「パンドラの箱を開けたのは誰だ」CNNのプーチン首相独占インタビュー
2008年8月28日木曜日、黒海に面したロシアのリゾート地であり、2014年の冬季オリンピック開催予定地でもあるソチを訪問中のロシア首相ウラジミール・プーチンに、CNN特派員マシュー・チャンスが独占インタビューを行った。今回はCNNサイトに掲載されたインタビュー内容全文を以下に翻訳した。(CNNのインタビュー映像リンク)
CNNのインタビュー中、プーチン首相はロシア、グルジア及び南オセチア自治州の歴史的経緯について詳細に説明し、米国への経済制裁(実効性は疑問)を示唆している。また、G8(主要国首脳会議)から除外される可能性については、「インドと中国が参加しない経済会議など意味がない」と一蹴、さらにきわめて率直にアメリカ批判、特にメディア工作批判を展開している。
また、インタビューの中でプーチン首相は、8月7日に勃発したグルジア紛争は、2008年大統領選挙における政策課題にするために、米政府が画策した疑いがあると批判した部分が話題になった。この疑惑については、米国側は武器支援だけでなく、紛争勃発の直前にもグルジア国内で同国特殊部隊に軍事訓練を行っていた事実が、英フィナンシャル・タイムズ紙の調査報道で暴露されている。(米軍側は、グルジア軍特殊部隊を訓練した目的は、アフガニスタンのNATO軍治安活動に参加させるためと説明している)。
報道によれば、米国防総省は、グルジア軍訓練業務を民間軍事企業MPRI社とアメリカン・システムズ社に委託していたという。両社は2008年1月から4月にかけて、米軍特殊部隊出身者15人からなる教官チームをトビリシに派遣、グルジア特殊部隊向けに“特殊部隊用基礎訓練”を行い、さらに8月11日から70日間の第二期訓練を実施する予定であった。両社の訓練担当者が現地に到着したのは8月3日で、グルジア軍が南オセチアへの攻撃を開始したのは8月7日。これは、米政府がグルジア紛争を直接扇動しているというプーチン露首相の主張を裏付ける事実のひとつといえる。
なお、米CNN放送は、プーチン首相との30分独占インタビューというスクープをモノにしながら、その発言内容をブツ切りにして報道したため(プーチン首相の話は米側に都合の悪い部分が多かった)、クレムリン側は激怒しており、CNNモスクワ支局スタッフ向けビザ延長を認めないなどの懲罰措置を行うとの噂が広がっている。(ロシア国内ではCNNインタビューは全編放送されたらしい)

