBSアメリカ銀行の経営者、ロバート・ウルフから19万5,000ドルほど献金を受け取っているが・・・」
司会者(アンダーソン・クーパー):
「時間です」
グラベル:
「・・・あれは外国の銀行じゃないか。」
司会者:
「オバマ議員、あなたからの返答をおねがいします。」
バラク・オバマ:
「いいとも。ええとですね、私は政治団体からもロビイストからも献金は受け取っていないんです。バンドラーについては・・・マイク、誰が私に献金したのかあなたが知ってる理由は、私がこれまでの議会でバンドラーを公開するよう求める法律を押し通したからですよ。私は州議会議員時代から、そういうリーダーシップを発揮しているんです。それこそ、私が合衆国大統領になった暁にもそうしたリーダーシップを示すつもりなのです。」(会場、拍手)
グラベル:
「ちょっと待てよ・・・」
司会者:
「次の質問はバイデン議員宛です。・・・」

Democratic presidential candidates

CNN・YouTubeディベート大会の候補者集合写真。グラベルがフレームアウトされているのはなぜだろう?

バラク・オバマは巧みに議論をスピンさせ、グラベルの提示する嫌疑-アメリカ政治の“不都合な真実”-から逃げつつ自画自賛してみせた。会場の聴衆は拍手したが(これが噂のカリスマ性か?)、事実確認をすれば、オバマの姿勢が欺瞞だらけであることは明白だ。(ちなみにオバマ議員は「献金者を公開するよう求める法律を押し通した」と発言しているが、彼の言う法律が効力を発揮するのは2008年大統領選挙終了後なので、その主張は明らかにミスリードだ。現在公開されているバンドラー情報は、各候補者が自主的に公開しているだけなのである。)


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2007/07/29

Stop and Think:マイク・グラベル猛語録(1)

「・・・そこで1人の上院議員の登場となりました。彼は馬鹿にされることを恐れなかった。基本的に、人々を従わせるのは恐怖です。列から外れてはいけない・・・母親の膝にいる頃からそう教わっているものです・・・うまく生きていくためには、はみ出してはいけない、目立ってはいけないし、馬鹿と思われるような真似をしてはいけないとか、そういうことです。しかし、彼は恐れなかった・・・戦争の最中に徴兵制度という並外れた問題に向き合ったのです。それで私は考えました。“オーケー、この男ならいいかもしれない”。しかし私は彼に会ったことがなかった・・・彼以外の議員には以前から会っていたが、彼のことは知らなかった。“オーケー、彼はフィリバスターをしてるじゃないか”。」

-ランド研究所で軍事アナリストを務め、後に内部告発者としてベトナム戦争政策を批判したダニエル・エルスバーグが、自ら持ち出した極秘文書『ペンタゴン・ペーパー』全編を託した当時のマイク・グラベルの印象について語る(デモクラシー・ナウ!2007年7月2日付放送より

Mike Gravel

エリート・金持ち主義政治に喝!怒りのド根性大統領候補マイク・グラベル

2008年度合衆国大統領選に、民主党から一番早く立候補した77歳のド根性候補、元アラスカ州上院議員マイク・グラベル氏。今回は彼の傑作発言をいくつか以下に抜粋して紹介しよう。

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2007/07/22

2008年合衆国大統領選挙:選挙資金情勢

「この会場にお集まりの皆さんはこんなことを言ったら驚くだろうかね・・・お金を持たない者には正義も全く与えられないと言ったら?皆さん、驚きですかな?・・・なんてこった!皆さんが公正さを獲得する唯一の方法は、向き直って一念発起して、議員になってシステムを変えるしかないんだ。なのに今じゃ本当にシステムを変えようという発想はないらしい。相変わらずの政治だな。」

-マイク・グラベル、2007年6月28日、ワシントンDCのハワード大学で開催されたPBS(全米公共放送網)協賛の民主党大統領候補者討論会にて発言。


アメリカ合衆国の大統領選挙は、民主主義の実現というよりはむしろ投資ビジネスに近い。各候補者は全国各地を巡って出資者や支援企業を募り、その資金を元手にホワイトハウスへ敵対的買収を試み、アメリカ株式会社の乗っ取りを図るのだ。資本家から経営を委任されCEO役を買って出た大統領は、乗っ取り後に組織のスリム化を図り、部門によっては海外企業等に売却する。そういうスタイルの成長戦略をとってきたアメリカ株式会社の主な事業は戦争で、その市場は21世紀に入り再び拡大しつつある。ブッシュCEOが社運を賭けて市場に送り出したイラク戦争は不採算事業となった。経営陣の一部、従業員の多数は同事業の縮小を求めているが、一方で執行役員チェイニー副大統領の指揮の下、新商品であるイラン戦争の開発も急ピッチで進められている・・・。

そんなわけで、2008年度合衆国大統領選挙に向けて、米国連邦選挙管理委員会は各候補者の最新選挙活動資金状況を公開した。以下の表で、どの候補者がどれだけ稼いでいるのかを確認していただきたい。(1ドル=122円換算)

