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2009/09/17

数字で考えるアフガニスタン『テロとの闘い』

アフガニスタンへの米軍の駐留を続けるべきかどうか、さらにはこの戦争に勝てるのかどうかについて疑いを抱くアメリカ人が増えつつある。

我々は、単にこの戦争に勝てるというだけでなく、他に選択肢はないと確信している。我々はアフガニスタンで勝利しなければならないのだ。

-リンゼイ・グラハム(米共和党上院議員)、ジョセフ・リーバマン(米民主党上院議員)、ジョン・マケイン(米共和党上院議員):ウォールストリートジャーナル誌への共同寄稿から抜粋

「我々は歴史から学ばねばならないが、他方で、歴史上の出来事にはそれぞれ違いがある。同じ河に二度入ることはできない。つまり、アフガニスタンはベトナムではないのだ。」

-バラク・オバマ大統領、2009年9月15日付NYタイムズ紙インタビューでの発言

今回は、トム・エンゲルハートの2009年9月8日付コラム『Afghanistan by the Numbers』から、アフガニスタンでの米軍活動に関する数字を以下にいくつか抜粋した。(それぞれのsourceは原文にリンクあり)


費用

2002年度アフガニスタン戦闘作戦総費用:
208億ドル(約1兆8,961億円)
2009年度アフガニスタン戦闘作戦総費用:
602億ドル(約5兆4,873億円)
アフガニスタンでの戦闘作戦に支出した総費用(2002年から2009年現在まで):
2,282億ドル(約20兆7,975億円)
オバマ政権が2010年度予算として要求している戦闘作戦費用:
680億ドル(約6兆1,991億円)*2003年以来初めてイラクでの戦闘作戦費用を超えた)
カール・アイケンベリー駐アフガン米大使がアフガニスタンでの2010年度非軍事用途資金として要求している金額:
25億ドル(約2,278億円)
2001年以来、アフガニスタン「復興」費用として支出された金額:
380億ドル(約3兆4,646億円。そのうち半分はアフガニスタン治安部隊の訓練費用に使われている)
アメリカ合衆国の支出したアフガン向け支援金のうち、軍事目的に支出された比率:
ほぼ90%。
今後10年間、アフガニスタン政府軍が必要とする装備維持・更新費用:
年額で40億ドル(約3,647億円)
アフガニスタンのGNP(国民総生産):
230億ドル(約2兆957億円。保守派コラムニストのジョージ・ウィル氏によれば「アイダホ州ボイシと同じくらい」)GNP中、アヘンの生産額は30億ドル。
アフガニスタン行政府の年額予算:
6億ドル。
米軍側が創設を夢見る、兵力45万のアフガニスタン政府軍と警察の維持費用見積:
アフガニスタン行政府予算のおよそ5倍。
2001年以来、アフガン警察の「指導と訓練」のために支出した額:
100億ドル。
400を超えるアフガニスタン警察部隊のうち、「未だ独立して作戦行動が実行できない」割合:
75%(2008年度実績)。
バグラム空軍基地(旧ソビエト軍が設置したアフガニスタンで最大の基地)の改築にかかった費用:
2億2,000万ドル(約200億円)。
「アフガニスタン全域で米軍基地を設置・支援するために」米国防総省が外注した民間軍事企業大手ダインコープ社に支払う契約金額:
最大で150億ドル(約1兆3,665億円)。

戦闘

2001年度の米軍兵士戦死者数:
12人。
2009年度の米軍兵士戦死者数(2009年9月7日時点):
186人。
NATO軍と米軍の2009年度における戦死者数合計:
311人。
アフガニスタンで戦死したリトアニア軍兵士:
1人。
2002年度のアフガンに駐留した米軍兵士数:
5,200人
2009年12月時点で予測されるアフガン駐留米軍兵士数:
6万8,000人。
同盟軍に対するタリバンの手製爆弾(IED)による攻撃件数の2009年度増加率(2008年同時期と比較して):
114%。
タリバンの手製爆弾で2009年7月に殺害された同盟軍兵士の増加率(2008年7月と比較して):
6倍。
2009年初旬の5ヶ月間におけるタリバンの攻撃増加率(2008年度同時期と比較して):
59%増加。
アフガニスタン国内の米軍地域指令基地の件数:
4カ所(カンダハル、ハラット、マザリシャリフ、バグラム)。
米軍の囚人収容施設の件数:
36カ所で約1万5,000人を収監。
米軍基地の件数:
アフガン北部だけで少なくとも74カ所、さらに増設中(基地の総件数は非公開)。
米軍兵士一人あたりのアフガン駐留費用(イラクに比較して):
30%ほど高い。
アフガンに駐留する海兵隊が1日に消費する燃料:
80万ガロン(約302万8,000リットル)。
アフガニスタンの戦闘地帯に燃料を配送する際の、1ガロンあたりの費用:
最大100ドル。
アフガニスタンに駐留する海兵隊テントの冷暖房のために消費される燃料:
1日あたり44万8,000ガロン。
グルジアから米海兵隊による軍事訓練を受けて2010年に派遣される予定の兵員数:
750人。
アフガンに派遣される予定のコロンビア軍兵員数:
不明。しかしコロンビア戦闘部隊は、米特殊部隊によって軍事訓練を受け、米国の資金提供を受けて、米軍兵士と共にアフガニスタンに派遣されることになっていると報道されている(グルジア軍もコロンビア軍も、共に米国が支援し、費用も負担している。グルジア軍もコロンビア軍も共に、アフガニスタンでNATO軍が規定する戦闘ルールによる軍事行動の制約を受けることがない)。
米軍が飛ばしている監視用・無人航空機のうち、アフガニスタンを飛行している割合:
66%(33%はイラクを飛行中)。
2009年前半の6ヶ月間で米軍がアフガニスタンを爆撃した回数:
2,011回(前年比24%の減少。アフガニスタン駐留米軍司令官マクリスタル将軍の指示により、一般市民の活動する地域への爆撃が抑制されたため)。
2009年1月から7月の間に国連が記録したアフガニスタン一般市民の巻き添え死者数:
1,013人。2008年度比で24%増加。実際の犠牲者数はこれよりはるかに多いとみられている。

世論

米国内のアフガン戦争不支持率:
57%。4月以降11%増加。支持率は42%。(CNN調査)
共和党支持者のうちアフガン戦争を支持する割合:
70%。(ワシントンポスト・ABC合同世論調査)
オバマ大統領の戦争指導力への支持率:
48%。4月以来8ポイント減少。アフガンへの兵力増派を支持する割合は25%で、4月以来14%減少。
アフガンから英国軍兵士を撤退させるべきと答えたイギリス国民の割合:
59%。
アフガンへのドイツ軍4,000人駐留に反対するドイツ国民の割合:
70%以上。

傭兵部隊

2009年6月末までに米国防総省によって雇用されていた民間の軍事要員数:
7万4,000人、うち2/3は現地採用であり、前3ヶ月に比較して9%増加。
2009年3月時点でアフガニスタン駐留米軍兵力のうち傭兵が占めた割合:
57%。

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