米連邦選挙管理委員会(FEC)は、2007年10月15日付けで最新の大統領候補者選挙資金報告を公開した。そこで、第三四半期(2007年7月1日から9月30日)締め後の候補者別の数字を以下に一覧表にまとめてみた。まずは民主党から:
民主党候補者選挙資金情勢(2007年9月30日末時点)| 候補者名 | 資金総額 | 総支出額 | 手持ちの現金 | 第三四半期集金額 |
|---|
| ヒラリー・クリントン | $90,935,788 | $40,472,775 | $50,463,013 | $26,082,347 |
| バラク・オバマ | $80,256,427 | $44,169,236 | $36,087,191 | $20,419,020 |
| ジョン・エドワーズ | $30,329,152 | $17,932,103 | $12,397,048 | $6,987,596 |
| ビル・リチャードソン | $18,699,937 | $12,878,349 | $5,821,588 | $5,229,967 |
| クリス・ドッド | $13,598,152 | $9,723,278 | $3,874,874 | $1,467,093 |
| ジョー・バイデン | $8,215,739 | $6,329,324 | $1,886,340 | $1,723,356 |
| デニス・クシニッチ | $2,130,200 | $1,803,576 | $327,094 | $1,010,963 |
| マイク・グラベル | $379,795 | $362,268 | $17,527 | $130,598 |
民主党トップ、ヒラリー・クリントンの選挙資金総額は早くも100億円を超え、勢いは現在も続いている。彼女を追うバラク・オバマとジョン・エドワーズはヒラリーの議員活動や政策への批判を強めているが、資金面だけ見れば、ヒラリー優位はこのまま揺らぐことがないだろう。(アル・ゴアが出馬すれば状況は一変するが、ゴア本人は現在も出馬にかなり否定的・・・)
2007年7月から9月にかけて、ヒラリー陣営は2,608万2,347ドル(約29億8,877万6,142円)もの献金を集めているが、ヒラリーの夫ビル・クリントンの集金額は同時期(2003年第三四半期)に1,032万1,501ドル(約11億8,274万799円)。集金能力でみれば、妻のほうが上ということだ。実際ヒラリーは、あらゆる業界から金を集めることができる稀有な候補者だ。企業ロビイストやPR業界人を選挙スタッフに抱えたおかげで、モンサント社に代表されるアグリビジネスも、製薬業界も医療保険業界も、皆が競ってヒラリーに投資している。大企業では従業員を動員してヒラリーに上限一杯まで個人献金させ、献金額全額を会社側が従業員に払い戻すという違法スレスレの活動をしているところもある。
概して共和党寄りと言われてきた軍需産業界からの献金額でも、ヒラリーはトップを走っている。イラクからの米軍撤退を否定し、イラン攻撃に積極的な発言を繰り返した成果が、早くも数字となって現れているらしい。(ヒラリー陣営の好戦的な外交姿勢を主導するアドバイザーはマデリーン・オルブライト元国務長官。オルブライトは“イランとの戦争を除外すべきでない”と主張している。生まれ故郷チェコでは彼女を次期大統領に推する動きもあるようだ)
ヒラリーの選挙参謀を務める人物も一流のビジネスコンサルタントで、悪名高き軍事傭兵企業ブラックウォーター社に議会対策を施した企業の関係者として評価が高い。(ヒラリー攻撃を強めるジョン・エドワーズはさっそくこの件でヒラリー陣営を批判したが、彼自身の選挙スタッフもイラク戦争で巨額の利益を得た軍需利権大手グローバル・ストラテジー・グループの関係者だ。)
ところで、ジョージ・W・ブッシュは二期目を目指していた2003年の同時期に5,006万4,633ドル(約57億3,690万6,295円)もの献金を集めていた。ブッシュ・ファミリーから見れば、クリントン・ファミリーはまだまだ規模が小さいのである。(source:FEC)