民主党大統領候補者政治資金表(2007年6月30日末時点)
候補者名資金総額資金総額(円)支出額手持ちの現金
ヒラリー・クリントン$63,075,927¥7,695,263,094$17,849,095$45,226,832
バラク・オバマ$58,912,520¥7,187,327,440$22,648,832$36,263,688
ジョン・エドワーズ$23,129,158¥2,821,757,276$9,785,203$13,343,954
ビル・リチャードソン$13,339,633¥1,627,435,226$6,209,949$7,129,684
クリス・ドッド$12,076,091¥1,473,283,102$5,697,820$6,378,271
ジョー・バイデン$6,461,745¥788,332,890$3,691,828$2,772,442
デニス・クシニッチ$1,117,566¥136,343,052$902,355$213,269
マイク・グラベル$238,745¥29,126,890$207,604$31,141
共和党大統領候補者政治資金表(2007年6月30日末時点)
候補者名資金総額資金総額(円)支出額手持ちの現金
ミット・ロムニー$44,432,350¥5,420,746,700$32,310,796$12,121,554
ルドルフ・ジュリアーニ$35,629,265¥4,346,770,330$17,303,045$18,326,220
ジョン・マケイン$25,328,694¥3,090,100,668$21,926,631$3,224,428
サム・ブラウンバック$3,321,965¥405,279,730$2,861,729$460,236
ロン・ポール$3,009,997¥367,219,634$655,142$2,354,855
トム・タンクリード$2,807,879¥342,561,238$2,209,606$598,451
ダンカン・ハンター$1,352,941¥165,058,802$1,140,014$212,927
マイク・ハッカビー$1,310,753¥159,911,866$873,584$437,169
トミー・トンプソン$890,398¥108,628,556$768,750$121,648
ジム・ギルモア$391,693¥47,786,546$329,928$61,765

ヒラリー、オバマ陣営はそれぞれすでに70億円以上の選挙資金を集めている。日本の選挙から見ると驚きの金額だが、前回2004年度大統領選挙で、共和党ブッシュ陣営が党大会直前までに2億6,980万ドル(約328億円)、民主党ケリー陣営が2億3,460万ドル(約286億円)稼ぎ出した実績を考えると、まだまだ先は長いのである。

資金力トップは民主党のヒラリー・クリントンだが、4月から6月の3ヶ月間はバラク・オバマが大量の資金(3,280万ドル、約39億円)を集めており、このペースだとオバマが民主党トップを獲得する可能性が高くなった。この状況を注視しているのはおそらくアル・ゴア陣営で、支持者間では早くもゴア大統領=オバマ副大統領の観測が広がっている。(日和見主義の軍人、コリン・パウエル前国務長官も外交政策をネタにオバマ陣営に接近しているらしい。)

「アメリカでは新製品の発表は9月と決まってるんだ」と言ったのはブッシュ政権のカード大統領補佐官だが、そのセオリーどおりであれば、アル・ゴアの大統領選出馬表明はおそらく8月末、ハリケーン・カトリーナ上陸2周年追悼行事の前後に行われる可能性が高い。しかし、息子の薬物中毒問題もあって、ゴアファミリーは選挙に乗り気でないらしい。家族か、ホワイトハウスか・・・アル・ゴアは選択を迫られている。

2008年度大統領選挙は予備選の早期化から、今まで以上に各候補者は地方CM等に早々と大量の資金を投入するようになったらしい。金遣いがもっとも激しいのは共和党のミット・ロムニーで、過去3ヶ月で2,000万ドル(約24億円)以上を支出している。

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2007/07/09

2008年大統領選挙:無党派層の動向

朝日新聞社と東京大学の共同有権者調査によれば、2004年度参院選挙で民主党に投票した4人に1人が2005年度衆議院選挙で自民党に投票し、2005年度衆議院選挙で自民党に投票した4人に1人が、今年の参議院選挙で自民党に投票しないと回答しているという。

日本の選挙では「自民党と民主党の間を揺れ動く」浮動票が選挙結果を大きく左右する。米国流に言えば、この層は“スイング・ヴォーターズ(swing voters)”と呼ばれる特定の政党に拘らない無党派の有権者達だ。最新の世論調査によれば、現在の米国では、有権者のおよそ3割(男性の31%、女性の23%)が自身を無党派と申告しているという。日本と同じく米選挙業界でも、この無党派層が2008年大統領選挙においてこれまで以上に重要な役割を果たすとみられている。

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2007/05/22

共和党大統領予備選ディベートinサウスカロライナ

「大統領は米軍兵士がどれくらいの間駐留していつ撤退できるのか予定表(timetable)を提示することが重要です。」

「勝利とは出口戦略(exit strategy)のことで、大統領は国民に対して出口戦略を説明することが重要なんです。」

-1999年当時のジョージ・W・ブッシュ、クリントン政権のコソボ派兵を批判し、新聞各社のインタビューで発言

2007年5月15日、サウスカロライナ大学で共和党大統領候補者によるディベート大会が開催された。主催は共和党サウスカロライナ支部とフォックスニュースで、司会進行役は同放送網の名物ニュースキャスター、ブリット・ヒュームとクリス・ウォレス。同放送網としては当然ながら、二人とも熱烈なブッシュ政権支持者である。共和党側の候補者討論会はこれで2回目となる。(Transcript

フォックスニュース、ブリット・ヒュームとくれば、モノ凄いコメントが期待できるというわけで、予想どおり特定の観点においては面白いイベントになった。ディベート参加者を選挙資金順に並べてみよう。

候補者名選挙資金状況(2007年3月31日時点)
ミット・ロムニー$20,737,149(25億919万5,029円)
ルディ・ジュリアーニ$14,731,897(17億8,255万9,537円)
ジョン・マケイン$12,992,655(15億7,211万1,255円)
サム・ブラウンバック$1,257,171(1億5,211万7,691円)
トム・タンクリード$1,185,536(1億4,344万9,856円)
ロン・ポール$638,389(7,752万5,986円)
マイク・ハッカビー$544,157(6,584万2,997円)
ダンカン・ハンター$499,874(6,048万4,754円)
トミー・トンプソン$315,036(3,811万9,356円)
ジェイムズ・ギルモア$174,790(2,114万9,590円)

共和党集金力トップのミット・ロムニーは5月16日に行われたニューハンプシャーの大統領候補者支持率調査でマケイン、ジュリアーニを引き離しトップとなっている。

一般的にワシントンでは、候補者は選挙の前年末までに活動資金1億ドル以上を貯めないと、選挙の年に大統領選を継続できないと言われる。したがって選挙資金だけで見れば、共和党はミット・ロムニー、民主党はヒラリーあたりが予備選を勝ち抜きそうだが、実のところ2008年度選挙でホワイトハウスにもっとも近いのは、出馬表明していない最大の大物、マイケル・ブルームバーグ現NY市長ではないかという見方も根強い。(共和党にはもう1人、穏健派の人気者チャック・ヘーゲルが大統領選出馬を狙っており、最新のインタビューで、ブルームバーグと二人で“独立派”として出馬する可能性をぶちまけている。)

マイケル・ブルームバーグは個人資産(55億ドル)から10億ドルを大統領選出馬に拠出すると言われているので、出馬すれば選挙資金面でも共和党・民主党各候補を抑えてトップになるだろう。しかしブルームバーグ自身は、「次の大統領選にはアル・ゴアに出て欲しい」と公的に発言している。一方で、イラク撤退法案をめぐり民主党への失望感は拡大しており、民主党トップのヒラリーはウォルマート問題、オバマはネオコン傾倒問題という大きな弱点を抱えている。

アル・ゴアとブルームバーグのコンビ?共和・民主両党にとって悪夢となる2008年度究極のシナリオだ。しかしありえない話でもない。

そのような背景事情は脇に置くとして、以下にディベート内容を抜粋して茶々を入れていこう:

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2007/05/09

異色のド根性大統領候補:マイク・グラベル

実際に合衆国大統領になれる可能性がほとんどないとしても、マイク・グラベルほど愉快な大統領候補はいないだろう。彼ほどアメリカの懐の深さを体現した人物は、最近では珍しいのではないか。

ところで、マイク・グラベルって誰だ?

2008年度大統領選に民主党で一番早く名乗りを挙げたマイク・グラベルは、マサチューセッツ州スプリングフィールド生まれの76歳。21歳で米陸軍に入隊し、5年ほど陸軍防諜部に勤務。後にコロンビア大学で経済学を学び、1969年から1981年までアラスカ州選出上院議員を務めている。

フランス系カナダ人移民の家庭に生まれたグラベルはフランス語に堪能で、カナダのメディア取材にはフランス語で対応している。一方で、米国内メディアはこの風変わりな合衆国大統領候補を1年間全く無視してきた。しかも、選挙資金が全くないグラベルは、出馬表明後もニューハンプシャー州以外ではほとんど遊説していなかった。

2007年4月26日、サウスカロライナ州立大で最初の民主党大統領立候補者討論会が開催された。舞台に現れた8人の民主党大統領候補者の中に、見知らぬ白髪の老人の姿があった。「あの爺さん、誰?」と皆が首を傾げたのも無理はない。支持者達の関心の的は、ヒラリー・クリントン、バラク・オバマら“エリート先頭集団”が何を言うかということだった。

ところが討論が開始されると、ヒラリーやオバマは共和党議員よりもはるかに退屈な保守派であることが露呈してしまったのである。一方でこの日最も会場を沸かせたのは、知名度ゼロのために討論会に招かれるかどうかも定かでなかったマイク・グラベルだったのだ。

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